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システム企画の意義はどこにある?

自分はIT企画の専門家として日々奮闘しておりますが、当然ですが「システム企画やIT企画って何をしてくれるんですか?」というご質問を頂くことが多いです。

非常に固く言えば「御社の経営課題に最適なITシステムをデザインし、導入まで支援する」ですが、具体性が無いのでピンとこないが、一言で表現するのもまた難しい。

ただ、先日ある人と会った時に「一言で表現できる」言葉がみつかりました。その背景について、共有したいと思います。

システム企画のゴールは会社を変革する仕組みの提供

システムには、「成果物が見えない」「色々あって選べない」「実現可能性がわからない」などの、特性があります。

一言で言えば、直感的ではないです。見ただけで判断できません。人の中身を外見から判断できないと同じようなもの。システムが提供するのは、目に見えない仕組みであるからです。

コストの削減なのか業務効率の向上なのか可視化なのか欲しいデータの集計なのか、目指したいゴールはそれぞれですが、やりたいことは「人に依存しないで、会社を変革・改善を可能にする仕組みを作る」に集約されます。

「IT技術を使って、人に依存することなく、会社を変える・良くする仕組みを考えて、実行に移すこと」

少し大上段に構えた定義になりますが、これが一番しっくり来ました。

業務の流れをデータの流れに変換する

人に依存することなく、業務や会社を変革するにはどうしたらいいか。

この答えは決まっていて「業務の流れから、そこで流れているデータの流れや構造を捕まえて、欲しいデータを取れるようにする」です。

世の中には本当に多くの業種業態があるので、自分はやったことがない業務におけるシステム企画を担当するのが普通です。でも、業務を変えて会社を変えることが出来ます。

その理由は、会社に流れるデータの流れを把握しているからです。

ほとんどの業務は、データのやり取りを行っています。紙とペンだけを使い一切のシステムが入っていない会社は、ほとんどないでしょう。

見積データ、受注データ、契約データ、売上データ、出荷データ、請求データ、入金データ、顧客データ、商品データ・・・数え上げたらキリがない(笑)

そういうデータを作成・参照・更新・取消などをしながら、データを必要とする方々がコミュニケーションを取って、業務を回しています。

重要な点は、誰がどんな仕事をしようと、システムで登録するデータの構造は変わらないことです。誰がやっても同じ性質のデータが作られます。

なので、操作するデータの性質を変えてあげれば、仕事のやり方も連動して変わります。

どんなシステムが良いかは3つの観点で整理する

データの流れや構造が見えてきた、じゃあ、次はどんなシステムがいいだろうか、という話になります。

これは、「対象業務」x 「操作性」x「把握したいデータ」の掛け算で決まります。

システムを使う対象業務がどこまでかを考えるのも、なかなか難しいです。連動すればするほど便利ですが、その分コストは高くなります。

操作性は、入力項目は適切か、入力の仕方に戸惑いはないか、手順が複雑になっていないか、外出先からも使えるようにするか、などです。

把握したいデータは「この情報が収集出来たらもっと良い判断・決断が出来るデータ」を取得できるかどうかになります。

これから、労働人口が減ることは見えているので、人手が最も貴重な資源となる時代になると思います。手を動かさなければ価値を提供できないものにフォーカスするためにも、システム企画のあり方について興味を持って頂けたら嬉しいです。

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