見出し画像

悲劇のヒロインにならない

今日の言葉

イソップ寓話より引用

189)驢馬と蛙
驢馬が薪の山を背負い、沼を渡ろうとした。足を滑らせて倒れこみ、起き上がれなくて泣いたりわめいたりしていると、沼に住む蛙たちが、わめき声を聞いて言うには、「おいおい、ちょっと倒れただけでそんなに泣くのなら、俺たちほど長いことここで暮らしたとしたら、一体どうしただろうな」もっと多くの苦労に身をもって易々と服している人が、少しばかりの苦労に腹をたてる怠け者に、この話をしてやるとよい。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

悲劇のヒロインにならない

問題や悩みにぶつかったときの人間の行動には、2つのパターンがあると思います。

1つは、真剣に困っていて問題や悩みを自力で解決したいと思う人、もう1つは、問題や悩みを抱える自分を「かわいそう」だと感じ、悲劇のヒロイン気取りになる人です。

イソップ寓話集の「驢馬と蛙」に登場する沼にはまったロバは、後者のタイプといえるでしょう。

人生では様々な問題や悩みの沼にはまることがあります。

そういうときに、悩みや問題に直面した自分を悲観して悲劇のヒロインにとどまるのではなく、なぜ悩んでいるのか、そして、いかにして今の状況から抜け出すかを考え行動することが大切です。

なぜなら、悩みや問題の本質とは、それらにぶつかったことではなく、それを乗り越えようとしないことだからです。

沼にはまったロバも、沼から抜け出す方法を考えられたのであれば、カエルも手伝ってくれたかもしれません。

この寓話にもう1つの教訓を加えるなら、「沼にはまったことを悲観する前に、そこから抜け出す方法を考えること」でしょう。

イソップ寓話集の「驢馬と蛙」を読んで、そんなことを感じました。

オススメの本


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?