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「メルヴィルの『白鯨』なんて、あれほどつまらない小説はありません。鯨の生態を延々と書いているのですから。退屈極まりない」

〇月〇日

 トム・ジョーンズという歌手がいるが、この名前を見るたびにフィールディング「トム・ジョウンズ」を思い出す。イギリス小説の父と言われている。
 と、いかにも読んだふうに書いているが、実際に読んだわけではない。
 大学の授業で知って、その名前が奇妙に心に残っているのだ。記憶とは不思議なものだ。
 大学の授業でいまだに覚えているものがある。
 英文学の教授が言った。
「メルヴィルの『白鯨』なんて、あれほどつまらない小説はありません。鯨の生態を延々と書いているのですから。退屈極まりない」
 正確ではないが、たしかそんな調子で断じていた。
 そのときは、その言葉を信じたわけではないが、それを聞いて、十年くらいは「白鯨」に近づく気になれなかった。
 改めて「白鯨」を読む気になったには、ウディ・アレン監督の映画「カメレオンマン」を観てからだ。主人公の男が子供のころ、「白鯨」を読んでいないとバカにされると思い、読んだと嘘をつく。それからカメレオンのように変身するようになったというのだが、アメリカでは、子供ですら「白鯨」を読んでいるのが常識なのだ。

〇月〇日

 森泉岳土さんの漫画は独特の画風で好きだ。
 「村上春樹の『螢』・オーウエルの『一九八四年』」もいい漫画だった。
 こんなページも素敵だ。
 (ちくま文庫「書痴漫画」収録「ほんのささやかな」)

〇月〇日

 若い人は知っているだろうか、ラフィン・ノーズ。
 「GET THE GLORY」などで1980年代にすごい人気だったパンクバンドだ。
  これは、1986年のミニアルバム「SOS」



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