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心地よさの中にある大事なきっかけ。ファッションディレクター・Michelleさんインタビュー

「ITADAKIってどんなフェス?」
そんな疑問に答えるには、実際に参加した方へお話を伺うのが1番!
ということで、昨年初めてITADAKIに参加したファッションディレクターのMichelleさんへインタビュー!

Michelleさんは2015年にBEAMSに入社し渋谷店の看板娘として活躍したのち、ファッションと環境について問題提起していくため、2022年12月に移動式ヴィンテージショップ『BÉBÉ』を立ち上げました。

そんな彼女の目線から見えたITADAKIの景色や日常生活、地球とのつながりは、初心者の方だけでなく、常連の方々にも新しい気づきを与えてくれるはずです。

ゆるさがちょうどいい

―Michelleさんは昨年初めてITADAKIに参加されたそうですね。

そうなんです。AIGLEの方にお誘いいただいたのをきっかけに参加しましたが、“こんなピースなイベントあるんだ!”って思いました! すごく心地よかったです。

―どんなふうに過ごされていたんですか?

1日目はお昼過ぎぐらいに会場につきました。AIGLEのブースに遊びに行ったり、お昼ご飯を食べたり、いろんなアーティストの音楽を聴きながら楽しみましたよ。そして、夜は少し早めにホテルに帰って、近所の中華料理屋さんへ行ったんです。車で来たのでインター近くのホテルに泊まっていたんですけど、中華料理屋さんはそこから歩いて行けるところにあって、お父さんとお母さんがやってる街中華みたいな雰囲気で美味しかったですね! 一緒に行った仲間には静岡で有名な「さわやか」へ行く子もいましたよ。

―地元のお店を楽しむのもいいですね! 翌日は?

お昼前ぐらいに会場に着いて、AIGLEのブースのワークショップで、ずっと木のスプーン作ってました(笑)。
そういうゆるさもちょうどよかったんです。行ったことはないけど、フジロックとかってみんな心構えや意気込みが本気だから、初心者からすると「何を持ってけばいいかな?」「必要なものあるかな?」ってすごい緊張を持って行かなきゃいけない。その点ITADAKIは会場が芝生だから寝転がって休憩もできるので、初心者にとっても安心できるんですよ。幅広い年齢層の人に気に入ってもらえそうだなって感じました。

子どもや初心者にもやさしい会場設計は頂-ITADAKI-の魅力のひとつ

―ファッションも楽しみやすいですよね。Michelleさんは昨年どんな服装で参加されたんですか?

1日目はすごく暖かかったのでAIGLEのニコちゃんマークがついたデニムとキャミソール。(記事冒頭写真のコーディネート)2日目は寒かったので上着を羽織ってフェスっぽい格好でしたね。だから2日目はあったかい飲み物がもっとあったら嬉しいなって思いました(笑)。

―それ、お店の方達に伝えておきます! では、今年行くならどんなファッションで参加したいですか?

ワンピースを着ていきたいな。フェスってみんなアウトドア系のファッションをしているけど、あえてウエスタンブーツとか履いていきたいです!

―ITADAKIの会場の吉田公園はすごくフラットな公園だから、足元もおしゃれを楽しめますね。キャンプもしやすいので、ITADAKIでキャンプデビューする人も結構いるみたいですよ。

キャンプサイトもあるんですね! 全然見てなかったので今年はそっちの方も散策してみよう。

―会場からすぐ近くなんで、ぜひ行ってみてください! そういえば、ITADAKIの名物でもあるキャンドルステージのライブは観ましたか?

観ました! キャンドルの景色がすごく美しかったのを覚えています。キャンドルだけの明かりで過ごすなんて都会じゃ経験できないじゃないですか? すごい初体験ができました。

キャンドルの灯りのみで演出される、頂-ITADAKI-のキャンドルステージ

帰ってから気づくこと

―Michelleさんは参加される前からITADAKIについてはご存知でしたか?

行く前にホームページを見て、環境にすごく配慮されたイベントだってことはなんとなく知ってました。でも、実際に大人数で成立させるのって難しいじゃないですか。ITADAKIはそれをみんなでいい感じに取り組んでいるなって思いました。

―どんな取り組みが印象的でしたか?

まずは100円出してお皿を買って、それを洗って使うシステムです。こういうのって大きいイベントだと難しいと思うんですけど、あんなにたくさんの人数がいてもちゃんとルールを守れるんだって驚かされました。

頂-ITADAKI-の飲食出店では使い捨て食器を使わず、リユース食器を使用している
デポジット制で、返却すると食器代が戻ってくる仕組み

私、フェスはあんまり行ったことないんですけど、海外でそれに近いイベントは体験してきたんです。例えば、フランスで夏至の日に街中で行われるフェスとか! 
でも、海外のイベントって基本的にゴミだらけなんですよ。私はマラソンの大会にもよく参加しているんですけど、選手はプラスチックのゴミや途中で食べる「エイド」という栄養食を当たり前のように道端に捨てるんです。そんな場面を見てきたので、フェスに参加したことはないけど、ITADAKIはイベントとしてみんながルールを守って環境に配慮された取り組みができるのがすごく素敵だと思ったんです。

―ゴミだけでなく、環境については今世界中で問題になっていることですからね。

「このイベントのルールはこうだから」ってやることだとしても、結局は個人単位での取り組みだから、あとでお家に帰って気づくことがあるんですよね。
例えば、「会場も綺麗になったし、ゴミも少ないし、みんな気持ちよくて、いいことしかなかったね!」って気づいたら「じゃあ、この前もこれで気持ちよかったからまたやってみよう」って次のアクションにつながる経験になると思って。だから当たり前のように取り組んでいたITADAKIのお客さんの姿がめちゃくちゃいいなと思ったんですよ。

―環境に対しての取り組みって、Michelleさんの周りの方の意識はどうですか?

「そういうのはもう当たり前だよね?」っていう友達が増えてきて、私は嬉しいです。ただ、やっぱりコロナ禍でそういう思想が一気に広まったなと思って。コロナ禍ってすごく時間があって、みんないろんなことに対して感情が豊かになっていたから、気を配れる時間だったんですよ。他のことに気を回しても、ちゃんと自分のことにも時間を回せるくらい持て余してた。だから「環境のことも考えよう」「お家の中でも脱プラやってみよう」って意識が向いていたと思うんです。

でも、そこから今はコロナが落ち着いてきて、ほぼ元通りみたいになってる。嬉しいことではあるけれど、みんな忙しくなってきて意識が変わってきてるんですよ。企業単位ではレザーを使わない、動物製品をやめる、リサイクルだアップサイクルだって発信は聞くけど、もうトレンドみたいになっちゃっているなと。逆に、今まで個人単位で頑張れていたところがちょっと飽和状態なのかなって、最近なんとなく感じているんです。

―身近なところで自分ごとに感じられるようにする機会を作ることが大事ですね。

だからITADAKIに参加して、廃油でイベントが運営できるんだって知ることもひとつだし、お皿やコップのシステムでいざ自分の手で体験してみることは、お家に帰った時にもつながるんじゃないかな。それこそ、子供たちが知るきっかけになるのもいいですよね。子供たちってすごく素直だから、会場で「環境のためにこういうことをやってるんだよ」って話したら、「ママ、なんでお家ではやんないの?」って言いそうじゃないですか?

頂-ITADAKI-では廃油から電気を作る「バイオディーゼル発電」で
イベント2日間分の電力を賄っている

―大人はドキッとしますね!

それをきっかけに大人がちゃんとやろうって自分を見直す機会にもなったらいいですよね。

―ITADAKIはお子さん連れのお客さんも多いですからね。

そうですね。周りの人たちから「子供がいるからフェスに行けない」って話も聞くけど、ITADAKIみたいな優しいイベントがあれば、「せっかくだから土曜日だけ行こうか」「ちょっと大きくなったから、キャンプしてみようか」って、家族で楽しめるんじゃないかな。

あんなに子供がステージの前の方で踊ってるフェスってないですもんね。子供が音楽にのってる姿って、自然や音楽と一体化してる感じがあってすごくかわいいんですよ! そういうイベントがもっと増えるといいですよね。

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