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94 金融のシームレス化始まる

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。
ビッグニュースです。銀行、証券、保険、信託といった金融サービスを一体提供するアプリが日本でも登場するようです。

三菱UFJ、スマホ金融で業種超え連携 大和や東京海上と
2021年7月29日18:00 日本経済新聞

金融サービスをシームレスで受けられるサービスというのは他に例がないのではないでしょうか(楽天は銀行、証券、保険、クレジット、決済のいずれもやってるから近いのかな?)。これを一つのアプリに詰め込むというのですから驚きです。が、どういった意図なのでしょうか。

ここ最近の既存銀行は、他の金融サービスも扱うというよりは、銀行サービスを切り分けて異業種の企業に提供して協業するといった、いわゆる組込型金融サービスに取り組んでいるニュースが多かったように思えます。
最たる例はGMOあおぞらネット銀行で、家計簿アプリ、派遣サービス、ふるさと納税サービスなど130社以上に銀行APIを公開しており、他の銀行が異業種連携に苦戦している中抜きん出た存在です。

今回のMUFGの取り組みは、GMOあおぞらネット銀行のように異業種のサービスに金融サービスを組み込むというより、金融サービスのプラットフォームを先に作ってしまい、そこに後々異業種サービスを組み込むという逆張り的な狙いがあるのでしょうか。

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調べてみると、年内に「金融サービス提供法(略称)」という改正法が施行されるようで、銀行・証券・保険といった金融サービスをワンストップで仲介できる金融サービス仲介業なる業態が新設されるそうです。

金融サービス提供法は、従前、銀行・証券・保険の各分野の規制法(銀行法・金融商品取引法・保険業法等)がそれぞれ規律していた多種多様な金融サービスの仲介業について、1つの登録を受けることによりすべての分野に係るサービスの仲介を行うことができる「金融サービス仲介業」を新たに創設するものです。

2021年5月28日 PwC Legal Japan News
「金融サービスの提供に関する法律政府令案の動向」 より抜粋

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(画像:金融庁HPより抜粋)

これにより、仲介業に参入するIT企業が増えることが予想されるので、MUFGは先行して対策をした格好になりますね。
合点がいきました。


金融関連の法律もどんどん改正されて、激変ぶりに驚くばかりです。

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