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私ヒストリー

たまたま、自分を振り返るタイミングがあったので備忘録

私は夫(社長)とイシハラスタイルという工務店を経営しています。愛知県西尾市寺津町というところで、地元で生まれ育った場所で夢をかなえるために会社を作りました。

夢というかライフワーク

そもそも、なぜ社長は家づくりを仕事にしたのかという質問をいただくのですが、社長に関しては昔から街づくりがしたかったのだそうです。自分の住む町について私が考えたことが無かったので、それも驚くところですが実際に町をつくるのは行政の仕事であるところも大きく、建築の世界で仕事につくことになったことで、ひとつひとつのお家をより良く作っていくことで町に貢献するようになったのかなと思います。

私のほうは、普通に結婚した相手が大工さんであったということで、よくある奥さんがする事務のお仕事の手伝いをしていましたが、そのうち女性がいると家づくりについて奥さんの意見が拾いやすいと感じたこともあり、私自身の家づくりの経験を踏まえて打ち合わせに参加するようになりました。

でも、この先の展開も何だか色々あります。。

資格をもつこと

資格の経歴としては、インテリアコーディネーターから二級建築士、そして一級建築士を取得しています。これ、工務店に嫁いでから建築の世界に入った奥さんとしてはたぶん異例な経歴です(私の知り合いには居ないので)。

結果としては、やってみて良かったと感じていますし、やらないと分からないことだらけで仕事をしていたことになるので、お客様のためにもこれは必要なスキルだと思っていて、私が感じただけですが、二級建築士になったときにICの知識で建築を語っていたことは不完全であったと痛感しましたし、一級建築士になったとき(というか勉強した時かな)には二級建築士の知識では不完全であったなと、本当に思いました。
建築というのは、人の使う大きな建物を造りそこには人が入り、お金だってものすごくたくさん使います。暮らしている環境によっても人の心も良い状態になったり悪くなったりだってあります。私的には命を預かる仕事だと思っています。

私の場合は自分で勉強して資格をとったからこそ「奥さま目線」という何ともあいまいな感覚に対する違和感にも気付き、今の仕事にも自信や説得力がつきました。

最近私の中では、奥さま目線・ママ目線とだけ簡単に言ってしまうのは違和感があって、というのはその考え方って逆に女性を「やらなくちゃ」という風に追い詰めてしまっている気がするのです。

それよりも素直に、好きな空間で好きなモノにかこまれて普段の生活を気持ちよく・心地よく・穏やかに、イライラするときもやり過ごしたり、気分のいいときはテンション高く・元気のないときはじっとして、料理も掃除も自分の為にしたらいいんだよ、という気持ちで家づくりをさせてもらっています。そういう意味で女性の心を開放できるように応援したいなと思います。

楽しいまではいかなくても

自分自身、色々な「やらなくちゃ」と向き合ってみて現実毎日していることを「してみて楽しいこと・楽しくまではいかなくても苦痛ではないこと」に変えられないかなと考えるようにしています。
掃除道具の見直し。
食事のとり方・作り方の見直し。
洗濯・干し方の見直し。
そんな感じで、省略できないことだけどこれならやってて面白いなぁと思える程度にならないかと、お仕事にも生かしています。
要はそれが「奥さま目線」なのだけれど、他の建築とも整合性をとっていくっていう意味で私の中で成立しているアドバイス内容でもあります。

あくまでも賛同も拒否も自由

それに対して、意見が出てきたときにその方自身の考え方だったり、好みだったり、発見だったりがあって良くて、あったほうが良くって、作る前に色々と考えて選択したことだったら後悔も少ないですよね。
こっちのほうがいいですよーって言われて、プロが言うならそうかなと思ったって後悔は結構聞きますしね(笑)
プロでも、あくまでも個人的見解ですから。
後悔しても、家なんて後からどうとでも変えられるから、それほど困らないと思うので、悩んで決められない人は、ひとつ出来ることとしたら変えられるようにするとか、住んでから決めるとか、そんな感じが良いんじゃないかと思います。

家ってそんなもんでしょ?

結論としては、建築では変えられないような重要な部分ではやれるべきことはして(コストを削らずに必要な性能や住み心地を確保し)、室内のインテリアや便利機能などは後からの付属物と考える。
あとから付けたり取ったり、移動したりなどカスタム性を重視し、必要性の無いものを心配だからと言って何でもかんでもやっておかない。
コストはここで調節してもいいかなと思います。
結局、住まい手が自分で判断し決められるようにお手伝いするのが、私の仕事であるということになるのです。

じゃぁなんで皆同じではないのか?

そう。できた家というのは、結局作る側の都合に巻き込まれている恐れがあります。もちろん私たちにもあって、家具を作るってこと一つでも、作ったことないものを頼んだことのない人に作ってもらうことになったら、もしかしたら使うことができないかもしれない、お客様に話をしたとおりのものができないかもしれない(やってみないと分からない)気に入って貰えなくていらないと言われてしまうかもしれない、など、いろいろな不安があるわけです。だから、結局自分たちの想定できる範囲で、安心して使えるもので提供したいというのが作る側の事情です。それが、みんなそれぞれ会社ごとに違うのです。誰かが正解で、誰かが間違っているわけでもない。

そんな中で、みんなが間違わないように情報をできるだけ共有して、理解されるように少しでも私たちの得意なことを伝えることが出来たらな。

と思います。

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