ソーシャルワーカーって何者?
いやあなたソーシャルワーカーソーシャルワーカー言っているけれど、ソーシャルワーカーとやらは何者なのだ!?という方、多いのではないでしょうか…
私もそうです。(えッ)
というのも、弁護士さんのように法律の専門家!とか、医師のように医療のエキスパート!といういわゆるソーシャルワーカーといったらこれ!みたいなものがフワッとしているのです、超フワッと。
国際的な定義はあるのですが
一応、国際的に定められた定義としては、
ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(ウェルビーイング)の増進を目指して、社会の変革を進め、人間関係における問題解決を図り、人びとのエンパワーメントと解放を促していく。ソーシャルワークは、人間の行動と社会システムに関する理論を利用して、人びとがその環境と相互に影響し合う接点に介入する。人権と社会正義の原理は、ソーシャルワークの拠り所とする基盤である。 (国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)のソーシャルワークの定義 2000.1)
↓
ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエン
パワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。
社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャ
ルワークの中核をなす。
ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学および地域・民族固有の知を
基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。
この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい。(2014年、IFSWおよびIASSWのメルボルン総会において採択)
※読者様からご指摘いただき、国際定義が2014年で更新されておりました。訂正致します。(2020.7.25訂正)
とあります。
つまりは、ソーシャルワーカーは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。、のです。(うん?うん)
しかし、その人々やさまざまな構造というものがとても多岐にわたるということと、ソーシャルワーカーの守備範囲がとても広範囲なのです。
以前私が描いたイラストを載せてみますが…
え、多くない?守備範囲多くない?
そして現在の社会福祉士登録者数は約22万人(厚生労働省より)。
そしてそして、この社会福祉士の資格保有者→ソーシャルワーカーではない現状も多々あり(他の資格保有でもソーシャルワーカーという肩書で働いている方はとても多い)、もう何が何だか、な現状。
いよいよソーシャルワーカーがゲシュタルト崩壊してきた…(ひとりごと)。
求められる場所が多い上に…
ソーシャルワーカーの守備範囲は先ほどのイラストに載せた通りなのですが、そして22万人という人数を考えると…一つあたりの機関(介護施設や自治体、医療機関、更生施設、障がい者施設などなどなどなど)に配置される人数はおのずと少なくなってくることがわかります。単純に。
そうするとどうでしょう?
「結局さ、ソーシャルワーカーさんって何ができるの?」という問いに、少数で闘っていると思うんです、それぞれの持ち場で。
(もちろん職能団体もあるし、研修の機会もありますが、一斉に声上げていこうね!というほどではない、と個人的には思います)
そうすると、”その職場で要求された福祉的役割=ソーシャルワーカーの役割”になってしまっているのではないか…と思います。
「思ってたんと違う」
状態の方は多いのではないかなぁと思います。
私の実体験ですが、同じ医療機関という分野でも、ソーシャルワーカーという職種に求められる役割は違いました。う~ん、こうも違うか、と思ったものです。
「思ってたんと違うんですよ」と声をあげたいけれど、少ない人数で現場で闘っていることが多く(激務)、なかなかあげられないまま…の方って多いと思います。(少なくとも自分がそうでした)
”こういうときはソーシャルワーカーに!”というのが明確化され、もっと浸透していけばいいなーーーうううう!
という、ソーシャルワーカーも説明に困っていたり、パリッと「こういう仕事しております!!」となかなか言いづらかったりする現状があるよ、ということをお伝えする回でした。
なんかいっそのこと「福祉アドバイザー」とかのほうがわかりやすいのではないかとすら思ってしまう(小声)。
あとは、個人の支援の方法とか価値観とか、そのような問題も相まってあるのですが、大河ドラマ1話くらいの分量になってしまうので、また次回に。
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