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#438 読書記録『感性で読む西洋美術(第4章)神不在のモダニズム』

 こちらの前回記事↓

 
 とても久しぶりの投稿です!

 夫とのことでなかなかの事件もあり、鈴木くんのこともじわじわ動きもあり、noteに書きたい話題もあるのですが、一旦、読書記録をまとめていきたい所存です。長らく現役で頑張ってくれていたノートパソコンが壊れてしまったので、携帯で更新してますが、とてもやりにくい……。

 さて、4章ですが。こちらは長かった!!神と人間が共にある時代が終わり、神不在の、寄る辺ない、ありのままの人間社会を書いたモダニズムの章。かなり情報量が多かったです。

■感性で読む西洋美術 伊藤亜紗

 
 最近、モネ展にも行ったこともあり、モネの一連の絵画はこういう経緯で生まれたのだなあという感慨もありました。

(ex. 外でも乾かず使えるチューブ絵の具の発明→屋外の景色を描くときは現地で着色が可能になった→時間帯による光のあたり具合の違いをリアルに発見・表現できるようになった→モネの、同じ場所を時間帯に変えて何度も描く『連作』が生まれた)

 4章の要点まとめは以下の通りです。

*モダニズム(19世紀頃〜)
ー理想化されたモデルではなく、ありのままを描写する。
( ex.マネ『オランピア』若い娼婦がベッドに座り、黒人のメイドがブーケを持ってきている絵。当時は生々しすぎる(⁠nakedである)、と不評だった。)
ー神不在の時代
(⁠女神像の消失、精神の不安定さを感じさせるような、虚ろな、視線の定まらない目線)

〜18世紀 毎日きちんと信仰を基に生活していれば最後の審判の時には天国に行ける

19世紀〜 『神は死んだ』(⁠byニーチェ)ニヒリズム

*ヌード(nude) と『ネイキッド(naked)』
『ヌード(nude)』理想化された裸体
女性の裸体=女神であり、女神は存在レベルが違うので、服を着ていない。性的な対象ではない、という西洋美術の概念。

『ネイキッド(naked)』ありのままの裸体 単なる素っ裸。nakedにおける本音と建前をあぶり出す、タブーに触れた画風。

*それぞれの時代の感性
ーモダニズム
都市に生きる理想化されていない生々しい人間の姿を描く
何気ない瞬間を書く一時的.移ろいやすい.偶発的

ーバロック 決定的瞬間を描く
ールネサンス 永遠性を描く

*19世紀後半〜20世紀初期の絵画様式変遷
写実主義 クールベ
ー現実にいる等身大の人を描く。演技していない姿(⁠背中を向けている、疲れた顔の登場人物など)

モダニズム マネ

チューブ絵の具の発明
外でも乾かない絵の具=外に出たまま、デッサンだけでなく着色もできるようになった。

印象派 モネ→セザンヌ
ー未完成風の絵画、実際に外に出たまま色付けできるようになったことで、光の書き方が変わった。同じ場所でも時間帯によって色んな色に見える、という発見。

キュビズム ピカソ

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