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峯田くん、ありがとう。

はじめてのnoteの投稿。
何を書こうか迷ったけど、ずっと心の中にあったことを
書き出しておこうと思う。

タイトルにあるとおり、
「峯田くん、ありがとう」という話だ。

峯田くんとは、銀杏BOYZの峯田和伸さんのこと。
もちろん面識はないのだが、
銀杏ボーイズが好きな私は親しみをこめて、
「峯田くん」と呼ばせていただいている。

それにしたって、
なんで、面識もない峯田くんにいきなり「ありがとう」なのか。
そこを少し、吐き出させてください。


実は私の旦那は数年前、人間関係のストレスで
プチ鬱&プチアルコール依存症になっていた。

医師に診断されたわけではないけれど、

・昼間からアルコールが手放せない
(しかも、ワインとか、アルコール度数9%のつっよいチューハイとか)
・昼に寝て、夜から起き出す「昼夜逆転生活」が続く
・食べられない、寝られないが常態化
(お酒をたくさん飲んでなんとか眠る)

ってな感じで、なかなかヘビーな生活をしていた。

心が疲れている人に、本当の意味で寄り添うのは、難しい。と思う。
当時の私は
「とりあえず、家が安全安心の場所になるように
こちらから何か聞き出さない。
彼に寄り添って、彼の話を聞こう」
というスタンスでいようと思っていた気がするのだけれど
(このスタンスを守れていたかはわからない)
それだけだと、相手の性格によっては何も話してくれずに
時間が過ぎていく。
実際、私もそういう時期が多くて、とても不安だった。

相手が本当に何を考えているかもわからず、会話の中でも

「大丈夫だよ」「今はゆっくりしたらいいよ」「無理しなくていいよ」

以外に、どんな言葉をかけたらいいのかわからない
なんてときが多々あった。

そして、私がかけた言葉が彼の中に届いている手ごたえはなくて、
近くにいるけれど何もできないような、
見えない壁を感じることがよくあった。

そんな壁を一瞬で壊してくれたのが、峯田くんだった。

彼が家に居続けて1年ほどたった頃だろうか。
峯田くんのライブがあった。
実はこの頃の記憶がおぼろげで、どうやって「ライブに行こう」という話になったのか、しっかり覚えていない。

でも、二人でライブに行った。
久しぶりに一緒に電車に乗って、
開演時間に間に合わなそうになったりして、少し駆け足で会場まで。

コロナ明けすぐのライブだったと思う。
どこかに2人で一緒に行くこと自体が久しぶりで、
それだけで嬉しかった。

ライブが始まって、何曲目だったんだろう。
ライブ開始直後の緊張感がほぐれていた記憶があるから、
中盤だったんだろうか。

『NO FUTURE NO CRY 』

を、峯田くんが歌ってくれた。

“We are not alone. We are not alone.
虚空に消えていく叫び声に祈りを
父のように 母のように 友のように
希望をこめて 百億の星を撒け

屋上から飛び降りる スピードで
美しいあなたを 抱きしめていたい
海のように 花のように 月のように
俺の憂鬱を 撃ち抜いて殺してくれ

気が狂いそうな夜を 何度も越えて
おまえに会いたくて ここまで来たんだ
死に急ぐのではなく 生き急ぐのさ
傷だらけで恥をさらしても 生きるのさ

NO FUTURE NO CRY
NO FUTURE NO CRY
NO FUTURE NO CRY

AH AH 未来はないけど
泣いちゃだめさ
AH AH 未来はないけど
泣いちゃだめさ”


ふと気づいたら、旦那が隣で静かに泣いていた。

あの瞬間に、鬱々としてずっと自分の殻に閉じこもっていた旦那の心の中に
峯田くんの言葉がぐっと入りこんでくれた気がした。

ライブが終わって、ありきたりな感想を言いながら一緒に帰って、
もちろんその翌日から、旦那が会社に復帰しました! 
なんてことはなかったのだけれど、
でも、その後しばらくして、
旦那はしっかり会社を辞め、違う道に進む決意ができた。

もちろん、峯田くんのライブだけが要因じゃないだろう。
でも、近くでずっと旦那に寄り添おうとしていた身からすると、
あのあとから、何か変わった気がする。
あのライブの瞬間確かに、
峯田くんに引き上げてもらったところがあると、今でも思う。

だから、峯田くんありがとう。
峯田くんが、一瞬で旦那の心の壁をぶっ壊して、
心の奥深くに、パワーをくれたように思ってます。


好きな人の歌は、
周りがかけるどんな言葉よりも、鋭く心の奥深くに入っていき、
一瞬で、心を持ち上げてくれたりするんだ って思っている。
今までしっかり振り返ってこなかったけど、
こういうことは、これまでの私の人生の中にもあったんだろうな。

きっと、旦那だけではなく私も、
これから、いろんな方の歌と歌詞に
歌だけじゃなく、小説や映画や舞台やドラマ、漫画やアニメも含めて
私の好きなものが詰まったいろんな世界に、
救ってもらうことがあるんだと思う。

そう思うと、世界中にある
「これ、好きだなぁ」「これ、いいなぁ」と思うものをつくってくれた方々に
「生きててくれてありがとう、つくってくれてありがとう」と
思わざるを得ないのです。

とりあえず今は、
峯田くん、ありがとう。
おかげさまで旦那は元気に生きてます。







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