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講談師 六代目神田伯山

3月28日にフジテレビ系列で、「土曜プレミアムENGEIグランドスラム 今こそ笑いで乗り切ろうSP」という番組の放送がありました。
コロナの影響で、観客を入れることができず、出演者のみが観客となるという、今時な状況でのお笑い番組。今まで放送したネタの中で、出演者のおすすめネタもVTRで放送されました。

私の大好きな千鳥も、飛行機の中でお医者さんが出てくるネタで、とても面白かったのですが、ちょっと意外だったのが、爆笑問題太田さんおすすめの「講談師 六代目神田伯山」(2018年4月7日OA)でした。

漫才とコントばかりのお笑い番組に、講談師の登場ですから、当然違和感があるわけですが、神田さんも、開口一番
「ここに座った瞬間に分かったんですけど、『お前誰だ?』の雰囲気が半端ない。」と言ってまず笑いを誘っていました。
「というわけで、宮本武蔵のお話をするんですけど、講談っていうのは、いいところで話が終わるんですよ。絶妙のタイミングで切れるという、そこを楽しんでもらえればと思います。
と枕を振って、本題の宮本武蔵の話に。

播州舞子が浜、淡路島が一望できるといいますと、今のJR舞子駅付近でしょうか?宮本武蔵が茶屋で一休みして、勘定を済まして立ち上がろうとすると、代わりに虚無僧が入ってきます。その虚無僧にいいがかりをつけられて、外で立ち会うはめに。

その虚無僧は、実は鎖鎌の術を使う、山田真竜軒という武術者で、鎖鎌とは、鎖のついた分銅と鎌をあやつる卑怯な武器。真竜軒は、相手が武蔵だと知っても「相手にとって不足はない」と、鎖鎌をあやつり向かってきます。勢いをつけて回した鎖付きの分銅が土煙をたてて
「すっ、すっ、すっ、すーーーっと、武蔵に向かってきた!」文章ではなかなか表しにくいのですが、話と手振り身振りだけにもかかわらず、その映像が、分銅の向かってくる様が3Dで再現されたかのよう

武蔵の二刀流と真竜軒の鎖鎌の葛藤がひとしきり行われた挙句、
「真竜軒の前から武蔵の姿が消えてなくなった!
何故武蔵の姿が消えてなくなったのか?
物語はここで終わるということになっておりまして(場内爆笑)
この続きはまた、私を追っかけていただくということにいたしましょうか。
山田真竜軒の一席。失礼をいたしました」
と鮮やかに締めました。神田さんの飛び散る汗が、画面にもはっきりと映る熱演でした。

爆笑問題の太田さんも
「引き込まれるよね~。完全アウェーで出てきてさ。たいしたもんだよね。」と感心しきりでした。

早速、神田伯山のHPをググってみると、やはり残念ながら4月5月に全国で予定されていた「六代目神田伯山襲名 真打披露公演」は軒並み中止。でも8月30日に神戸国際会館こくさいホールでの予定があります。8月にはコロナも収まっていてほしいものです。是非「追っかけて」実物を見てみたい!


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