ADHD親子の入学準備~おすすめアイテム・通学服&体操服&給食編~
ADHD親子の入学準備~おすすめアイテム「第一弾・文具編」と「第二弾・カバン編」につづく、ADHDっ子の小学校入学準備シリーズ第三段「通学服&体操服&給食編」です。タイトルが長いっ!!しかも今回は本文もながいっ!!覚悟してっ!!
学校の指定にも左右される衣類の話も多いので、おすすめ品というより簡単にできるテクニックが多めの構成にしてみました。記事タイトルこそADHDとつけていますが、ADHDの子だけではなく、様々なタイプの親子にも使えるテクニックも多いかな~と思います。
ADHD当事者である母が、ADHD的思考回路で、ADHDな我が子の学校生活を徹底的に考えて選んだ学校用品・通学体操給食編、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
【そのまえに】------------------
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◆◆通学服・制服(標準服)
◆肌着シャツ
学校からは「清潔な白いものを」という指定が定番ですが、ADHDっ子の場合はできれば、本人が簡単に裏表がわかる工夫を。体育のときや身体測定等、学校で肌着を脱ぐ機会は結構あります。ADHDっ子は前後ろ裏表を間違えて着てしまう頻度が一般よりかなり高いですが、一工夫しておくことで発生頻度を下げられるかもしれません。
これはシャツの裏側の裾に目印をつける作戦。★印のところを握って被ると、自然と前後ろを間違えずに着ることができるので、裏表の判断が苦手な子に効果的です。
マークはなんでもいいのですが、指先に感覚がある方が習慣づけには効果的な子もいると思います。その場合は、ボタンをつけたり小さめのワッペンを利用したり、もこもこペンを使用したりするものいいのではないでしょうか。
ただ、ADHDっ子の場合は、他のことに意識が移ってこの印の存在を忘れることもよくあるので、感覚として習慣づくように繰り返し練習は必要です。また、どうしても間違えてしまう場合は、一度上着も含め全部身につけてから、腕だけを抜いて肌を見せないように下着のシャツだけをくるっと回して着直す練習(トイレなどの狭い場所でもできるとなおよし)をしておくのも効果的な作戦だと思います。
他にも、肌着の色指定のない私服校の場合は、派手なカラーのシャツにしてしまうのも一つの手です。裾がびろ~んとはみ出ていても、カラーシャツなら下着っぽさが緩和され、そういうおしゃれにも見えるという開き直り作戦です。これは学校外でも使えるテクニックなので、ぜひ試してみてください。
◆下着
ADHDの子は脳の切り替わりに苦手があるので、自分の感覚がつかみにくく排泄面での成長が遅い場合もよくあるそうです。実際、私自身も低学年のころはトイレの少量失敗は日常茶飯事でした。
トイレに不安のある子の場合は、中が見えないポーチ等に入れた下着をランドセルにこっそり入れておいて、自分でトイレで着替えられるように練習しておくといいそうです。女の子の場合はいずれ生理用品を持ち歩くことにもなるので、その練習にもなりますよね。
そもそも、入学したばかりの低学年の子のトイレの失敗は珍しいことではないので、先生方もある程度想定してくれていることも多いです。不安の強い子の場合は担任や保健の先生に相談という形でひとこと声をかけておくというのもいいと思います。学校や先生にもよりますが、保健室等で着替えを預かってくれる事もあります。
また、女の子の場合は、毎日必ずオーバーパンツを履いているか(下着のパンツがみえないか)を確認してあげてください。『オーバーパンツは必ず身につけるもの』として普段から本人に教えていても、ADHDっ子の場合はうっかり履き忘れるということもよくあります。
園生活では下着が見えてしまうことは珍しくなく、周りもあまり気にしないものですが、小学校では本人もそれを目にする周りの子供達も大きくなっています。履き忘れといううっかりミスが、本人にとって大きなダメージになってしまうかもしれません。忘れやすい子の場合は、本人が気がついたときに履けるように、下着と一緒にオーバーパンツの予備もランドセルに入れておくというのもいいと思います。
◆Tシャツ・トレーナー等
Tシャツやトレーナー等も裏表のわかりやすいデザインの服を意識して選ぶといいと思います。よくある総ボーダーや、背面のみロゴの服は間違えやすいので、本人が前後ろを意識できる工夫が必要だと思います。
また、ADHDっ子の場合は注意力が散漫で細かい動作が苦手な場合も多く、食べこぼしを繰り返す事も珍しくありません。給食のあとにいつも服が汚れていると衛生面の印象がどうしてもだらしなくなってしまうので、食べこぼしても汚れの見えにくい色の服(紺や黒)を中心にしてしまうのもいいと思います。
◆ポロシャツorブラウス
制服や標準服の指定がある学校の場合、シャツは白のポロシャツやブラウスの所も多いです。その場合、本人がスムーズにこなせるようになるまでは第一ボタンをスナップに付け替えておくのをオススメします。
シャツの第一ボタンって、硬くて留めるのが難しいんですよね。直径1cm~ぐらい(服によって調整してください)の、大きめのスナップボタンなら動いただけでは外れないですし、手先の不器用なタイプの子でも指先の感覚だけで簡単に留めやすくなります。
第一ボタンのホールを縫いあわせてつぶし、表側にはもともとのボタンを付けておく。そうすれば、内側にスナップボタンをつけても見た目ではわかりにくくなります。
また、襟がめくれているのに自分で気がつくことが難しい場合は、襟も形を整えたあと数箇所縫い止めてしまうといいですよ。
それほどきっちり止める必要はありません。むしろあまりしっかり縫い付けると不自然さが出るので、様子を見ながら軽くで大丈夫です。それでも襟が整っているだけで、だらしなく見えることがかなり減ります。
◆ズボン・スカート
制服や標準服でよくある吊りストラップのあるタイプのスカートやズボンは、着替えや活動の間にストラップがずれたり長さが変わったりしてしまうことがあります。サイズが合わないまま着ていると、ストラップが落ちてきたりして、学習にも支障がでます。
それを防ぐには、事前に本人に着せてサイズを決めたら、ストラップを動かないように縫い止めてしまうこと。成長に合わせてほどいてサイズを調節する事になるので、しつけ糸のように軽く数箇所だけで大丈夫ですよ。
他にも、背中のクロス部分のこの手のパーツもずれてゆがみやすいです。糸で軽く留めておくといいと思います。
パーツがついてないタイプのものでも、やっぱり縫い止めるか安全ピンでとめてしまいましょう。
また、朝の忙しい時間に限って起こりがちな「お母さ~ん!そういえば制服のスカートの裾がほつれてた~!」に対応するには、布用両面テープを備えておくといいですよ。
これがあれば、とりあえずパパっととめて送り出すことができます。そして、夜にはそのまま忘れてうっかり洗濯乾燥してしまっても、ぶっちゃけ割と持ちますし(うちは何回もやらかした)、また剥がれたらまたこれで止めればいいわけで…。前日の夜にちゃんと子どもが「直してください」と申告していたにもかかわらず、ついついうっかりするADHDな親側にも優しいアイテムとなっています。
※一応このテープに関しては洗濯対応は保証されていないのと、洗剤や使用する衣類との相性もあると思うので自己責任でお願いしますね。
◆靴下
靴下はできるだけ左右のデザインのないものを。スクール靴下として定番のワンポイントタイプは「左右間違えて印が内側になってた!」なんてことがよく発生します。ダラダラバタバタしがちな朝の支度のときにも、全体に模様が入っているタイプのデザインのほうがミスが起こりにくいので、いいと思います。
また、同デザインの無地のものをまとめて数セット用意してしまうのもかなり有効な作戦です。
洗濯のときに左右合わせなくて済みますし、朝の着替えの途中で「なぜかわからないけど、さっきまでそこにあったはずの片方がどっかに行った!」というADHD特有の消失マジック(よくある)が起こっても、迅速にもう片方を補うことができます。
◆靴
靴はマジックテープ式で足に馴染むものなら基本的にはなんでもいいと思いますが、中でもおすすめはアサヒのガチ強シリーズ。
全体的にものすごく丈夫で、特に破れやすいつま先も穴が空きにくいです。感覚刺激をもとめて足を引きずるように歩いてしまったり、かかとを踏んで歩いたりしてしまう子の場合、どうしても靴は痛みやすくなります。ハードな動きをする子には、丈夫な靴で対応です。
また、防水性も高いので、雨の日のスニーカー登下校のときも活躍します。ただその反面、通常のスニーカーよりはやや蒸れやすいです。
◆◆体操服
◆赤白帽
体操服は指定のところが多いので、割愛しますね。無くしたり持ち帰り忘れてもいいように、できれば複数枚用意がおすすめです。
赤白帽に関しては、クツワのこれ。
帽子のゴムが切れたときにゴム紐を通して結ぶだけで直せるループが、もとから付いてるんです。超便利!!!!
帽子のゴム紐を持って振り回したり、なんとなく口に入れて引っ張ったりするのは子どもあるある…。特にADHDっ子の場合は、体育の待ち時間や並んでいるときに、無意識のまま帽子のゴムを手遊びや感覚遊びの道具にしてしまうんですよね…。そのせいであっという間にゴムがちぎれたり伸び切ったりするんですが、そのたびに針と糸で縫い止めるより結べるほうが遥かに楽です。
また、通学帽のようにループが無いものの場合は、帽子の両サイドにボタンを縫い止めておいて、そこにゴムを結ぶ形にすることで簡単に付け替えができます。
◆水着
入学準備のときにはまだ早いですが、せっかくなのでついでに。うちは女児しかいないので、女児のお話中心になります。すみません。
スクール水着も、いまはかなり多機能になっています。学校の指定もあることが多いですが、もし自由に選べるなら本人の特性を考慮しながら使いやすいものを選ぶといいと思います。
これはセパレートタイプ。上下別なので着替えやすいメリットが有るのですが、パーツ的には2つになってしまうので「うっかり下だけ(上だけ)失くしちゃった!忘れちゃった!」のリスクが大発生します。また、このタイプの中には上下を腰の部分のボタンと紐で引っ掛けて腹部のめくれ防止をするものも多いのですが、めんどくさがりADHDっ子の場合、華麗にスルーしてしまう可能性も高いと思われます。
これはお尻のラインのわかりにくいスカート付きワンピースタイプ。セパレートに比べ着替えにくさはありますが、管理はとにかくシンプルです。
学校からの購入の指示があったら、水着はなるべく早く入手して自宅で着替えの練習をしてください。特に、女の子の場合は肌全体をみせないようにタオルのなかで着替えられるか繰り返し練習が必要かな、と思います。
定番の巻きタオルにも長さにバリエーションがあります。ADHDっ子は動きのひとつひとつが大きく雑なので、着替え中のうっかりチラリの発生リスクが高いです。なるべく長めのもので、中で体が動かしやすいゆったりしたものを本人の身長を考慮しつつ探しましょう。
肌の露出に関しては、かなりデリケートな問題に将来発展することもあるので、もし学校で支援を受けられるのであれば、自宅での練習の様子を伝えた上で具体的に先生にサポートをお願いするといいと思います。
◆◆給食
◆ナフキン
ランチクロスとも呼ばれます。給食時に、おぼんや食器の下に敷いて使う学校も多いみたいですね。
基本の持ち帰り頻度は学校によって違いますが、仮に毎日持ち帰りの場合、一週間まるっと持ち帰り忘れ&洗濯の出し忘れを考慮して、7~8枚ぐらい(1.5週間分)は用意したいです。
「うちの子はそこまで忘れないかな~」という場合や、支援の先生と持ち帰り支援(下校前にチェックしてもらう)の約束ができている場合でも、この手のものは6年間の間にどんどん傷んで交換していく消耗品でもあるので、入学時に少し多めに用意しておいて、本人の様子を見つつ在庫調整するといいと思います。
そして、素材はポリエステル100%のものを全力で推奨です。なぜなら洗濯時にぜんぜん違うから。
どうですか!このシワの差!!毎日のアイロンの手間が減るのも超大きい!!
そしてこのタイプのもう一つメリットが、巾着にたたまずに入れてもシワがつきにくいこと。適当でいいんです!まるめてポンでいいんです!!!いちいち畳むという行為を放棄しがちなタイプの子(親も)には、これ本当におすすめです。
◆コップ袋
こちらもポリエステル100%の物をオススメします。やっぱり洗濯がすごく楽ですよ!
物の管理や身だしなみのチェックが苦手なADHDの子は、ついついだらしないと思われたり、清潔感がないと判断される事もあります。巾着やコップ袋もなるべくシワのつきにくい素材を選ぶことで、ささやかではありますが、そういうネガティブな印象を軽減できる効果があります。
◆マスク
給食当番のときに使用するマスクは、学校側が昔ながらのガーゼマスク信仰でなければ、不織布箱入りタイプを大量購入&使い捨てを強く強く推します。
これなら、子どもが持ち帰り忘れても落として無くしてもイライラしなくて済むし、洗濯の手間も減ります。だいたいガーゼタイプって、洗うとすぐに縮んでちんちくりんになるんですよね。
この場合、買い置きがなくなることが一番問題なので、年度初めに一年分をまとめ買い推奨です。もしくは、amazonの定期お得便を利用するのもおすすめ。
◆水筒
出来ればふたつは用意しましょう。夏の暑い日に水筒がないのは、比喩ではなく命に関わりますので、学校に忘れてきた翌日でもなんとか持たせて送り出したいものです。あとは、今日こそ無事持って帰ってくることを祈りましょう…。
◆お箸箱
普段の給食時は箸の持ち込みが不要な場合の学校でも、遠足のお弁当や長期休み中の学童保育等で小学生でも実は出番の多いお箸箱。これも、複数予備を用意しておいて、あとは無事に持って帰ってくる事を祈る系アイテムなのは間違いないんですが、ADHDっ子の場合これはちょっと避けたほうがいいというものがこちらのシリーズ。
物自体はとてもしっかりしている良い商品です。しかし、おわかりいただけるでしょうか…。お弁当箱によく使われるゴムバンドでケースを留めるスタイルなんですよ。
実はこれ、うっかり我が家が買ってしまったアイテムなんですが、うちのADHDっ子はゴムを留めて帰ってきたことがないし、カバンの中で、箸が何度も散らばっていました。ゴム自体も頻繁に行方不明になっています。ケースだけで簡単にピチッと閉まるものを選ぶことが大事だと思います。もしくは割り箸使い捨て。
◆お弁当箱
これも、遠足時のお弁当や長期休み中の学童保育等で実は出番が多く、複数予備を用意しておいて、あとは無事に持って帰ってくる事を祈る系アイテム(再)なんのでポイントだけ。
・バンドが行方不明になるため、ゴムバンド留めタイプは避ける。
・シンプルなロック式は、シールタイプより閉まったことが確認しやすい
・極力汁漏れしにくいものを選ぶ
ADHDっ子の場合、きれいにまっすぐカバンに納めて運ぶという繊細さに乏しい場合も珍しくないので、汁気が漏れにくいタイプのお弁当箱は強い味方だと思います。上記リンクのものはあくまで例なので、本人の食事量を考えつつサイズは選んでくださいね。ちなみに超余談ですが、私は高校入学1週間でお弁当の汁で教科書をたくさん茶色に染めました。へへっ。
「お弁当箱を持って帰ってくる期待は微塵もしない!」そう開き直れるのであれば、お弁当箱は毎回使い捨て容器にしてしまうというのも手です。地球とお財布には優しくないですが、ADHDっ子には優しのが使い捨て容器。帰宅後にお弁当箱の出し忘れによるイライラからも開放されるので、親の負担も減ることでしょう。
また、複数用意する際の収納を考えて、安いスタッキングタイプを利用するのもいいと思います。
イノマタのこのシリーズは安値にもかかわらず、フタも本体も割れにくくかなりしっかりしています。イオン系にはPB商品として、このイノマタ製品の白蓋バージョンが売っているので、白小物にこだわりのある方はそちらでどうぞ。自宅内での保存容器として普段遣いにもとってもおすすめです。
まとめ
ADHDっ子が特に苦手とするもののひとつ、身だしなみや着替え、清潔面に関することは、周りの理解が得にくくからかいの対象になりやすいです。
とはいえ、「本人の努力でなんとかなったら、困っとらんねーん!!!」というのが、ADHDっ子の身だしなみ問題。口酸っぱく注意したところでどうにもなりません。物理的な対応でできることはやってしまえば、子どもも親も日常の負担をだいぶ減らすことができます。
成長とともに本人のできることは増えていきます。学年が上がり、服や小物を次のサイズに買い換えるときは、家庭での小細工が不要になるかもしれませんし、ボタン交換などは学年に合わせて本人の練習に誘導するのもいいと思います。6年間は長いので、スモールステップで少しずつ💪
以上を持ちまして、ADHDっ子の入学準備3部作完成です。また、他にもおすすめアイテムや新規作戦ができたときは、note及びツイッターで報告しますので、ご覧いただけると嬉しいです。お付き合いありがとうございました。
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