古本とは古い本ということである
古本とは古い本ということである。ということは、汚い本ということでもある。黄ばんでいて、表紙が破れていることもある。そのことを忘れていた。というのも、私たちはブックオフに慣れ過ぎていて、一か月前に(あるいは一週間前に)出た本を少しばかり安く買おうと古本屋、ブックオフに行くからである。
汚い本はあまり見かけない(まあ少しはある)。
そんなことを思い出したのは、神田古本まつりに行ったからである。ここのブースに並んでいる本は、今では入手できない本が多い。ということは、汚れている。汚い本は嫌、というような人はここにはきていない。と思う。
とても盛況だった。ワゴンの前で、本を手に取るのに、順番待ちをしなくてはならないくらいに。紙の本を熱心に探す人たちが、まだこれほどいるのだ。
最終日に、ようやく足を運んだ。文学関係の古本を買った。故人のサイン本が出ていた。何冊か、買った。森万紀子さんは、80年代に活躍し、1992年に孤独死した、幻想的な作風の作家である。ずっと探していた本だった。
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