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制作日記No.118〈ダイアローグ⑦〉

2021年8月10日(火)

お疲れ様です。いたがきブログです。

乃木坂46メンバーの卒業後をテーマに、僕の妄想を短篇小説集にしようと企んでいます。
タイトルは短篇小説集『振り向けば青春 ~あの後の彼女たち~』です!

(略して #短篇小説集ふりはる


ようやくその第一作目となる松村沙友理篇が完成しました! 無料で公開しています。

今日も今日とて、ロバート・マッキーさんの『ダイアローグ』を読んで学んだことを受け売りでご紹介するぜい!

テーマは、ダイアローグを組み立てる際に役立つ三重構造の同心球についてです。

(#サンジュウコウゾウノ、ドウシンキュウ?)

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ダイアローグを組み立てる際には、自分の中に別の自己があり、その中にまた別の自己があるという三重構造を思い描いて人物の設計をするとうまくいくらしいです。

その最も内側の球の中は“言えないこと”で沸き返っています。

二番目の球は“言わないこと”を抑え込んでいます。

そして外側の球は“言うこと”を放出します。

図解するとこんな感じ、、、

画像1

(#このくらいの画像を作るのはパワポでお茶の子さいさい)

では一個ずつ見ていきましょう!


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▼言うこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

これはもうシンプルに、文章として表されている登場人物の語彙や言葉遣いなどです。

“言うこと”にはこんな機能があります。

語彙、ことばづかい、構文、文法、口調、比喩、アクセントなど、ダイアローグの独創的なスタ イルを作り出すことによって、作家は役柄に個性を与える。台詞の選択は、複雑に入り組んだ人格を形成する際立った特徴―その人物の教育の有無、機知の有無、人生観、感情表出のしかたなど―を明らかにする。

まあようするに表面的に見て分かる部分ってことですね。


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▼言わないこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

二番目の球は“言えないこと”です。こちらはまるっと引用させてもらいます。

二番目の球である"言わないこと" は、 登場人物のなかで回転している。この内部空間から自己は世の中を見つめる。思考と感情がこのレベルで形成されると、自己はそれらを慎重に抑えこもうとする。にもかかわらず、いったん登場人物が話すと、本能的に読者や観客はそのことばの奥にある"言わないこと"をつかむべく、口にしなかった本音や感情を探ろうとする。だから作家はダイアローグに磨きをかけて、それが可能なように、“言わないこと" を察知できるようにしなくてはならない。

登場人物のことばの奥にある口にしなかった本音や感情を探っていくのが、小説の醍醐味のひとつなのかもしれませんね。


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▼言えないこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

いちばん奥の“言えないこと”の球では、その人物の判断や行動のもとになる無意識の動機や欲求が渦巻いています。

つまりこの“言えないこと”というのは、「言いたくないこと」ではなく、「気づいていない、もしくは言葉にできていないこと」という意味で使われています。

そのような登場人物の真の性格は、大きな重圧を受け、人生を決定づける欲求を満たそうとして行動を選ぶときにはじめて表出します。

登場人物は、刻一刻と、欲望を追い求めて苦闘する。その人物は行動を起こし、ことばを口にすることで目標を達成しようとする。だが、それと同時に、意識的であれ無意識的であれ、ことばの選択は当人の内面をさらけ出す。すぐれたダイアローグは透明性を生み出すので、読者や観客は会話というテクストの奥を透かし見ることができる。そしてこの現象が、ストーリーを追う者を読心術者へ変える。


このように、ことばは三つの球を通り抜けて口に出されるので、ダイアローグはそのすべての領域の性質を併せ持っています。

ダイアローグは、言い表せること(性格描写)を表現しつつ、言い表せないこと(実像)にも光を投じるという二重の力を使いこなし、ことばで表現できることと行動でしか表現できないことを並立させる。それゆえダイアローグは、登場人物の内面を表すのに最も有効な手段である。

この「言葉で表現できることと行動でしか表現できないことを並立させる」という部分に深く感銘を受けたのと、三重構造の同心球のイメージがけっこう使えそうだなと思ったので本日はこのテーマにしました。

じゃ、またあした。


【出典】著者ロバート・マッキー『ダイアローグ 小説・演劇・映画・テレビドラマで効果的な会話を生みだす方法』(フィルムアート社、2017年、一部改変あり)

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眠みがMAXだったので、ちょいと楽をして引用多めな記事になっちゃいました。ごめんなさい。

あーもう無理、おやすみ。


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では、また後ほどお会いしましょう。


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