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WEB詩誌「夏ノ影ヲ追ッテ」

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記事一覧

『稗田ローション大殺界』マ・レジ

遥か置き去りにした僕らの夏が今更語りかける
「解脱したいピカねぇ」
そんな良いもんじゃないドンよ
ニーチェ、ニーチェ、お前の3P
続いて今日のピコリーモのコーナーです
サブ尿ってサブリミナル尿意の略だっけ
異時の衝合にディジャビュがあるから君とは初めましてだね
静寂と慟哭。リアクターと自助
おぺおぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ
これ書いたの俺ってことにならない? 

『素数を数えて三兆年』爆走おちんちんザウルス

ビデオショップは老老介護
ジジイがジジイのエロを回す
毎晩御神酒のシャンパンタワー
飲んで悟って悟って飲んで
帝京平成大学卒の天テレ戦士と
喪服を着たウォーグレイモンが紡ぐ
愛と勇気と男根崇拝
セックスしないと出られない部屋の俺と少しお尻っぽい石
かなしみの数を言い尽くすより
同じくちびるでそっと歌おう

『京都』カミソリドラゴン

そうだ 京都(遺伝子組換えでない)、行こう
思い立ったが吉日
私は生八つ橋を串に刺し直火で焼き始めた
生八つ橋はみるみる八つ橋になっていく
そこに私はいない
昨日着ていた服さえ思い出せない
たが歩みは止めない
おたべをお食べ

『普通』デューヤ

「普通」を追い求める
「普通」に憧れている
「普通」が羨ましい
「普通」が妬ましい

両親が居る
一軒家の実家がある
子供部屋がある
人並みに才がある

『あぁ、全てが人並みに、うまく行きますように。』

「普通」への憧れ

「普通」になるために日々努力

頑張る頑張る頑張る
頑張る頑張る頑張る
頑張る頑張る頑張る
頑張る頑張る頑張る
頑張る頑張る頑張る

『労働』デューヤ

労働がしたいのか
本当に労働がしたいのか
そんなに労働がしたいのか

見合った対価を得られているのか
見合っていたらそれで良いのか
そもそも見合うってなんだ

本当は働きたくないだろ?
本当は面白くないだろ?
そんなに働きたいだろ?
働きたいなんて考えたことないだろ?

おかしい
まことにもっておかしい
『東京狂った街 いつからだろう失くしたPASSION』
本当に狂っているのは東京だけか?
札幌

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『限界』デューヤ

お前の想像はその程度
その程度

無知の知の無知

言葉で理解した気になっていても
わかっていない
まるでわかっていない

事実から目を逸らしながら
お前は一生を終える

空文字の 変数ばかりが 羅列され 涙流せば メモリ解放
ー『NG COMPUTER』デューヤ

初任給で買ったサバイバルナイフ
ーカミソリドラゴン

三連休 知らず迎える サザエさん
ーカミソリドラゴン

『談笑』飛魚

長過ぎる君の話
遮り方も思いつかないから
興味のあるフリをした

日記みたいな君の話
他に話題があるわけじゃないから
興味のあるフリを続けた

無難な相槌を繰り返す度
何を言おうか忘れてしまった
自然な笑顔を拵える度
何をしたいか忘れてしまった
何の話かさえも忘れてしまった

君の好きなこと
もっと受け入れたいな
君は嫌いじゃないから

君の苦手なとこ
僕の嫌なことでも
君は嫌いじゃないから

『栄養と習慣』飛魚

使う予定は無くとも新商品を買う
台所には未開封の調味料が並んでいる
好奇心を失いたくないから

食欲は無いけど今週もお米を炊く
週末には固くなったそれをお茶漬けにする
私は日本人なんだから

面倒でも火と包丁は使うようにしている
なまくらの包丁で無理矢理に玉ねぎを割る
人としてちゃんとしたいから

これは人を保つための栄養と習慣

『盛者必衰in 琉球』オーワンスペルマ

飲んだくれた明け方
若狭で麻婆豆腐ライスを食らう
店で流れたアヴリル・ラヴィーン
酔ったわたしはアヴリルの旦那だと自分を思う
わたしデリックなのかと自分に問う
フラフラになりながら辻のホテル街をさまよう
辻スーパーの灯りがラブホに見えるくらいに酔っていた
今からアヴリルとホテルに入る勇気はない
あの安い ホテル達で嫁は満足してくれるのか
というか全米のスターである嫁が辻に来ていいのか
いやでも辻は

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『ハイカラ博打道 悪魔との契約編その一』飛魚

今日は「ある人」から心について教えてもらいました。「ある人」が誰かは教えられませんが、私にとってはとても大事な人です。
その人はふとある日、心の形を感じたそうです。

その日は胸の内にあるエネルギー(エネルギーは泥状らしいです。)を大量に使い、ふと胸の内を探ってみると胸の内に底があることに気づいたそうです。心の限界をハッキリと知覚した瞬間だと言っていました。
エネルギーが枯渇したことで初めてその容

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『夢の影』オオシロソラ

私にとってそれは良い夢でした。
長い長い夢でした。
でも私はその夢に縋り付きすぎました。
これはきっと悪い夢でした。
誰も幸せになれない暗い夢でした。
だから私は忘れることにしました。
綺麗に忘れることにしました。
あなたもそうして忘れていいよ。
あなたもそうやって忘れてください。
そうやって私はいつかあなたのことも忘れるつもりです。
消してしまおう。
長いフィルムを燃やして灰を海に投げる。
消し

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『偽物の星々』オオシロソラ

ある日の夜深くのこと、私は岸辺にて遠くまで続く空の彼方を眺めていました。

どこまでも遠くまで続く深い闇の中に混じり込む小さなノイズの群れが、揃いも揃って私のことを睨みつけていました。

それぞれが勝手気ままに瞬いている光の粒を1つずつ数えては、それらを勝手に結びつけて名前を与えていました。

気がつけば日付は変わり、ノイズはさらに騒がしくなって、見たこともないような綺麗な光を放っていました。

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『ただあなたに、Good night』ケイキリヲ(学籍番号053269A)

新歓から記憶を飛ばす
同級生に気の合う奴が一人も居らず
入ってみたらメタル地獄
先輩に無理やり組まされたバンドが聖飢魔II
パートはゼノン石川和尚
いや、恐ろしいことに本当はゾッド星島だったのかもと今となっては思う
キリヲの夢は夜ひらく

2005年、溜まり切ったフラストレーション
学祭前夜祭でマーライオン
錯乱 靴どれ?と聞かれて「キリヲスペシャル」
錯乱 何色だよと聞かれて「ロックンロールイエ

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