熱湯をあるく

あたしは熱湯のなかを歩いているのかな、という気がしてくる。指の隙間を抜ける空気がもはや水のようである、たぷたぷとしている。湿気の重みは束になって足元を渦巻いている。

ここまでくると、いっそ不快感を抜けておもしろくなってくる。紫外線さえなければ日傘を捨てて走り出したいと思う。横切る自動車が(暑すぎるあまり)いきなり爆発するんじゃないかと不安に思う。毎日外がお風呂みたいで、あたしはずっとここで寝そべって茹だっていたいと思う。地面で目玉焼きとかつくりたいと思う。

体が冷えて手脚の感覚が無くなる冬、それに対して、夏は体温が上がって肉体の感覚が強まるものだと思っていた、だから苦手だったけど、今年にかぎってはもう独立した肉体なぞ無いと分かった。全部いっしょくたである、どろどろに溶けている。もう感覚がない。この蒸し暑い夏はあたしの体そのものになった。かも。

雑記

はじめてステラおばちゃんのクッキーを食べた。よく見てるYouTuberが最近紅茶のクッキーにハマっています、と言ってたのであたしも紅茶のクッキーにハマろうかなと思って紅茶のクッキーにした。ざくざくと歯ごたえのあるクッキーでした。

ほか弁の前を通ったら店に「すみっコぐらし弁当 食べてね☺️」というステッカーが貼ってあった。明日食べたい。

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