238 ECの未充足不満
株式会社InsightTechの西園です。
今回は「未充足」にフォーカスして、ECへの期待とのギャップを探索してみました。
近年はECモールでの出店に限らず、自社ECの運営が当たり前のようになってきたこともあり、当該テーマでのご相談をいただくケースが増えてきました。
というのも、ECは実店舗と異なり、サイト内の行動履歴をデータで取得できることが利点の1つですが、流入から購買までの一連の歩留りで極端に数値が落ちる工程を発見しても、その原因が明確に分からないといったお悩みがあるようです。
今回は生活者がECを利用する中で感じる未充足な不満を紐解きながら、歩留まり改善の一助となるよう、課題の分析フローを簡易的にまとめてみましたので、ご興味のある方は是非お手に取ってみてください。
不満ファインダーはマーケティングリサーチの各フェーズで皆様の強力なアシスタントとしてご利用いただけます。
直近は「ニーズ探索」「アイデアスクリーニング」「提案活動」のシーンで特にご活用頂いております。
今回分析対象としたデータの抽出条件は下記のとおりです。
抽出条件①のキーワードランキングをベースに、全体件数に対するキーワード別の離反件数の割合を確認したところ、 「クーポン」「自分」「出品者」「評価」「買い物」「探す」「お気に入り」「購入」といったキーワードが未充足割合平均値を5pt以上上回る結果となりました。
中でも未充足割合が特に高かった「クーポン」「レビュー・評価」「検索」を対象に独自の辞書を設定の上、 不満項目毎に優先課題図を作成し、それぞれの特徴的な課題を確認していきました。
【おまけ】優先課題図 ~検索~
詳細はレポートをダウンロードしてご覧いただければと思いますが、参考に「検索」の不満データで作成した優先課題図を掲載します。
潜在課題(量は少ないが要望度の高い不満)の領域には、「検索時に除外条件を設定できるようにして欲しい」といった意見が確認できました。
検索ワードと関連の無い商品が表示されて鬱陶しい
ピンポイントで探したいのに時間がかかってしまう
該当商品が多すぎて見るのが大変
正直個人的にもかなり共感する意見でした。
そもそも関係ない商品を表示させないでくれというのが本音ですが、
任意で除外条件設定できたら嬉しいですよね。
この不満は誰しも一度は感じたことがあるものじゃないでしょうか。
検索が面倒で購買熱が冷めたり、サイトから離脱したりは割とあるあるかと思います。
一方でこの不満を伝える機会が無かったり、伝えるのが面倒だったりで埋もれていた意見かと推察されます。Web上に公開されているECサイトに関するアンケート調査等を拝見しても「除外条件」について触れているものはありませんが、欲しい機能の選択肢に「除外条件」を追加したらいかほどの反応があるのか非常に興味があります。
【まとめ】
不満ファインダーを用いた未充足不満の絞込みフロー
① 抽出条件設定
② 意見対象部(キーワード)ベースでの未充足割合を確認
③ ②でピックアップしたキーワードで抽出条件を新たに設定
④ ③の抽出条件毎に優先課題図を作成し、「潜在課題」の領域を確認
今回は「EC」を対象としましたが、他の領域においても汎用的に活用いただける探索フローかと思います。自社の市場、資源、強み、ニーズ(又は課題)を明確に捉えていれば、そこから生まれるコンセプトはより強固なものとなりますので、これからリサーチの検討をされる方々は是非不満ファインダーをご活用いただければと思います。
・バイアスの無い意見を収集したい
・より解像度の高いN1を見つけたい
・商品開発や新規事業に繋がるような盲点となっている課題を見つけたい
・根拠のあるマーケティング施策を立案し、その推進を加速させたい
上記のようなシーンで強力なアシスタントとなりますので、
課題感をお持ちの方はお気軽にお申し付けください。
【あとがき】
Insight TechはVoC(顧客の声)を起点としたサービス改善・開発のご支援をしております。データや分析ツールのご提供だけでなく、今回のようなレポーティングまでご一緒し、課題探索、施策立案、意思決定までをサポート致します。
「ちょっと思い当たるな」と感じられた方は、弊社が何の会社か忘れてしまう前に、是非お気軽に資料DL又はご相談ください。
【会社概要】
商号:株式会社Insight Tech(http://insight-tech.co.jp)
設立:2012年6月19日
連絡先:03-3342-6710 / sales@insight-tech.co.jp 👈ご相談はこちら
事業内容:
マーケティング調査やレポート作成
自然言語処理・機械学習などの人工知能を利用したデータ解析受託
企業プロモーションやブランディングサポート
不満買取センターの運営
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?