見出し画像

『もらって歸るバラ』品川陽子詩抄 (No.18)

  もらって歸るバラ

青麦のなかにし
野バラすゞしく
風にふるひ

青麦のなかにし
おもひやさしく
野バラにゆらぐ

あゝ青麦の青きをわけて
いよゝ眞白なる野バラを唇に
こゝろほのかなる
君が息吹とかんず
 

                           自筆原稿より



(『品川陽子詩抄』平成25(2013)年10月 
            柏崎ふるさと人物館発行 より)



『もらって歸るバラ』は作詞家の若杉雄三郎さんの雑誌『獨唱』昭和5年9月号に収録されています。

『獨唱』昭和5年9月 獨唱詩社発行 より 日本近代文学館所蔵。


#品川陽子 #品川約百 #詩 #バラ #野バラ #若杉雄三郎 #獨唱  
#獨唱詩社



品川 陽子(明治38年(1905)12月6日―平成4年 (1992) 12月12日)
本名は品川 約百よぶ
新潟県柏崎町納屋町に生まれる
詩人
佐藤春夫に師事
兄に、本郷の古書店「ペリカン書房」の品川力、弟は、版画家の品川工

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?