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果たしてこれは良質なアイデアか?

新規サービスの企画として自分が出すアイデアに対して果たしてこれが正解なのか、、、?もっといいアイデアがあるのでは?と考えては考えを繰り返していました。

そして出したアイデアをググってみると何件もヒットし、もう世界には腐る程同じアイデアが転がっており、このアイデアは陳腐すぎてダメだ、、、とガッカリするパターンも、、、。

そんな時はそれで諦めるのではなく、アイデアの課題/仮説を遡ることで磨いていく方法があります。

それがデザインシンキングというやり方で、今回のテーマです。

元々〇〇シンキングと聞くと下をむいて苦い顔をしてしまう、そんな人間でしたが徐々に理解してきました。

〇〇シンキングやフレームワークと聞くと下をむいて苦い顔をする理由は、知っていても使うタイミングがよくわからなかったからだと思います。

今回は効果的なアイデアの磨き方を理解した気がするので共有したいと思います。

まず新規サービスの仮説検証の大枠を理解する


大前提として新規サービスができるまでの仮説検証フローの大枠は以下です。

▼参考サイト
スタートアップ・フィット・ジャーニー 今どの段階にいて、何に取り組むべきかのガイド

スタートアップの必読書「起業の科学」を超訳つまみ食いする7つのステップ

①customer problem fit(参考指標:熱狂的な1人のユーザーを見つける)

---このへんでユーザーインタビュー/ペルソナ作成---

②Problem/Solution Fit(参考指標:ユーザーの課題を解決するソリューションを見つける)

③Solution/Product Fit(参考指標:ユーザーの課題を解決するプロダクトを決める)

---このへんでプロトタイプを作り始める---

④Product/Market Fit(参考指標:市場規模どれくらい?)


この〜〜fitの注意点は上記のフローを同時にやってしまうと成功失敗に対して何が原因なのかわからなくなるということです。

自分は上記の順序に従わず、ある種愉快犯的なサービス創りで、①から③を一気にやってしまい、③の課題解決方法までを自分で決めて、一気にUI=b版プロトタイプに落としてしまいました。

こうした場合、ダメだった時にUI (③)の見た目がダメだったのか、課題(②)がダメだったのか、課題に対する解決方法(③)がダメだったのかわかりません。

(従わないというと語弊があるので、上の順序を知らなかった、且つ自分を1人のユーザーとして定義してサービスを作ったつもりでしたが、b版を意気揚々と創り終わった後、検証観点が抜け落ちていることに気付いた、という経緯でした)

そんな反省もありつつ、今日はとても大事な①のユーザーの課題を絞り込むという部分について考えたいと思います。


もしアイデアのタネを見つけたら


まず、アイデアへの向き合い方を少し変える必要があります。

前提として以下のことを頭に置きます。

・アイデアは”問い(課題とそれに対する仮説)”に対する”答え”である

 ┗だが人は一度アイデアが見つかると”問い(課題とそれに対する仮説)”の精度を追求せずに見逃してしまう

・”問い(課題とそれに対する仮説)”に対する”答え”の因果関係を問い直す

 ┗ まずは課題の解決法では無く、課題設定の精度をあげる

アイデアについて理解できたら、以下のようにアイデアのタネをデザインシンキングに乗せ課題を絞り込んでいきます。

順序としては、

①アイデアでた!

②アイデアの”問い”(仮説)を見つける

③課題に対しての因果関係を問い直す

---このへんでユーザーインタビュー---

④customer problem fit!(参考指標:熱狂的な1人のユーザーを見つける)

そしてその課題は、頭にある時点では感覚的な根拠のみです。原因は問題を抱える当事者にしかわかりません。

そのわからない原因をユーザーインタビューや魑魅魍魎のフレームワークを使い補完していくのです。

▼具体例

①アイデアでた!

 ┗そうだ、みんなの整理整頓の様子や知見を投稿できるSNSを作ろう 使ってみたいし、楽しそう

②アイデアの”問い”(仮説)を見つける

 ┗そのアイデアはなぜ思いついたのか?そのアイデアの問い/仮説は”整理整頓の情報が得られると人は整理整頓をしたくなるのでは?”ということだ

③課題に対しての因果関係を問い直す

 ┗本当に”整理整頓の情報が得られると人は整理整頓をしたくなるのでは?”であっているか?整理できない人は忙しいくて時間がないとか、親がモノを捨てない性格とか、他の原因、課題があるのでは?

 →課題が定性でわかりにくい場合はここでユーザーインタビューが登場する。(課題を持った人が発案なら自分=ユーザーとしていいのか?)

④customer problem fit!

 ┗次のProblem/Solution Fitを目指す

の流れが理想的です。

これまでの自分は

①アイデアでた!

②なにか違うな〜、じゃあこれか?

③フレームワーク?ユーザーインタビュー?いつ使うんだ?とりあえずb版サービス作ってみるか!

というようにテクニックというより、場当たり的なラッキーパンチ感が凄かったです。

アイデアをどのように発展させていくか?を知らなかったですし、いろんなフレームワークを知っていたものの深く理解しておらず、どのタイミングで使えばいいんだろう?という疑問もありました。

上に書いたようにアイデアの発展のさせ方を理解すると、自分はどういう思考手順を踏んでいるかの安心感があります

※因みにフレームワークはアイデア時点やグロースフェーズなどフェーズによって使えたり使えなかったりするのでそれぞれの使い所も考えていきます。

更にデザインシンキングの具体例をあげると、以下の記事がとてもわかりやすくて面白いです。

引用:広野萌 ミルクボーイがデザイン思考を説明したら 


"ユーザーの課題"ではなく"ユーザーの面白さ"を言語化出来るのか?

上記の仮説検証手法について、盲点があるのではと考えることがあります。

それは、

・自分をペルソナにして自分の欲しいものだけ作った方が、問題を深く理解できるのではないか?

・ユーザーの課題はそんなに強くなくユーザーの原始的な欲求に基づいているサービスもあるんじゃないかということです。

前者はそのままです。

後者は人の致命的な問題を解決することはないが、ゲームやコミュニケーション的な要素を持って人を幸せにするというサービスです。

例えば、Twitterやインスタなどです。

Twitterって誰が死ぬほど困ってサービスを使っているんだろう?と思うことがあります。

需要タイプのサービスでは無く、エンタメタイプのサービスは最初の段階では熱狂的なユーザーを見つけるのが難しいのでは?と思っているのが最近考えていることです。

面白さって論理じゃない時がありますよね、、、。

どう再現性を作っているのか、ゲームのヒットメーカーに聞いてみたいです。


まとめ


新規サービスのことをググっていると

フレームワーク!!フレームワーク!!〇〇シンキングしろ!!

といろんな記事や本に言われてヒィーと叫んでいたんですが、どういう使い方をすればいいか少しは理解できた気がします。

リーンスタートアップなど早く作って試せと言う言論も、最初のプロダクトはある程度"筋が良い"アイデアでないと磨いても光りません。

その磨き方というのがデザインシンキング だということです。

また、デザインシンキングは、デザイン領域、テクノロジー領域の革新的アイデアなどは考えられず、感情にフォーカスしたアイデア創出方法なので、適材適所で使いましょう。

これが、今回のテーマの”果たしてこれが良質なアイデアか?”という問いに対する考えていることです。

意見やアドバイスがあればください!

おわり

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