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未来への好奇心

※この文章は出版に向けて頑張る最中の様子を公開していきます。

はじめに

私には特別な才能はない。どこまでも好奇心が旺盛なだけだ。
アルベルト・アインシュタイン

ダーウィンが明らかにしたとおり、私たち人間はほかの霊長類と同じように、食と性と安全という三つの基本的欲求によって突き動かされている。しかし人間にはもう一つ、第四の欲求がある。純粋な意味での好奇心は人間にしかみられない。現在知られているかぎり、星を見上げてあれは何だろうと疑問に思うのは人間だけ。

好奇心はどこからやってくるのだろうか?

一般的に、秩序を何よりも重んじる社会では、好奇心は抑圧される。かたや進歩やイノベーション、独創性に価値を認める社会では、人々の探究心がかけがえのない財産とみなされ、好奇心も尊重される。

では、今の日本は、どんな社会になのだろうか?
そして、これからの日本は、どんな社会になるのだろうか?

最近、メディアなどで「人生100年時代」というフレーズをよく耳にするようになった。ご存知の通り、日本という国は未だかつてない高齢社会に突入しており、平均寿命は年々伸びている。令和元年5月1日の今現在、私が31歳ということは、もし仮に100歳まで生きるとなると残り69年あることになる。正直なところ、長い!というのが今の本音だ(笑)

テクノロジーが進化し、世の中の機械化が進み、今まで人間がやっていた仕事などはこれからドンドン機械が担っていくであろう。

仕事というものが世の中から無くなるとは思わないが、働く時間はおそらく今よりも少なくなり、今まで以上に、私たち一人ひとりが余暇として使える時間が増えていくことが予想される。

そうなったとき、皆さんはその時間を何に使うのだろうか?

新元号に変わった今、ちょうどゴールデンウィークという名の大型連休の最中であるが、今年のゴールデンウィークは史上初の10連休。これはひょっとしたら、近い将来、訪れるであろう余暇の多い時代の疑似体験として面白いのかもしれない。(もちろん、祝日は関係なく仕事をしている人がいるのは承知の上で)

1990年から2017年で日本人の働く時間は平均、1人270時間減った。働き方改革と、機械化の流れで、もっと働く時間は減る。すると、時間つぶしをどうするかになるので観光、映画、カジノ、ゲームなど、時間つぶしの産業はますます伸びるのではという見解も。
なので、時間をつぶす側なのか時間を提供する側なのかにより、収入も大幅に変わるだろうとのこと。無料で民放が視聴できる日本は米国ほど動画配信サービスが普及していないようで、米国では50%以上の消費者が動画配信を視聴しているが、日本では18%にとどまっているという。2017年に国内動画配信市場は前年比13%増の1850億円だった。22年には2600億円まで成長すると予測されているようだ。
21世紀最大の産業は観光業と言われているが、観光こそ使える時間があるから伸びてくる分野の代表と言ってもいいだろう。

話を戻そう。つまり、これからは暇を持て余す人が増える時代がやってくるのではないだろうかということだ。そうなった時に、これからの時代の鍵となってくるのが好奇心になるのではないだろうか。

全部ではないにしろ調べていくに当たり、幸福度、仕事、教育、遊び、健康、イノベーション、クリエイティビティ、コミュニケーション、モチベーション、などなど、好奇心が影響を与える分野は広いようだ。


そこでこの本は、好奇心とは何か?ということから始まり、どうすれば、好奇心が芽生えるのか? 好奇心を持ち続けることで広がっていくであろう可能性の話をまとめていきたいと思っています。

好奇心に関する学術研究において多くの点で見解が対立するなかで、人間の好奇心は個性ではなく状態であるという点についてはほとんど異論がみられない。つまり好奇心は環境によって大きく左右されるということのようだ。

世の中に好奇心が旺盛な人が増えたら、もっと明るく楽しい世の中になるのではないか?そう信じて、本が仕上げるまで執筆を続けたいと思う。


【現時点での参考文献】
■好奇心のパワー コミュニケーションが変わる【著】キャシー・タバナー&カースティン・スィギンズ 新評論
■子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力【著】イアン・レズリー 光文社
■DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー2018年12月号 特集:好奇心 組織の潜在力を引き出しビジネスを成長させる
■LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略【著】リンダ・グラットン&アンドリュー・スコット 東洋経済新報社
■好奇心が未来をつくる ソニーCSL研究員が妄想する人類のこれから【編】ソニーコンピュータサイエンス研究所 祥伝社
などなど、その他多数の参考文献があるので随時追加していきます。

未来への好奇心

【目次】 大幅に変更する可能性あり!笑

■好奇心とは何か?
  ■好奇心にも種類がある
   ■拡散的好奇心 ー 知りたいという心のうずき
   ■知的好奇心  ー 知識と理解を求める意欲
   ■共感的好奇心 ー 他人の考えや感情を知りたい
  ■好奇心の5つの類型
    ①Joyous Exploration 心躍る探求
    ②Deprivation Sensitivity 欠落感
    ③Stress Tolerance ストレス耐性
    ④Social Curiosity 周りへの好奇心
    ⑤Thrill Seeking 高揚感の追求
  ■4つの人物タイプ
    1. Fascinated(わくわくタイプ)
    2. Problem Solvers(問題解決タイプ)
    3. Empathizers(共感タイプ)
    4. Avoiders(無関心タイプ)

■好奇心は必要なのか?
  ■好奇心の歴史
  ■好奇心格差
  ■インターネットが生んだ好奇心への影響
  

■Curiosity Quotient(好奇心指数)
  ■IQ、EQ、そしてCQの求められる時代

■どうすれば好奇心は芽生えるのか?
  ■人は生まれながら好奇心を持っている?
  ■好奇心のピークは4歳
  ■好奇心とは個性ではなく状態である
  ■本物の好奇心を育むには労力が必要

■好奇心がもたらすもの
  ■好奇心と創造性
    ■AIとの比較で考える 人にしかない三つの力
    ■好奇心をもたらす重要な物質はドーパミン
  ■好奇心と幸福度
  ■好奇心と健康
  ■好奇心と自信

■好奇心が未来を切り拓く
  ■人生100年時代を楽しく生きるために

おわりに


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板宏哉@北海道鶴居村
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