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極寒京都の旅・7 大徳寺 寺域内と特別公開聚光院

【2023年1月25〜26日。10年に一度と言われる寒波の中の京都旅行の話の7】

瑞峯院の拝観を終え、時刻は10:20。
次に聚光院へ向かう。
その前に瑞峯院の道の奥にある大慈院の入り口(門)だけ見ていく。
ハトは行かなかったが大慈院は鉄鉢料理を出すとのこと。

笑いながら振り向いているような

大慈院の門の手前にこんな絵が。
『鬼は内』
確かに。鬼は自分の内側に居るのだ。

来た道を戻る。

境目?

金閣寺でも挙げたのだが、ハトは瓦の縁(ふち)を見るのが好きである。
ここの部分をなんと呼ぶのかはわからないままであるが、京都はこの部分のバリエーションが豊かだ。

再び三門がある地点へ。

朝より晴れてきた
これは瑞峯院へ行く前の撮った

大徳寺そのものは拝観できない。庭園が素晴らしいので見たいのだが、この時は公開されていなかった。
三門もこれ以上近づけないので聚光院方向へ歩みを進める。
ちなみの大徳寺仏堂はリフォーム中で囲いがしてあったため、さらに見えない状況だった。
寺域内は人影まばら。
特別公開の塔頭寺院があるとはいえ、積雪のせいもあるのか、ほぼ貸切状態。
そしてとても静か。
すっかり大徳寺も気に入ってしまった。

大徳寺法堂
かっこいい
臨済宗大徳寺派宗務本庁、とある

大徳寺の門。入り口には“拝観できません”の表示。
しかしながら大人女子が三人ほど中へ入って行ったので、どういうことだろうと思う。
門の左に貼り紙があり、御朱印の案内が。その場合はすぐ奥のその場所まで入ることができる。なるほど。御朱印をいただきに、なのだ。


さあ。隣が聚光院だ。

聚光院 特別公開である

国宝の障壁画が博物館より帰ってきていて、それはつまり、“本来の位置にある状態”で見ることができるという、またとないチャンスであるということ。
重要文化財である本堂と二つのお茶室、景色の国宝である名勝の方丈庭園。
それに千住博氏の書院障壁画。
お宝盛りだくさんを拝観することができる。

方丈の障壁画は狩野永徳・松栄の筆。どの方向にどんなモチーフが、とか、その絵の裏にこの絵があって、話がつながっているとか、ガイドツアー形式なので程よい細かさの説明がついていて、楽しめる。
ハトは古い絵は茶色いし薄暗い感じがして苦手だったのだが、絵のもつパワーに圧倒される。
これが国宝なんだと改めて感じる。

方丈庭園は積雪で細かいところは見えなかったが、生垣の向こうに広がる景色も込みで
心が広がるようないい空間だった。瑞峯院のように座り込んでゆっくり拝見したかったが、それはNGであった。狩野永徳が下絵を描き、千利休が整えたお庭だそう。きっと重森三玲も見たであろうお庭という風景をハトも見ている。
聚光院の開祖が千利休の参禅の師(禅の先生)だったことから利休の菩提所でもあり、
茶道三千家歴代の墓所ともなっているそう。
だから利休も庭を見て心を整えていたのだろうし、茶道の大家たちもそうしていたのだろう。
そんなことを自然と考えていると同じ庭を見ているのが不思議な感じがしてくる。なぜかこの場に居合わせるありがたさを感じることができた。

二つのお茶室も解説がなかったら「ふーん」と見てしまっていたのかもしれない。
やはり解説があると興味深く見ることができる。
先ほど瑞峯院でもお茶室を見たのも良かったのだと思う。

書院の千住博氏の障壁画(滝)はまだ新しいものだが、使用している顔料の青い色は1000年残るらしい。見たいものだが、それは無理。
そもそもお茶の興味が薄く、古い絵も苦手が何故ここを拝観したかというとひたすら千住博氏の絵が見たかったからなのだ。
書院は新しい建物なので床暖房があって足に嬉しい。
やはりツアー形式だから見ている時間は限られてしまうけど、滝を全力で感じる。
しばらく見ていると滝の音を聞き続けていると不意に何も聞こえなくなるような時がある、そんな感じがした。
何も聞こえなくなり、自分を取り巻く空間の一切が何もない空間になるようなその一瞬、むしろ自分自身が空間そのものになったような一瞬。
あ、っと、思った瞬間、再び滝の爆音が聞こえてくるような感じ。
すごいよ、博♡。
軽井沢と高野山に絶対行こうと決意する。

ガイドツアーは約40分だった。
参加者はハトを含めて3名。大阪からのハトよりお姉さん女子2名、ノリが良いけど騒がしくないステキな方達だった。
全て最前列やベスポジで見れたし、ガイドさんの説明が聞こえないなんてこともなかった。「これは何?」的な質問にも答えてもらえて、内容には大満足。
拝観料は2000円だった。

時刻は11:30。
さあ、次は龍源院へ。
あまり疲れていないので、休憩入れずに向かう。

こちらも特別公開していた


南門に向かう道

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