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2023 皐月咲く京都 重森三玲の旅9・重森三玲庭園美術館、吉田神社、斎場所 大元宮、一保堂、そして。

【2023年5/25〜5/26に京都へ行った。
先週2022年11月の京都の話を終えたばかりなのに(今シリーズ1の執筆時の6/29)。
実は今シリーズは“2023極寒京都”と“2022紅葉なり始め京都”と少し繋がっている。】

(今シリーズの初回を書いてから時間をかけて続きを書いている。その間、実家の母の体調及び認知症が変化し、短期間に何度か実家地方へ往復したし、介護休暇なるものも取得していた。このことはこのシリーズが終わって書こうと思っている。)



大徳寺を出て、いよいよ重森三玲庭園美術館へ向かう。
北大路駅から地下鉄に乗り換え、烏丸御池で乗り換える。
何のことはない、朝来たルートを逆戻りである。

ランチとして駅の志津屋を狙っていたのだが、混んでいて諦める。その代わりにスタバがすぐに座れたので即決。
出発時の横浜での印象が非常に良かったのも「ここにしよう」を後押しした。

重森三玲庭園美術館までの時間が読めないので、素早く出てくるお店はありがたい。
このあと東山駅まで地下鉄に乗り、そのあとはバスなのだ。

ハトの昼食全景


そんなこんなで、重森三玲庭園美術館最寄りのバス停に到着。バス停は“京大正門前”だったと思う…
バス停から少し戻る形で東一条通りの交差点に来た。
奥に見える鳥居が吉田神社、美術館はその手前の細い道を入っていくのだ。

東一条通
両側には京大キャンパス


時刻はまだ13:15。
ちょっと焦りすぎたか。ハトにしては珍しい“早め行動”。
そこである行動に出る。
吉田神社もさらっと参拝することにしたのだ。
なぜなら、美術館のお屋敷は吉田神社の社家住宅だったというではないか。お庭を観た後に行こうとしていたのだが、前倒しにすることに。

吉田神社は山の上にあって(吉田山というらしい)一の鳥居をくぐるとなかなか急な階段となっている。昨日に引き続き神社の山を登るハト。

平なところに出た。幼稚園があるらしく、子供の歌声が気こけてきていた。左手にニノ鳥居。
その前に鹿さんが。

鹿さんと言えば、春日大社の印象が強く、なぜなのだろと後で調べた。そしたら御祭神は健御賀豆知命(たけみかづちのみこと・武甕槌命?)、伊波比主命(いはいぬしのみこと)、天之子八根命(あめのこやねのみこと・天児屋根命)比売神(ひめがみ)の四柱とのこと。4つの本殿が横並びに建てられているといい、春日大社に倣って建てられたのだろうと思われる。藤原氏だし。
と。ここまで書いておいて、ちょっとググってみたらwikiでこんな記述が。

“857年、藤原山蔭が一門の氏神として奈良の春日大社四座の神を勧請したのに始まる

wikipedia


とにかく、参拝しよう。

春日大社と向きが逆の鹿さん
誰もいない
中門、ここで参拝する
参拝を終えて振り返って



吉田神社もじっくり見たら半日はかかりそうな神社であった。
さらっと参拝したら頃合いになってきたので美術館へ向かう。


重森三玲庭園美術館前
道の奥に見える鳥居は大元宮へ繋がる



開始時間になり、係の男の人が出てきて内戸を開ける。
いきなり重森三玲のお庭が目に飛び込んでくる。
ハトの参加した日は人数が多くて満席の15名。
なので全員が入ると立ち入っていいところをお互いに譲りながらという感じになってしまい、係の方が何か説明してくれても全部は聞こえない状態だった。
お庭に目を奪われていたから、説明されても聞いていなかったかもしれないし、そこはまあ、許せた。

思ったより狭い空間にパワーがギュッと濃縮されたような
手前の人物が案内の方
平らな石と苔、黄色の砂のバランスが気に入った
ウネウネしてる
改めて入り口付近から
この方向も好き


ひとしきりお庭を見た後、お茶室を外から拝見

市松ってかっこいいな
照明器具も障子も素敵
釘隠しも可愛い
欄間、ご本人のサインが
紫陽花を吊るすのは京都の風習だと聞いたことがある


お茶室の左側に小さなお庭を発見。
特に説明が無かったから、本当は公開範囲では無いのかも。
建物の意匠との調和に心動かされる。

ちょっと奥その1
ちょっと奥その2


再びお庭を。
そういえば、見学場所からは建物とお庭をよく見ることができなかった。
それは立ち入れる場所が限られていたからなのだし、初回だからか、お庭にばかり目を奪われていたからなのだ。

お茶室のあたりの足元。



一枚板の廊下(松だったか…)



節の修正跡



ウネウネした造形が堪らない



手前の石、ニャンコに見える。
ライオンか。


見学時間は1時間だったし、人も多かったけど、案外とゆっくりと見ることが出来た。

最後の写真、ニャンコ岩と勝手に名付けていたけど、ライオンにも見えてくる。
もしライオンだとすると、大徳寺の金毛閣的な意味でお庭の芸術を伝える金毛の獅子となった三玲自身であるのかな、などと妄想する。
あるいは礼拝石と言われる平な石で神を敬っているのも三玲自身であるのかもしれない。
この庭にはたくさんの三玲がいる。

そんな妄想とは別に、お庭を眺めるにあたって座敷から手前に大きな石を置くことで遠近感をより演出しているのかなと。奥にあれだけの数の石が配されているのに圧迫感がないのはそういうことなのかも、と感じる。

ちなみにニャンコ岩は本当はライオンでも何でもなく、「舟石」と呼ばれる石なのだそう。枯山水庭園でのお約束らしい。当時の妄想っぷりに自分で笑ってしまう。


見学時間の最後に案内の係の方と話すことが出来た。
この方こそ重森三玲のお孫さんである、重森三明(みつあき)氏であった。お庭の石の話をしているうち、ハトはハト実家の庭について喋り出していたのだ。ハト実家、今はそこには住んでいないのだが、日本庭園があったのだ。ところが祖父が亡くなって以来手入れをしなくなり、現在は荒れ果てている。そんな話をしたら、氏は「そのうち興味を持った誰かが登場しますよ」なんてことを仰ったのだ。氏の言う「そのうち」とは100年単位の話だったが、それぐらいのんびり構えてもいいのかもしれないと思えることが出来た。
実はハトの祖父と曽祖父は庭師である。祖父や曽祖父が重森三玲の存在をを知っていたかはわからないが、知っていたとしたら面白いな、と思った。
午後2時を回ってしまったので、おいとますることに。
三明氏が建物の雨戸を丁寧に閉めていたのが印象的だった。
こうして日々管理してらっしゃるのだ。
氏が「冬がいい」と教えてくれたので、次回は冬シーズンに来てみようと思う。


重森三玲庭園美術館を見終わったらすぐにバスに乗るつもりだった。
しかし、三明氏オススメの“大元宮”も見ていくことにする。

ふたたび吉田山を登る


正式には「斎場所大元宮(さいじょうしょだいげんぐう)」と呼ばれる、吉田神社の末社のうちの一つ。
詳しくはまだまだよくわからないけど(ハトの勉強不足)吉田神道の根元殿堂だということである。
御祭神は吉田神道の神様だから聞いたことがないお名前。虚無太元尊神(そらなきおおもとみことかみ)。宇宙の根元神だそう。
ここを参拝すると日本中のすべての神社を拝んだことになるという、お得な神社でもある。

八角形
全景が写せない…
振り返って鳥居から


時刻は15:10。
流石に休憩したい。暑さと疲れで行くことをためらったが、
良質なカフェインを信じて次に目指すは一保堂である。

東山駅から地下鉄に乗り、市役所前駅へ。
寺町通を北上する。
喫茶の時間終了間際に滑り込む。

むむ。混んでいる…
今回はお薄。(幾世の昔)
梅の実の可愛いお菓子
ピンク

疲れすぎて行くのをためらった一保堂であったが、頑張って行ってよかった。
カフェインは疲れた体を本当にリセットしてくれる。
甘いお菓子も良かったのかな。

お茶をいただいた後は元気が戻ってきて、超ご機嫌。

一保堂では目的の買い物も果たす。
茶漉しなどのお茶道具。ハト自身の誕生日が近かったので自分へのプレゼントと称してお買い物。
茶漉しの説明をお店の人から聞いていたら何人かの外人さんもワタシもワタシも的になったのが面白かった。


バスで四条河原町まで行き、
錦市場でお馴染み、湯葉吉さんでお徳用湯葉を大量購入。
錦市場は嫌になる程外国人さん達でごった返していた。


ホテルに戻って荷物をピックアップ。
それにしてもキャリーケースの中身は湯葉だらけ。
再び地下鉄で京都駅へ。

京都駅にて“プラットこだま”のチケットを出力し、人並みを掻き分け改札を通過する。

グランドキヨスクに長蛇の列ができていたので慌てて“カルネ”を購入。新幹線の時間ギリギリまでその他お土産物を物色、結局何も買わず(笑)

また来ます

今回の旅は帰りにも奇跡が。
なんとハトが降りる駅の新横浜まで隣の席が空き席だったのである。

カルネの宴


こうしてこの旅はおしまい。
次はいつになるだろうか…

と、ここまで書いて、この11月にまた行くことに。
毎記事の上の方にちらりと書いたが実家で介護とかもあったのでやはり自分のメンタルのためにも行こう!というわけなのだ。
詳細はこれから決めていく。それにしても宿代が軒並み値上がりしていて、ビビる。(と言うより、これが京都正規料金なのか?)



⭐︎おまけ⭐︎

スマホの歩数データ。
よく歩いた。

5/25
午前中は伏見稲荷
お昼前は東福寺
午後2時ごろ松尾大社


5/26
6時ごろは鴨川散歩
11時ごろは大徳寺から移動
3時ごろは重森美玲美術館辺り



5/27の朝食。(ハト自宅)
カルネはトーストして。ホントに美味しい。

志津屋さん、東京に来てー!

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