寛解まで目指す日記_1

この度軽度のうつ病と診断されましたので、自分用の鬱進捗メモです。
先生と何を話したか、何を何g投薬したか、体調の変化、自分は何が嫌だったのか、など。

■初日(受診のきっかけ)(長い)

私は基本、デスクワークのしがないOLだったのだが、
ある特定の案件を対応している時だけ、涙が止まらなくなった。
とにもかくにも悲しい気持ちにもなった。
この案件はひたすら答えがない、上司たちは一様に消極的で「おれしーらね!」を繰り返す、だから締切りもない、「いらない仕事」だ。
あと、この案件は相当な重量物作業で労力がかかる(のに人員は私しかいない)。人員は増やさないくせに「重量物作業は一人でするな!!」という注意だけ立派な部長。自分からは絶対関わらない課長。もともとテメェの案件だったのを私に丸投げしてから全く道を敷いてくれない主任。
(学んだことがある。主任の「二人三脚でがんばろう!」は「俺は全く関与しないから後よろしく!俺を楽させろよ!」の意訳だということだ。丸投げする人ほど「こいつの面倒は俺がみる」だとか、「二人三脚」とかいう言葉をよく使う。)
そして1人で対応できないと「なんでやってないんだ!」と怒られる始末。
もうやんなっちゃう。
1人でできるほど私も有能ではないのが悲しいところ。要らない仕事をもらう、要らない社員というわけだ。

後は単純に作業内容が「賽の河原の石」なのだ。
例えばだけど、500mlペットボトルに水を入れて、それが本当に500mlなのか、中の水を測って、それを永遠に繰り返すような仕事だ。 
せっかく水を入れても、自分で全て出して、測って、入れて、出して、測って。そして結果に答えがない。水もたくさん無駄になる。
囚人の方がまだ利益になる仕事をしているんじゃないだろうか。
単純作業は永遠と、脳みそが鬱々と考え出してしまって、発狂しそうになる。
こんな作業をするために私は大学を出たのかな、なんて思うと、無力感にさいなまれる。
死ぬほど苦労して金を工面していた、苦学生だった自分がかわいそうで、なんだか泣けてくる。
鬱役満のお仕事だった。

それでも社会人。やらないで文句も言ってられないので、とりあえず2,3年その仕事に付き合った。ちなみに聞いたら前の前の担当も鬱で休職していたし、その前の担当はノータッチ放置をかまして60歳。地元に栄転帰属していた。なんて仕事だ。
役職者は、どうにか私を辞めさせたいからこの仕事を投げてるんだろうな、と言う気持ちばかり出てくる。まあ私は要らない無能な社員だし。
そうすると、上司たちは当然助けてくれないし、(成果を出されると困るから)放置だし、みんな一様に敵だった。私は喋ると泣いてしまうから、口を開かない日の方が多かった。口を開かないと「会議で発言がないやつは仕事に対して無責任だ!」となじるのは部長だ。(部下に押し付けて完了気分でいる方が無責任だろう、と思う)
正直、達成感も何も得られない仕事にも、適当な対応しかしない上司にも未練はなかった。ただ、この会社は福利厚生と給与がまあまあ良いので、現状の生活を維持するため、奨学金を返済するためしがみついている。
転職活動も並行していたが、年齢的に未経験業種に転職も厳しいし、他の部署はまだマシなんじゃないかと夢見ているところもある。慎重派、といえば聞こえはいいが、現状に流されたいだけのクラゲである。周りのウミガメたちに迷惑をかけるという点ではクラゲ以下のビニール袋かもしれない。

そうして鬱々と仕事をした。生理は来なくなったし、来ても蛍光ピンクの出欠ばかり目立った(どうにも貧血らしい)。完璧に化粧をこなしたのに、玄関前で「あーもう無理だ」と休むことも増えた。
思えばこの時点が地獄の底だった。
この時に逃げるなり精神科に行くなり出来ていたら、多分悪化はしなかったんだろう。私はいつも腰が重い。

ただ、地獄の底は2年ぐらいで見えてきて、良くも悪くも住めば都。
鬱にも慣れって来るんだなと思った。
事態は何一つ好転していないのに、いつの間にか私は地獄の底で毎日作業し、毎日笑うことができるようになっていた。
どんな感情が渦巻いていても、例えば上司を親の仇と言わんばかりに憎んでも、「常に笑顔」で話せるようになった。
成果の出ない仕事でも笑顔で毎日話していれば、部長の精神は晴れやかなようだった。こんなのは回復でもない。ただただ心が壊れるってこういうことだろうなあ、と思った。
そして、これが「大人になるということ」なのか、と絶望もした。
この状態が日本のサラリーマンの常なら、ここはなんてかわいそうな国なんだ。

話は変わるが、私は仕事に不満がなくとも、PMDDで定期的に死にたくなるタイプで、生理が来たら気分が晴れやかになるタイプだった。
我ながらホルモンに忠実すぎるが、生理中と生理後の2週間だけが、私が泣かずに仕事ができる貴重な期間だったのだ。
それが、最近、どうにもテンションが回復しない。
晴れやかな1週間がなくなった時、
いよいよ遂に「これは専門家に頼まなければだめだなあ」と思うことができた。今思うと、地獄の底にいた時は行動する意欲もなく、できなかっただけなのかも。地獄に住んで3年経ったら、動けるようになったのかも。

そう思って私は受診をすることにした。
会社のPCで思わず調べたのは「精神科 〇〇市 当日初診 予約」である。
レビューに心躍らされると機会を逃すので、ただ予約だけして向かった。


つづく。




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