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極寒京都の旅・8 大徳寺 龍源院

【2023年1月25〜26日。10年に一度と言われる寒波の中の京都旅行の話の8】

聚光院の拝観を終え、龍源院に向かう。
当初はここで一回休憩を入れる予定だったが、なんだか元気なので休憩無しに。
瑞峯院と聚光院で大満足しているのに、「せっかく来たのだから」という欲張りな行動に出てしまう。
龍源院は重森三玲とは関係ないけど、お庭で有名(お庭だけじゃないが)

龍源院へ向かう小道。
これは朝に到着したばかりの時間帯の写真
そして今。上の写真から約2時間後。
日差しに変化が。暖かな感じになっている。

誰もいない小道を歩く。
時代劇で出てきそうな雰囲気。
風景の時間はいつから止まっているのだろうか。

門。
左に龍源院、右に室町時代名勝庭園枯山水及び石庭とある

龍源院もほぼ貸切だった。
こちらの拝観入り口にはスリッパまで用意されていた。
色々考えることもあるかもしれないが、足先が激冷えになりやすいハトはスリッパをありがたくお借りする。

拝観中で最初に見えてくるのは“阿吽の石庭”書院の南側に面している横に細長いお庭。

わあ♡
奥の丸い石が“阿の石”
塀の瓦からのつららもすてき
松の木の向こうにあるのが“吽の石”
お寺って、縁側にこういった扉ある。
その手前、雨戸の戸袋は最初は無かったものなのかもしれない

こちらは書院に面しているお庭だから、大事なお客様をもてなすフォーマルな場所というよりは僧侶たちが仕事をしたりの、言うなればカジュアルな場所。そこにあるこのような細いスペースなのに作られたお庭があることで一息つきやすい空間になっているように感じた。
書院内にはお寺に伝わる品物が展示されていた。鉄砲(種子島銃)もあって、びっくりする。


書院を出て廊下を進むとすぐ右手に見たかったお庭の“東滴壺(とうてきこ)”があらわれる。

東滴壺

東滴壺は方丈東庭ということになる。“そうだ”でも登場している。
国内最小の石庭、だそう。
それぞれの石が何を意味しているかはわからない。けれども思わず見つめてしまう。
小さいからこそ首を回さなくても全部が目に入るためか、このお庭の世界に引き込まれてしまう。
まさに心にインパクトを与えるひとしずくであるように感じた。

逆サイドから

東滴壺の廊下を挟んだ反対側には佇まいの良い井戸が。
これも古い時代のものだと後から知る。

阿吽の庭の“阿の石”の近く
創建当時よりあるのだそう



方丈に進む。
目の前にまたまた素晴らしいお庭が。

“一枝坦(いっしだん)”という名。
ここの庭の海は大海原

龍源院の方丈は重要文化財で室町時代の禅宗方丈建築を完全に留めているのだとか。なのに通年拝観可能だなんて素晴らしい。
建物に関して説明書きが各所に置かれていて、ガイドツアーを楽しんでいるような感じだ。

室中。
ご本尊様がいらっしゃるお部屋。方丈の南面中央。
ドラゴンの障壁画作者不明とあった
ドラゴンの反対側
礼の間。
方丈南面の東側。
公式の茶礼など行った。
その昔は大名公家のお供の控室
旦那の間
経済面でお寺を支える人々と親しく会う部屋

旦那の間!
面白いなーと思う。やはりスポンサーさんは大事ということなんだな。
もちろんお庭(主庭である一枝坦(いっしだん))も旦那の間からの方が良い眺め。
旦那の間からの眺めはこれまでの色々な拝観からそうだよな、と思っていたが、知れば納得。

旦那の間の前から

ハトは旦那ではないが、これを眺めながらお抹茶とお菓子をいただきたくなる…

方丈の西側には“開祖堂”が。
お庭が好きなのに禅宗には詳しくないハト。ここは龍源院の開祖東渓禅師の塔所、とある。お墓ってことか?昭和の建築だが、これもこの様式では名建築らしい。

方丈西側へ。開祖堂が見える

次に方丈の北側へ。
ここのもお庭が。“竜吟庭”という…

このお庭の解説は難しい

お庭は悟りの極致を形容表現しているのだそう。
ハトの頭の中は?マークでいっぱいだ。
ここは男子たちが撮影しまくっていた。男心に何か訴えかけるものがあるのかもしれぬ。

方丈北面、西側
上間(じょうかん)といい、日常生活の居間にあたるとのこと
方丈北面、中央(室中の裏)
眠蔵(みんぞう、めんぞう)。納戸のこと
ここも眠蔵。
僧侶が奥の2畳で休んだとか。
プライバートルーム的な感じか。
畳の場所を暖席というらしい。
方丈北面、東端
下間(げかん)別名:書院の間
今の応接室。

畳(暖席)は高貴な人しか使えず、一般の人は使えないものだったとのこと。
ハトが借りている物件はフローリングなのである…(笑)


これで龍源院の拝観は終わり。
欲深いのでもう一回主庭の一枝坦を見にいく。

それにしても静かな時間だった。

出入り口に向かう。

“そうだ”のポスター


龍源院の門から。
やや左奥の黒っぽい所が唐門


拝観三連発、流石にお腹いっぱい。
そしてリアルボディはお腹が空いた。

こんなに美しい道を
「お昼、どうしようかなー」と考えながら歩くハト
龍!
こちらも公開中。
また今度。
南門が見えてきた
北大路通りへ出る
それにしてもなぜ塀をこういうふうに作ってしまったのか
大徳寺のちょっとお茶目なところ。



バスはすぐに来た。金閣寺からのお客さんを乗せているので超満員。
負けずにグイグイ乗り込む。

さて。本当お昼どうしよう。
次に向かいたいのは祇園エリア。

そうだ!志津屋へ行こう!
志津屋なら御池で乗り換えて、って、昨日と全く同じルートではないか。
まあ、いい。
カルネだ!カルネ!

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