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タスクとスケジュール管理の基本のキ

こんにちは、レイヤードCMOの伊藤です。

タスクやスケジュールの管理は仕事の基本のキだと思いますが、意外と苦手としている人が多いなと思います。
たまたま社内の数名から同じ時期に同じような相談を受けたので、これまで私がやってきた管理方法とその考え方について書いてみようと思います。

本当に基本的なことばかりですが、仕事が思うように進まない、期日までに仕事を終わらせられない、仕事が手からあぶれてしまう、という課題感のある人、特に若手の皆さんにとって少しでも参考になるところがあればといいなと思います。


なぜ仕事が進まないのか要因分析からはじめる

マネジメントの経験上、仕事が進まないという悩みの相談を受けることが多いのですが、何がボトルネックになっているかを紐解いていくと、タスク、スケジュール管理ができていないことが本当に多いなと思います。

タスクやスケジュールの管理ができていない、と一言で言ってもできていないことは様々ですが、だいたいこの5つに分類できるなと思います。

  • タスクの落とし込みができていない

  • タスクの優先順位がつけられていない

  • タスクのスケジュール管理ができていない

  • 各タスクにかかる時間を把握できていない

  • スケジュールのメンテナンスができていない

それぞれに何が課題なのかを説明します。

タスクの落とし込みができていない

タスクの落とし込みができないというのは初歩的なつまづきポイントです。基本的に仕事はタスクベースで任されることよりも、ある程度のかたまりで振られることが圧倒的に多いです。

例えば、ある目的でいついつまでにDMを配信してください、という仕事を振られたとします。「DM配信」と一言で言っても、いくつかのタスクに分解できます。

  • DMのテーマを検討する

  • 文面を作成する

  • チェックをしてもらう

  • (チェック後)文面を修正する

  • 配信先のリストを作成する

  • 社内の関係各所に周知する

  • 配信をする

  • 配信結果を分析する

「DMを配信する」という仕事には、これだけのタスクがあります。
このタスクを明確にせず、ふわっとした状態で進めてしまうと、何から着手していいかわからないために取り掛かりが遅くなったり、期限間近になってあれもやっていない、これもやっていないという抜け漏れが多くなったりという事態に陥ります。

タスクの落とし込みはタスク管理をしていくための前提になるものです。普段あまり意識していないなという人は、まず仕事を振られたらその仕事はどういうタスク(要素)に分解できるのかを考えることを癖付けるようにしてみてください。

▼要素分解が苦手な人におすすめの本


タスクの優先順位がつけられていない

タスクの落とし込みはできているけど、優先順位の付け方ができていない人がいます。仕事は1つ1つ進むより、複数の仕事が並行して進みます。仕事Aのタスク1と仕事Bのタスク3、どちらを優先したらいいのだろう?と悩むような場合、重要度と緊急度の四象限に当てはめて考えます。

蛇足ですが、③緊急度は高いが重要度は低いもの、④緊急度も重要度も低いものに分類されるものは、本当にやるべきことなのかも考えた方がいいです。無駄なことをやっていて時間がないということも十分にありえます。

また、優先順位は状況によって変化するということを忘れてはいけません。

たとえば、金曜日が期限のタスクがあったとします。月曜日の時点では期限までまだ時間があるので優先順位は低いですが、木曜日の時点では当然優先順位は高くなるべきです。

わかりやすいように期限を例にしたので、文章にするとすごく当たり前のことのように見えますが、優先順位は状況によって変えるということをしていない人は意外と多いです。

③緊急度は高いが重要度は低いもの、④緊急度も重要度も低いものに分類されていたものでも、会社の方針等によって重要度が上がるということも往々にしてあります。外部環境によっても変わるということを覚えておくといいと思います。

優先順位をつけるのが苦手という人は、1人で悩まずに上司に相談しましょう。優先順位を間違ったまま仕事を進めてしまうよりも、先に確認をした方が安全です。

タスクのスケジュール管理ができていない

タスクの落とし込みはできていて、優先順位付けもできるけれど、タスクのスケジュールを切っていない人も見かけます。それぞれのタスクをいつまでにやるべきかは、最終的な期限から逆算してタスクごとにスケジュールを切っていきます。

優先順位が状況によって変化するのと同様に、差し込みの業務があったりしてタスクのスケジュールも流動的になることは多くあります。だからと言って期限を切らないままに進めるといつまでも終わらないということになるので、デッドラインは設定した方がいいです。デッドラインが迫れば、そのタスクの優先順位は自ずと上がるので、終わらないという事態を避けられます。

経験値や立場が上がっていくと、最終的な期限が明確ではない仕事が増えていきます。そういう場合でも、自らが最終的な期限を設定して仕事を前に進めていく必要があります。期限がないからと言ってなし崩し的に後ろ倒しにするのではなく、自律的に期限を切って管理していくことが求められます。(自戒を込めて)

各タスクにかかる時間を把握できていない

上記のことをやっているはずなのに仕事があぶれてしまう、という人は、各タスクにかかる時間を把握できていないということが多いです。予定より時間がかかってしまい、スケジュールが少しずつズレてあぶれてしまうという状況に陥っていると思います。

この場合、自分が何にどれだけの時間をかけているのかを把握するといいと思います。各タスクにかけている時間が適正かどうか、無駄なことをやっていないか、もっと効率化できる方法があるのではないかを考えるきっかけになります。

各タスクにかかる時間を把握し適正化しながら、スケジュールに落とし込むようにすることで、スケジュールのズレを少しずつ減らしていけるようになります。

スケジュールのメンテナンスができていない

最後にスケジュールをメンテナンスしない人は、忙しくなればなるほど進捗状況がグズグズになっていきます。忙しいときほどタスクとスケジュール管理は徹底することが大切です。

日々の仕事では、そんなに完璧にすべてのタスクが予定通りに終わるとは限りません。部下や後輩からの質問・相談が入ったり、お客さんから難しい問合せが入ったり、緊急で対応しなければならないトラブルが起きるなんていうことは日常茶飯事です。

スケジュールのズレを直す、軌道修正していくために、今日できなかったことを明日以降の予定に回したり、優先順位を入れ替えたりとこまめにメンテナンスすることが大切です。

私のタスクとスケジュール管理のやり方

1)タスクを徹底的に洗い出す

前段の通りなのですが、仕事はだいたいふわっとかたまりで振られます。
まずはそのかたまりをタスクベースに落とし込みます。タスクの落とし込みをして段取りを付けていく作業は、大げさではなく仕事の8割くらいを占めると思っています。これをしっかりやれば、やるべきことが可視化され、途中で迷子になることなく予定に沿ってタスクをこなしていけます。

タスクの落とし込みを徹底的にやるということは、新卒の頃の上司に叩き込まれました。最初は、仕事?タスク?というレベルでしたが、何度もフィードバックをもらいながらやってきたことで血肉のように身についたなと今では感謝しています。

洗い出すタスクの粒度は、職種や経験値によって変わってきますが、新人の頃は抜け漏れがないようになるべく細かくタスクを刻んだ方がいいと思います。

2)スケジュールに落とし込む

タスクの落とし込みができたら、タスク1つ1つに期限を切っていきます。
各タスクの期限は、最終的な期限から逆算して、かかる工数や修正・チェック等に取るべき期間を考慮して設定していきます。

初めてやる仕事の場合、工数等を見誤ることは多々ありますが、次に同じような仕事をする際には前回の反省点を必ず活かすようにします。

3)タスクを月/週/日単位のTodoリストに落とし込む

これは取締役になった今でもやっていることですが、タスクを月/週/日単位のTodoリストに落とし込むようにしています。

毎月月初に、今月やるべきことをリストアップしています。それを週単位のリストに分解し、さらに日単位のリストに落とし込んでいきます。このときに優先順位も合わせてつけていきます。

縦軸にタスク、横軸に時間と考えて、並行して進んでいる仕事を時間軸で縦割りにして、月・週・日単位のTodoリストに落とし込んでくイメージです。

Todoリスト作成のポイント

私がTodoリストを作成するときに心がけているポイントは以下の3つです。

■ 必達とチャレンジのラインを設ける
必達=その月/週/日に絶対に終わらせるライン、チャレンジ=その月/週/日までに終わらせられたらラッキー!というラインです。意外と仕事がスムーズに進むときもあるので、そういう日のためにチャレンジ目標を設定するようにしています。

■ 毎日メンテナンスをする
Todoリストは業務を始めるとき、毎朝、確認します。そして、業務終了前に振り返り、メンテナンスをして明日の予定を確認します。これを忙しいときほど徹底します。怠ってしまうと、今日自分は何をやっていたんだっけ?という時間を過ごしてしまいます。

■日々のスケジュールには弛みをもたせる
マネジメントをしていたり、クライアントワークをしている場合、差し込みで急ぎの対応をしなければならないことが多々発生します。Todoリストを自分の業務時間100%で作成してしまうと、差し込みの業務が発生したときにスケジュールがズレてしまったり、残業時間が無闇に増えてしまうことになるので、ある程度の弛みをもたせることもポイントです。

まとめ

  • 仕事を振られたら、タスクにブレイクダウンする

  • 最終的な期限から逆算して各タスクに期限を設定する

  • 月/週/日単位のTodoリストを作成する

  • Todoリストは月/週/日単位で見直し、メンテナンスをする

  • 日々のスケジュールには弛みをもたせる

うまく仕事を進めるコツ

HowTo的なものをいくつか紹介しておきます。進捗が芳しくないという人は参考にしてみてください。

仕事のはじまりは簡単なタスクから

朝はなんとなくエンジンがかからないとか、初めての仕事は取り掛かりが遅くなるということは誰しもあると思いますが、私は取り掛かりは必ず簡単なタスクから始めます。あまり頭を使わずにできることから取り掛かって勢いをつけると、その後は波に乗りやすい気がします。

絶対にやるべきタスクがあるときはそのタスクを中心に予定を立てる

リミッティング・ステップという考え方なのですが、絶対に予定通りに行わなければならないものは先に予定(時間)を確保します。その予定を中心に他の業務の予定を決めていきます。特に、重要だけど緊急ではないものは、意識的に自ら時間を確保しないと、他の業務に追われて今日もできなかった、、、ということが続きます。

類似したタスクはまとめてやる

様々な種類のタスク・仕事がありますが、人間の頭はそんなに簡単には切り替えができないので、類似したタスクをまとめてやるようにするといいです。メール対応、チェック作業、部下へのフィードバック等、似たような仕事はまとめて一気にやり切ると早いです。

フローとストックの作業をわけて考える

メールやSlack等の流れてくる情報を見ている時間が多く、集中して作業ができないという人が結構いますが、マルチタスクが苦手な人は、メールやSlackを見る・対応する時間と作業時間を明確に分けてしまってもいいと思います。例えば1時間のうち50分は作業に集中する、残りの10分はSlack等を見る時間にするというように、時間割のようにしてしまうことも1つの手です。


今回は、タスクとスケジュール管理の基本的なことをまとめてみました。
結局は基本的なことをいかに忠実に、継続してやっていくかというところに尽きると思います。

特に忙しいときほど徹底することが大事で、日々のタスク、スケジュールのメンテナンスはどんなに時間がかかっても10〜15分程度の作業です。経験上、忙しいからといってその時間を惜しむと、それ以上の損失が返ってきます。

職種や経験値によっては参考にならない方もいるとは思いますが、基本のキということでご了承ください。ここから段階を上げていくと、仕事のスピードを上げていくためには何をすべきかという話になってくるかなと思います。

タスクやスケジュール管理で悩んでいるという方、この記事を読んでみたけど自分にどうあてはめていいかわからないという方がいれば、気軽に相談してください。

ボトルネックが何かを探っていくことで解決できることは多いので、いつでも相談にのります。

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