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食べ物だけど空気にお金を払うという感覚

Vol.115
ちょっと呆れてしまうかもしれないが、実にイタリア人らしい発想だなと思うことがあったので、エピソードとして記載する。


日本ならではのふわふわのパンケーキは外国人にも大人気

一度知ったら病みつきになる日本のふわふわのパンケーキ。なかなかなおしゃれカフェにあり、おばさん一人で入るのは困難なのだが、若い女子と訪問できればご相伴に喜んであずかりたいところ。

我が家のイタリア人女子は、来日する度にふわふわのパンケーキを求める。
毎度行くのは、渋谷にあるフリッパーズ
とにかく見た目のボリュームとその味わいにすっかり虜にされたのは確かだ。

今年も行こうということで伺ってみれば、いつもの長蛇の列。
ただ今年は並び列に外国人が多かったということが印象的だった。
日本人も多く並んではいたが、「ココだ! ココ!」と言って、家族連れで並ぶのはアジア系だけでなく欧米系もあった。

見た目のボリュームがたまらないパンケーキ

オーダーした商品がテーブルに届けば、その皿盛りにすごいボリューミーを感じる。
間違いなくお腹いっぱいになる! と思って気合いが入る。

見た目からもふわふわ感を感じる。
オーダーはチョコバナナパンケーキ。

フォークを差し込んでみると、ふわっという感覚が手からも伝わる。
口に入れるとシュワっと溶ける。
メレンゲをしっかり立てて焼いているんだろうなぁと技術に感心する。
技術だけでなく、人が食べたいと思うトッピングもきちんと考えられててすごいなぁとすら思う。

ふわふわのパンケーキが焼ける前に出される、カリカリの落花生。

これは空気なのか? 食べ物なのか?

美味しいと思う感覚があるし、思い出にも残るのであるから、間違いなくふわふわのパンケーキは食べ物だ。
しかしながらほとんどが空気ではないか? という疑問も残る。
となると私たちは空気にお金を支払っているのか? とも。
トッピングのフルーツを除いて、メインのパンケーキ単体で見ても、主体は卵と砂糖とちょっとの小麦粉のみ。

スイーツだけでなくブランチとしてのエッグベネディクトもある。
どんだけ卵を食べれるのかと思うが、美味しくて結構食べれてしまう。

技術にお金を支払っているのだとは思うが、結論としては、食べた感動にお金を支払っているのではないだろうか。

イタリア人が好むのは間違いない。
でもより具材感を楽しみたいイタリアの国では、たとえ美味しくとも、価格が見合わないとなかなか難しいパンケーキなのかもしれない。

円安の今だから、このパンケーキをより美味しく外国人は食べているのかもしれないと思ったが、食後の感動と余韻もわかって欲しいと思う私である。

空気を取り入れマネーを稼ぐというのは、かなり知能的であるとも考えてしまった。


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