経歴について(その1) ~ 客先でのヒアリング


私の経歴については、ホームページにも概要を記載しています。ざっくりと経歴を知っていただく分にはこれでよいのですが、実際にどんな経験をしてきたかをお伝えするには不十分なものとなっています。
そこで本ブログにて経歴の補足をさせていただけばと思います。

私の経歴を知っていただくのはもちろんですが、苦労したことや失敗談などを交えながら、みなさんの役に立てる情報となるようまとめたいと思います

ホームページの経歴にも記載していますが、地方公共団体向けの電子申請システムの導入プロジェクトに関わってたことがあります。
当時は、政府がe-Japan戦略としてIT社会の実現に向けて動き出している時期で、電子申請システムも従来の紙での申請をどうやってIT化していくかを模索している状態でした。

つい最近でも、はんこの廃止について話題になっていましたが、
・窓口で免許書などを提示して本人確認を行っていたものをどうするのか
・代理人が申請する場合の代理人の確認をどうするのか
・役所で扱う多様な申請/届出を一つの電子申請システムでどうやって実現するのか
・申請で受け取ったデータをその後の業務にどう繋げていくのか(他システムとの連携など)
など、様々な課題がありました。

電子申請システムは「汎用受付システム」とも呼ばれていましたが、「どこが汎用なんだ」と思いながらやってました(苦笑)
「何でもできる」は「何にもできない」と言われたりしますが、まさにそんな感じでしたので課題は多かったです。

一方で、私自身もそれまではシステムの開発作業がメインでパソコンの前に座ってする仕事が多く、客先に出てコミュニケーションを取っていく仕事に苦手意識を持っていました。
また、電子申請システムは特定の部署の人だけが使うものではなく、あらゆる部署の人が使うシステムなので、各申請/届出の担当者にヒアリングしていく必要があり、自分には荷が重い仕事だなと感じていました。
また、システム導入にかけられる期間にも余裕があるわけでもなく、効率よいヒアリングも求められていました。

といっても、もちろん私一人が担当しているプロジェクトではなく(といっても私含めて3人のチームでやってましたが)、プロジェクトリーダー主導のもとでヒアリングシートを作成して、各担当者へのヒアリングを進めていきました。

当時の私は「ヒアリングはその人のトークスキルで相手からうまく情報を引き出すものだ」と思っていたため、事前準備を十分に行い、ヒアリングを機械的に進めていく形は衝撃的でした。まあ、ヒアリングのプロの人からすれば当たり前のことですね。
「こういうヒアリングならコミュニケーションに苦手意識を持っている自分にもできそうだ」と感じました。

さまざまな部署のへのヒアリングであったため、積極的に協力してくれる人やそうでない人と分かれたりしますが、事前に聞く必要がある項目をヒアリングシートにまとめていたので、一定レベルの質を担保できました。

結局、導入当初はさまざまな課題もあったため、「職員採用の申し込み」といった当たり障りのない業務からの導入となりましたが、私自身としては学ぶことの多かったプロジェクトとして今でも心に残っています。

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