数値化の鬼になる
私は昔から数字で物事を語るのは苦手だ。
上司に「これはどうなっている?」と聞かれても「まあまあ好調です」とか「ちょっと待ってください」と応えるタイプだ。
本来ならば「進捗率は約7割程度です」とか「あと30分ください」と応えるのがビジネスマンというものだろう。
上司からすれば具体的な回答が欲しいにも関わらず漠然とした答えになっていない回答をもらっても時間の無駄である。
それを全く理解していなかった。
そんなことをこの本を読んで思い知らされた。
とにかく数字から逃げる習性のある私に対してこの本は「数値化の鬼」となって数字に向き合えと厳しく教えてくれる。
その中でも特に今関わっている仕事に大きく役に立つと思ったのが「変数」の話の部分である。
変数というのは一次方程式の「y=ax+b」のxの部分でそこを変えることで仕事の結果が大きく変わってくるという考え方だ。
この時変えられない定数であるaやbのことをいくら考えても時間の無駄だということだ。
仕事の中で変数を見つける中で最も重要なことは「なぜ」を繰り返すことなのだそうだ。「なぜ」を繰り返すことによって発見された課題に対しての顧客への連絡やフォローの「回数」であったり改善提案の「回数」が「変数」であることであることが往々としてあるということなのだそうだ。
会議をやっている「時間」が変数だと勘違いしたり、やったことに対して意味を後付けしたりすることは「変数」ではなく単なるやった気になること出あってこれは排除しなければならない。
つまりP(計画)D(実行)C(検証)A(改善)で言うところのCを徹底的に心を鬼にして数値化することが必要なのだそうだ。
最も重要なことは「手段と目的の順位が入れ替わる」ということに注意することだ。
私も往々にしてプレゼン資料を作るときに完成度を高めようと時間をかけすぎるきらいがある。往々にして伝えきることができずにその時間がムダになってしまうものだ。
これは手段が目的化してしまい、かけた時間を「変数」だと勘違いしてしまっている事例だった。
仕事とは「変数」を見つけること。
「変数」がずっと「変数」であることはない。
だから常に行動を起こし検証しながら「変数」を自分に厳しく見つけていくことが成長につながるのだろう。
これからは数字を使いながら行動を起こしていく癖付けをしていこうと思うのだ。
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