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「楽しい出会い等を見つけ、喋り、認め、安心して聞いてもらう」

仕事オンリーの人間にとって、いい出会いは、今や生き甲斐にもなり、必要不可欠なものだ。今年の12月に80歳になるが、好きな仕事が出来る幸せを感じながらも、それだけだったら息苦しい。先日、1〜2度お会いしたお客様と将棋の話で夢中になり、帰りがけに「いい時間を過ごさせてもらいまして、ありがとうございました」と言われた。これまでも何回か言われたことがあったが、私も相手の方同様、有意義な時間を過ごさせていただいている。将棋の打ち方を知っている程度だが、藤井聡太さんの活躍もあり、タイトル戦の位置付け、動向にも目が離せなかった。最近では、日常茶飯の話題として提供され、むしろ食傷気味なのかもしれない。しかし、タイミングが合い、聞き手が謙虚な気持ちで熱意を持って接すれば、話手が本気で応えてくれ、こんなにも楽しい時間が持てることがわかり嬉しかった。

自分が出会った人・もの、映像・伝聞で知った事などの内、他の人にも関心がありそうな話題を、何人かの知り合いに気持ちを込めて話すと、親身になって聞いてもらえる事がある。話の趣きで、相手の方が気乗りせず見当が外れ、恥ずかしい思いもする。それでも、めげる事なく、話し方をランダムにしたり、順序を変えるなどすると、グッと話に引き込める事がある。驚きでもあり、楽しんだり、勉強させてもらっている。ただ、言いっぱなしに過ぎず、話の内容が纏まってはいない事に、本人は気付いている。

そこで、話の中身を整理する為、文章に綴ったり、認めている。関連する事などを加え、以外な展開を試みる事もある。時には暴走する場合もあるだろう。纏めなくてはならないので、趣旨から逸脱していないか、論理的か、同様の意味を繰り返し述べていないか、同じ文字を何度も使っていないか、誤字がないか等をチェックし推敲する。人に話す事と文章にする事を同時進行させたり、交互にする事もある。一応、NOTEに記すと、当分、この話題について封印し、卒業できると思うとスッキリし、ストレスも解消出来る。後には、最終関門が残っている。

家では、仕事に関与しない妻が外部情報の到来を待ちわびでいる。自由奔放に暮らしてもらっている積もりなのだが、当然、満足していない。今日あった事を全て話して貰いたいし、聞いた事に答える様、望んでいる。この歳まで心配が絶えず、掃除、洗濯、三食居眠り付きの世話だけで終わってしまうのが悔やまれるし、騙されてきたのではないかと思う等とも言っている。、しかし、全部、詳らかには出来ない。忖度し、これならばイケると思われるものを抜粋し、満を持して話すが、やはり、いけないのである。話のテンポが遅く、まどろっこしいと言われ、内容もダメ出しされる。私より頭の回転が速く、せっかちな妻を納得させるには、容易ではない。理想は、私の話が的確で、必要かつ十分であり、笑顔になってもらう事だ。お互いに機能の衰えや大病で、己自身が解らなくなる前に何とか信頼を得たいと思っている。最早、他に誰一人として叱ってくれる人がいないので、叱咤激励は有り難く、頑張れるのかもしれない。「楽しい出会い等を見つけ、喋り、認め、安心して聞いて貰い、穏やかに過ごす」今後もこんな流れを目指していきたいものだ。


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