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95 データは石油の価値を超えるのか

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。
「データが石油の価値を超える」というのが、最近のニュースを見ている中で少し現実味を帯びてきたような印象を受けました。

話は少し逸れますが、ホームセンター大手のカインズがPOSデータ販売を始めましたね。

カインズが全国200店のPOSデータを外販、データビジネスを新たな収益源に
2021/08/03 日経XTECH

公開データは日用雑貨を対象にスタートし、順次カテゴリーを増やしていかれるようです。

POSデータ販売は日経POSやTrue Dateなどが有名かと思いますが、小売業を生業とする企業が自社のデータを販売するケースは珍しいのではないでしょうか。競合商品のデータも取れるとなるとメーカーは黙っていないはずなので、年内100社という導入目標にどこまで近づけるのか注目です。

この戦略が上手くいくとなると各小売大手も参入するのではないでしょうか。家電、雑貨、食品、消費財、etc 各領域におけるデータ販売のプレイヤーが増えてきそうですね。

油田

DXも徐々に進み、自社で取れない外部データの需要がより高まっているのに対し、石油の需要はやや先細るのではないかと個人的に感じています。

石油の用途の約35%は自動車燃料用で、その他の多くはプラスチック及び薬品等の石油製品や、ボイラー燃料といった産業用と言われています。

日本においてはレジ袋の有料化や、商品パッケージの紙化又は一部包装の撤廃といった取り組みが進んでおり、プラスチックの消費量が徐々に減ってきてる感はあります。自動車においても、世界的に2035年から内燃機関搭載車の販売を禁止しており、メルセデス・ベンツといったモビリティ大手は2030年からEV専業になると宣言しているため、徐々にガソリン・ディーゼルの需要が落ち込んでいくことが予想されます。

数年前まで「データは21世紀の石油」という比喩は大袈裟だと思っていましたが、今ではデータドリブンでの経営が主流となり、会社を動かす燃料という意味ではまさにデータが石油となりました。
また、昨今の環境問題における脱炭素の取り組みを受け、石油の価値が落ち込むことで、データが石油を超える価値を持つことも今後ありえそうだなと感じました。

「石油王」は富豪の代名詞的な使われ方をしていましたが、
「データ王」に置き換わるかもしれませんね。





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