「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」(北村紗衣)

サブタイトルに「不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門」とあるように、ゆるくざっくばらんとした語り口でいながら、刺激的な批評エッセイです。
ここに出てくる数多の外国映画や文学を知らなかったのですが、とても面白く読めました。読んだことがあるのは「サロメ」「わたしを離さないで」くらいでしょうか。見たことがあるのは「アナと雪の女王」とか。

どの本も映画もこの批評を切り口として見てみたい・読んでみたいと思わせてくれました。
これが、著書が冒頭で述べていた「楽しむ方法としてのフェミニスト批評」の力ですね。何か作品を鑑賞するときに、自分の問題意識やテーマを持ってみてみると違う見方ができる。
だから、できればすでに見たことがあるものについて、そうした視点を持って再度見ることでの新しい発見が感じられるといいなと思います。

「まえがき」の批評入門がとても優れていると感じた一冊でした。

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