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ライオンの皮を被ったロバ

今日の言葉

イソップ寓話より引用

188)ライオンの皮を被った驢馬
驢馬がライオンの皮を被り、愚かな動物どもを震えあがらせながらのし歩いていた。狐を見かけ、こいつもびっくりさせてやろうとしたところ、狐は元より驢馬の声を聞いたことがあるので、驢馬に向かって言うには、「いいか、お前の嘶くのを聞いたことがなかったなら、俺だって怖がっただろうがね」このように教養のない人の中には、まやかしの外見で一廉の者と思われるものの、自分のおしゃべりで化けの皮が剥がれる者がいる。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】


ライオンの皮を被ったロバ

ロバはライオンの皮をかぶり、他の動物が震えるのを楽しんでいました。

そんなロバの目的は優越感に浸ること。

自分が「すごい」と周りから見られたいだけでした。

ロバとして「すごい」と思わせるようなことをすればよいのに、わざわざライオンの皮をかぶらないと評価されないのが、ロバの情けないところです。

ライオンの皮を被ったロバのような人は、現代社会でも見かけます。

肩書きや身にまとっているもの、主張していることは立派そうに見えるけれど、実際に話してみると人としての中身がなくて大したことがない。

本当に立派な人は、肩書きや服装などはあまり関係なく、その人自身が輝いて見えるものです。

そういう人間になりたいものです。

イソップ寓話集の「ライオンの皮を被った驢馬」を読んで、そんなことを感じました。

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