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極寒京都の旅6・ 大徳寺瑞峯院

【2023年1月25〜26日。10年に一度と言われる寒波の中の京都旅行の話の6】

昨晩は“あおい”ですっかり上機嫌になってしまい、消化のためにも歩いて宿まで帰ったのだ。しかしまだまだお腹の中におばんざいたちがワイワイしていたので眠いながらも宿のタブレットのテレビ?など見て時間を過ごしたが、そのまま眠り込みそうになったのでシャワーだけ浴びてオフトゥンへ。

翌朝、なぜかスマホのアラームでちゃんと起きれる。やはり休日モードなのだ。
二日酔いもなく、朝シャワーへ行くほど元気。
手早く身支度をし、朝食へ。

ホテルはもちろん食事はついていない。
1番近くのカフェDへまっしぐら。
凍れる空気が気持ちよく感じる。

メニューは全国均一
バスが京都のバス
551だーー

カフェDは普段でもよく利用しているから、京都らしくないかもだが、
“京都のモーニング”を堪能する時間はないのだ。
メニューから迷わずホットサンドをオーダー。
せっかくなので四条通りに面した窓際に座った。窓際は予想通りちょっとお寒かった。(朝だし、多分寒いだろうと思っていたので不満なし)
普段見かけないカラーリングのバスや様々なお仕事車が行き交う。
カフェDだけど、京都を堪能。おもわずまったりして非公開の日記のようなものを書き書きしてしまう。
隣に座っていた学生風の男の子がふと視界の隅に入る。なんとアイスコーヒー飲んでいた。京都人て寒さに強いのだと感心する。

朝食を終えると宿に戻り、チェックアウト。
スマホをかざすだけ、は慣れるとやはり便利。

今日は大徳寺に行くのだ。
地下鉄で北大路駅へ行き、バスに乗り換えて大徳寺へ。
やはり金閣寺を目指す人は多い。大徳寺のバス停では3、4人しか降りなかった。

アスファルトの雪はほとんど消えた

お日様も出て、風もほとんどなく、絶好の拝観日和である。

ほぼ貸切の大徳寺

まずは総門へと向かう。
ハトは勉強不足だったので、あの有名な門を潜れるのかと思っていたのだが、全然違った(爆笑)

一礼して足を踏み入れる。
積雪と相まって、キリリとヒンヤリとした、空気感。
びっくりするほどの静けさ。

まずは今回の最大の目的地、瑞峯院へ向かう。

総門からほぼ真っ直ぐの突き当たり、橋を渡って左へ
瑞峯院。常時拝観可能。

瑞峯院についても、事前学習は足りないから、後から復習するのだが、
何よりここは、というか、ここのお庭は、重森三玲作。
ここのところ重森三玲の庭にハマっており、三玲たん♡のお庭を見るために京都に来ていると言っても過言ではない。なのに今回はここだけ。
(急遽金閣寺に行ってしまったため、他を断念。積雪もあるし、またの機会に、だ)

門からのアプローチ
まだよく調べていないけど、室町時代のものとか。
お庭に直接入れるから、勅使門的にエライ人のための門なのか。
こちらが拝観入り口

受付で拝観料を納め、ブーツを脱ぎ、持参した拝観用靴下(足先の冷たさに耐えらないハト)を履くのに手間取っていると元気な御住職に「腰を伸ばす!」と声をかけられた。ううむ。日ごろ姿勢に気をつけていたのだが(年齢上がってきていたし)、腰とはな。気が付かなかった。おそらく背中を丸めてモゾモゾしていたのだな。
大人になってこういうふうに言ってもらえることって少なくなってしまうから、ありがたい。

さあ、お庭へ

瑞峯院 独坐庭

ステキ。ステキすぎて言葉にできない。
積雪があるからなのか、むしろかえって“荒波”を感じられた。
今日、ここに来れて本当に良かったと思う。

とても空いているので、思いっきり写真も撮り放題。
一通り写真を撮った後、日当たりの良い場所に座り込む。
極寒ながら日差しはポカポカである。
庭を見ながら自然と自分のココロにも目が向く。

このように模様が描かれた白い石の部分は何と呼ぶのか←調べればいいのだな

ふいに
“波がある、荒波がある、それこそがデフォルト”
と思えた。
庭の解説とはかなり違うが、今のハトにはそう感じ取ることができた。
いいかげんいい大人のハトであるが、内面の成長はイマイチなのだ。
人生の大波小波にいちいちギャーギャーしながら日々生きているが、“波”があるのが嫌いだったのだ。なんとか波がないようにしようとしている、ハトだったが、「それは違う」と庭が諭してくれた。
こういうことが起こるから、三玲たん♡の庭はいいんだよな。

30分ほど座っていたが、でっかいカメラを抱えた外人さんが登場したので、ハトは場所を譲ることに。
拝観順路の続きを見る。

お茶室があった(餘慶庵(よけいあん))
このお茶室から見えるであろうお庭にも紋様が

方丈の西側にはお茶室があった。
そのお茶室から見えるであろう場所にも小さな枯山水のお庭があるのだろう、紋様が雪のうえからでも伺える。←この時はそう思ったのだが、後でいただいた説明書を読んだら独坐庭の続きらしい。ここの部分は静かな風景を表しているそう。

鬼瓦?鬼ではない
ドラゴンなのか獅子なのか

ハトは茶道をやらないのでお茶室はあまり興味ない。けれども大きなおままごとのセットのような感じがたまらん、と思う。

そして方丈の裏側に進み、
もう一つのお庭を。

閑眠庭という名
生垣の向こうにもお茶室がある
お茶室へ向かうアプローチか。
“立ち入りご遠慮ください”の石が。←なんと言ったか
十字架が見やすいというウワサの位置から
十字架の縦棒は灯籠につながるそう

閑眠庭は北側にあるだけあって、積雪が一層厚く、しかも日陰で劇寒。
あんまりじっくり味わえなかった。
先程見ていた独坐庭より、かなり静かな感じを受けた。
じっくり味わえなかったということは、今のハトにとっては静けさよりも荒々しさの方が必要なのかもしれない。

閑眠庭の隣にもお茶室があった。
安勝軒というお茶室は内部を見ることができた。

安勝軒
卯年。なんと書いてあるかはわからないが、生き物バンザイ的なか。
思ったより明るい

解らないながらもここ瑞峯院でお茶室を見ておいた良かった。この後聚光院へ行ったのだけど、そこでもお茶室を見ることになったからだ。
興味はないと言いつつも、そこは大徳寺。せっかく来たのだから茶の湯のことも少し知ってもいいと思えた。

安勝軒内部

写真の上下が切れていて、何故縦で撮らなかったのか。それは棚?が繊細すぎて印象的だったから。どうにも実用的でなさそうなのに、何がおかれていたのかと、想像を掻き立てられる。もっとも恒久的に何かを置いたのではなくて、お茶会?の時に何かを置くためのものなのだろうが。
ハトはガサツなので、こういう棚はちょっと触っただけで壊しそうでコワイ。

安勝軒を見終わると廊下の突き当たりにお手洗いがあった。

東司とある

で、ここの東司がスゴイという話ではなく、この廊下の天井に明かり取り的な障子(窓?)が切ってあって、珍しいな、と思った一枚。

これで拝観順路は終了。出口に向かって良いのだか、もう一回独坐庭を見たく、正面へ回る。

来た時より陽の光が強くなっている

やはりステキ。
本当に来て良かった。
そして雪ではない季節でも来ようと思う。

さて。次は聚光院へ向かう。


おまけ:
独坐庭へ直接入れる部分、もしかしたら拝観前に見た古い門のつながっているのかもだが、不明。
面白い造りだと思う。

特にこのあたり

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