日本の幸福度が低い理由
今日の言葉
二宮翁夜話より引用
日本の幸福度が低い理由
世界幸福度ランキングという指標が存在します。
このランキングは、「最高の人生」を10と定義し、各国の約1000人からアンケートを集め、0から10まで自分の人生を評価して算出されます。
2024年の日本の幸福度は143カ国中51位でした。
アンケートを回答した年代によって幸福度は変わるため、この結果が日本人全体の評価を反映しているわけではないとはいえ、幸せを感じている人が少ないのが現在の日本の状況だと言えます。
大規模な自然災害や戦争、政治家の不正行為などにより、明るい未来のビジョンが見えづらい、不安感が強い社会状況です。
しかし、日本は電気やガス、水道が利用可能で食事に困ることもなく、学校や仕事など日常生活は問題なく送れています。
不自由ない普通の生活を過ごせていても、人は幸福とは感じられない。
では、人間が幸福を感じるためにはどうすればいいのでしょうか。
二宮金次郎は、「富は自分のために求めると禍となり、世のために求めると福になる」と述べています。
もしかしたら、日本人が幸福を感じられないのは、自分のために富を求める人が多いからではないでしょうか。
人間は自分が大切なので、富を求める気持ちは誰しもが持っています。私にもあります。
しかし、一人一人が強く富を求めると、富を奪い合う状況が生じ、その結果、誰かが損をしていると感じてしまいます。
政治家が自分の富を求めると国民は不満を抱き、詐欺師が富を求めると社会は疑心暗鬼に陥ります。
社会が不安定な時ほど、不安感から人々は自分の富を追い求めがちです。
しかし、そうした不安定な時期にこそ、二宮金次郎のような思想を学び、人間としての原点に立ち返るべきだと私は思います。
二宮金次郎の夜話106段「禍福の根元」を読んで、そんなことを感じました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?