脱PPAP ~ コミュニケーションツール導入の勧め

先日のニュースで平井卓也デジタル改革担当大臣が「脱PPAP」を宣言したとありました。
「PPAP」と言ってももちろんピコ太郎🖋🍍🍎🖋ではありません。

「脱PPAP」とは?

「PPAP」とは暗号化ZIPファイルをメールで送付した後に別のメールでパスワードを追送する手順のことを指しています。

つまり
・PasswordつきZIP暗号化ファイルを送ります
・Passwordを送ります
・Aん号化(暗号化)
・Protocol(プロトコル(通信手順))
というわけです。

この「PPAP」方式、みなさんの周りでも使われているところはあるのではないでしょうか?
実を言えば、私の周りでも使っているところをよく見かけます。

なぜ「脱PPAP」が叫ばれているのでしょう?それはセキュリティ的に問題があるからです。

ZIP暗号化ファイルが添付されたメールが盗聴されるとしたら、同じメールという手段で送る限りはPasswordが記載されたメールも盗聴されるということになります。
また、ZIP暗号化ファイル自体も暗号化の強度としては弱く、パスワードの桁数が8桁程度だと15時間もあれば解析されてしまいます。

では「PPAP」をやめるとして、電子ファイルを安全に送付する手段としてはどのような対応が考えられるでしょうか?
いくつかパターンがあります。

【解決策1】パスワードをメールで送付しない

一つは、パスワードをメールで送ることをやめることです。例えばメールでパスワードを送る代わりに電話で伝えるという方法です。対応策としては簡単なので、とりあえず手っ取り早く対応するならこの方法になるでしょう。
ただ、これでは上に書いたZIP暗号化ファイルの暗号強度の問題が残ってしまいます。

【解決策2】クラウドストレージ経由でファイルを送付する

次に考えられるのは、記事にあるようなクラウドストレージ経由でファイルを送付するというやり方です。Google ドライブMicrosoft OneDrive などのオンラインストレージに共有フォルダを作成して、そこに渡したいファイルをアップロードして相手に渡します。
これであれば、暗号強度の問題も解決されます。「脱PPAP」対応としては一番に挙げられる選択肢になるでしょう。

【解決策3】コミュニケーションツールを利用する

最後に、もう一つご紹介したい対応案があります。それはコミュニケーションツールを使うという方法です。コミュニケーションツールというとパッとイメージがわかない方もいるかもしれません。実際、コミュニケーションツールと一口に言っても提供するベンダーによっても機能などが異なっていたりするので明確に定義することは難しいかもしれません。

一番身近でイメージしやすい例としたら、Lineが挙げられるかもしれません。Lineはチャットのメッセージだけでなく電子ファイルも送付することができます。グループで電子ファイルを共有したい場合もグループチャットに送ることで実現できます。
ただ、Lineはどちらかと言えば個人用のツールなので、ビジネスツールとしては少し機能が弱いと言えるかもしれません。

そこで、ビジネス用のコミュニケーションツールとしてご提案したいのは、ChatworkSlackといったツールです。

例えば、Chatwork では下記のようにグループを作ってチャットすることができます。もちろんファイルの共有も可能です。

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なぜコミュニケーションツールが必要なのか?

ところで、「なぜコミュニケーションツールが必要なんだ?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「メールでいいじゃないか」とか、人によっては「パソコンなんか使わずに対面で話せばいいじゃないか」と仰られる方もいらっしゃるかもしれません。メールや対面での会話で何が問題になるのでしょう?

まず、対面での会話ですが、コミュニケーションの記録が残りづらいというのが一番に挙げられます。
電話での会話もそうですが、口頭だけのコミュニケーションでは「言った、言わない」といったトラブルが起きやすいです。

そのため、ビジネスにおいて必要なコミュニケーションはできるだけ文書でのやりとりを求められます。

次にメールの問題点です。

仕事ではさまざまなメールが送られてくるため、人によっては毎日100通以上のメールを受信しているかもしれません。たくさんのメールの中から必要なメールを探し出すのは大変です。メールのやり取りだと、会話の流れを追いかけていくのも大変です。
Chatworkなどのツールで会話の内容(組織やプロジェクトなど)でチャットのグループを分けることにより、会話の流れを追いやすくなり、必要な情報を見つけられやすくなります。

また、メールに電子ファイルを添付してやり取りしていくと、どれが最新のものだったかが分からなくなることもあります。
古いファイルを編集してしまって、追加で編集していた部分が元に戻ってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういったことを防ぐために、クラウドのサービスを使ってファイル共有するということも必要です。
ChatworkもBoxというオンラインストレージと連携することができます。

お気軽にご相談ください

こういったツールはあくまで手段でしかありませんが、便利なツールを有効活用していくことで社内の活性化や業務の効率化といった目的を達成していくことが可能となります。

コミュニケーションツール・グループウェア・オンラインストレージ等の導入を検討したいが、どこから手を付けてよいかわからないといった場合は、ぜひ一度当方にご相談ください。御社での課題や目標をヒアリングしたうえで適切なツールの提案および導入支援をいたします。上記で紹介したChatworkなどのツールに限りません。

ご質問・ご相談等ありましたら、下記のホームページのお問い合わせページよりご連絡ください。


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