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ミュージカルジェイミー 感想


こんにちは、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は最近、余ったシナモンパウダーで作ったチャイがすごくおいしかったので、さては天才か?と自画自賛しているところです。

さて、今回は私の大好きなミュージカルジェイミーの感想です。
約5年間、色々な舞台に行っていますが最近ではこれが一番良かったです。
一緒に行った友達もそう言っていたので間違いありません。
興味を持った方、機会があれば是非劇場に足を運んでみて欲しいです。



2021年 8/28 ソワレ公演に行った。

結論から言うと最高によかった。
緊急事態宣言中であるし、行くか本当にギリギリまで迷った。

一緒に暮らす家族に相談すると、せっかくチケット取ったんだし、払い戻しも無いならいけば?とのことだったので、お言葉に甘えて観劇した。

この時家族に相談して、行って来いと言ってくれて本当に良かった。
反対されていたらたぶん行かなかった。

おまけに数々の悲しみを生み出した、あのブリリアホールの中でも良席だったので運も付いていて良かった。


簡単にあらすじを説明すると、
あるイギリスの片田舎に住む16歳の少年、ジェイミーはドラァグクイーンを夢見る高校生。
学校では将来の職業についての授業の真っ最中。
自分の夢を発表すると、先生には現実をみなさいと言われ、一部の同級生には好奇の目でみられてしまう。
それでも応援してくれる大切な人たちの為、夢の為に、過去のトラウマや差別、立ちはだかる壁を乗り越えて成長するサクセスストーリー!


という感じでしょうか。
サクサク物語が進み、中だるみもなかったので非常に理解しやすくて観やすかった。

どうせ主人公の子が紆余曲折あってなんかいい感じに夢叶えてハッピーエンドでしょ?と思っていた。
まぁ確かにそうなのだが、登場人物一人ひとりがなにかしら問題を抱えていて、完璧でないところに人間臭さがあり、リアリティを感じてよかった。
調べてみたら、実際にあった出来事をドキュメンタリーにしていて、そのドキュメンタリーを基に脚本されているらしい


特にディーンはいいですね。
ジェイミーに対して、「お前は将来、クソみたいに生きている俺と町ですれ違っても絶対に気付かない。」的なことを言うんですが、いつも学校では中心人物でジェイミーをからかって、王様のようだったディーンが実は内心そんなことを思っていたなんて意外だった。
どんどん夢に向かって進んでいくジェイミーに嫉妬と焦りを感じて、きつい言葉を言ってしまっていたのかもしれない。プライドが高く、とても人間臭い。

そんな彼から発された言葉はジェイミーの心を傷つける。
お前は無理だ、ブスだ、馬鹿だ、きもいと言われたら自分自身でも本当にそうな気がしてくる。

心も体も成長途中の16歳。
そんな言葉を常日頃浴びせられていたら誰だって心が折れてしまうと思う。
私だったら夜の校舎窓ガラスを割って歩くし、盗んだバイクで走り出す。

そんな最悪な状況でも負けないジェイミー。

いつも味方でいてくれる味方達。

ジェイミーが挫折する度、みんなそれぞれのやり方でまた立ち上がる勇気をくれます。

私もそんな人たちに出会いたかった…。
その優しさに触れて感動した。


特に、親友のプリティは、自分が理解できないことは理解できないと言うし、ジェイミーの全てを肯定するわけでもないが、でも私はこう思う!と親友ならではの目線で励まし、勇気づけてくれるのががいいなぁと思った。

私はひねくれているので、自分と全く同じ人間でもなく、同じ境遇でもない人に、わかるよと共感されても嘘つけと思ってしまう。
だからといって、全く考えが分からないと言われても悲しい。

プリティはそれに対してとてもいい答えを出してくれたと思っている。
否定しても、その中から共感できることを探してくれたり、解決策をくれる。
全肯定はしないけど、全否定もしない。
その分一生懸命理解してくれようとしているのが伝わって暖かい気持ちになった。


それともう一つ大好きなシーンがある。
それはドラァグクイーンが登場するシーンだ。
お姉さま方のメイクと衣装が煌びやかでそれはそれは美しかった。

特にThe legend of Loco Chanel。
楽曲もキャッチ―で聴きなじみが良く、ヒューゴが美しく高らかに歌い上げ、恋人のジョン、ジョンの浮気相手役の三人がその歌詞に合わせてロコシャネルの伝説を再現する。

その中でも早着替えのシーンがあるのだが、早すぎてどうやって着替えたのか全然わからなかった。
すごい。

また、カーテンコール付近のドラァグクイーン達の衣装があまりにも素敵すぎた。
それぞれの個性に合わせてデザインされていてとても似合っていた。

私はもともと、ドラァグショーに興味があり、いつか実際に見てみたいと思っていたのだが、まさかここでも見られるとは。


ここも個人的注目ポイントなのだが、最後のディーンがジェイミーをパーティーに誘うシーンも、今まで散々ひどいことをしてきたのに、しっかりひざまずいてパーティーに誘うところ。

ディーンてめぇこの野郎と出てくるたびに思ってたけど、最高すぎてめちゃ許してしまった。


最後にこれだけ言わせてほしい。
キャスト豪華すぎ。
元宝塚、劇団四季、アイドルから若手俳優まで様々なジャンルのキャストが集まっている。
そのため耳も目も大変贅沢なことになっていた。
口からCD音源とはまさにこのこと。(日本語版CD出てないけど)
ユニゾンでもぶれない音程、心地いいビブラートにファルセット、のびやかな歌声、良すぎた。

そしてバンドの生演奏!
素敵空間でした。

願わくば今回見られなかったキャストの回も観たかったし、違うキャスト同士の組み合わせも観たかった…。


ふと思い出したのだが、舞台魍魎の匣を観劇した時、渋木淳さんがキャスティングされていて、ファンの専用受付があった。
今回は無かったので人によるのだな、と思った。
宝塚も一度でいいから観てみたい。
絶対ハマる。



いつになるか分からないが、コロナ渦から抜け出したらぜひ再演してほしいと願うばかりです。
なんでこんなに最高なのに話題にならないんだ。
色んな人に観て貰いたい。そしてあわよくばメンブレするたびに通いたい。

席ガチャが怖すぎるので、できればブリリアホール以外でお願いします。

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