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「さらばダスト惑星」

 日曜日の朝。彼は、昔のレコードを聴くことを習慣にしていた。床にじかに山積みにされたレコードを漁っていた。

 ケミカル・ブラザーズは、かれらがダスト・ブラザーズと名乗り、別のダスト・ブラザーズからクレームをつけられた時期からのファンである。ファーストアルバム「さらばダスト惑星」は、最高のブレイクビーツだと思った。
 それから25年後、彼は、久しぶりにターンテーブルにレコードを載せた。当時を舞台にした小説を書いていたからである。

 彼は、そのレコードにあわせて、踊った。妻が見ていたが、恥ずかしくなかった。やっぱり、最高のブレイクビーツなのだから。

 もちろん、そのアルバムからドロップされた12インチシングルも買っている。
 「Leave Home」のアンダーワールド・ミックスが、これまた最高。



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