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コメ作りに向けてスタート

コメ作り、いよいよスタートしました。

コメを作るための通年計画については、既に記事にしている通りです。

のぎとりから始まって、この日のうちに終わらせる作業は、大まかにいうと、こんな感じです。

①のぎとり:種籾の細かい毛を取る
②塩水選
:種籾を塩水につけて、沈んだものだけ選ぶ
③温湯消毒
:選んだ種籾をお湯で消毒する
④種籾浸水
:種籾を水に漬ける


①のぎとり

まず午前中から始めたのは、のぎとりです。

-のぎとり
 ・のぎとは、籾(もみ)に着いている毛のようなもの
 ・のぎが付いていると籾同士がくっついたりしてしまうので、取り除く
 ・のぎとりをして、籾をツルツルにする(のぎとりの機械もある)

コメ作りの一年計画」より引用

ただ正直、この記事をまとめているだけでは、何が何だか分かりません

どうするんだろうなぁ?と思っていたところで、「さぁ、のぎとりしますよぉ」と言われて、出てきた機械がこちらです。

なるほど、機械でやるのね?

まずは上のじょうろの部分に、のぎとりをする種籾をセットします。

操作するスイッチ類はこんな感じです。

強さは「弱」でいいみたいでした。電源を「ON」にして、「開」にするとのぎとりされた種籾が落ちてきます。

機械の横に散らばっている粉が、種籾からはぎとられたのぎ(細かい毛)だそうです。

で、のぎは取れたの???

んー、よく分からないけど、多分とれた?そんな感じでした。

②塩水選

さて、のぎとりが終わったら、次は塩水選です。

 ・塩水選を行う
  v 比重1.15の塩水を用意する(もち米や麦の場合は別の比重)
  v 塩水に沈んだを選んで種籾にする
   →沈んだ方が中身が詰まっている
   →外側に病原菌がつくので、それらがいる可能性が低い
  v 選ばれた種籾はすぐに水で洗う

コメ作りの一年計画」より引用

これが、もう意味不明です。「比重1.15の塩水を用意する」って、さらりと書いてしまっているけど、この塩水どうやって用意するんだ!?これ、謎じゃないです?

私は、ずっと謎だと思っていました。でも、その謎も一気に解消!

これを浮かべるんですって。

釣りの「浮き」みたいになっていて、ちょうど真ん中に赤い線が引いてあります。要は、水面がちょうどそこにいくような比重になるように、塩水を作っていけばいいという、なんともシンプルな作業なのでした(これ考えたヤツ、頭良すぎだろぉ~)。

一応、塩が簡単に溶けるように、予め水の温度は20度くらいまで上げておきます。

水が20度くらいまで温まってきたら、小さなバケツに移して、その中にドバドバっと塩を入れます

比重1.15の塩水って、どれくらいの塩なのかピンときませんでしたが、最初、溶かし始めの頃は、ほとんど白濁していて、なかがみえないくらい、かなり大量に塩を入れたような印象です。

最初のうちは、「うん?まだちょっと塩足らない?」みたいな感じですが、白濁している間は、塩が解け切っていないということなので、これが完全に透明になるまでは、塩の追加投入は控えなければなりません

今回も、「うん?まだ塩足らない?」という状況でしたが、塩を足さずに、根気強く攪拌していたら、解け切れていなかった塩がちゃんと溶けてくれて、うまい具合に「比重1.15」になりました。

比重1.15の塩水ができたら、種籾を入れるべく、バケツにネットをかけます。

このなかに種籾を投入して、浮かんできたものは網ですくいあげます。浮かんできたものは、あまり中身が詰まっておらず、「不合格」ということです。

一方、中身が詰まった「合格」の種籾は、ネットを引き上げることで、まるっと回収します。

ここも謎のひとつでした。

中身が詰まっていて、底に沈んだ「合格」の種籾をどうやってすくい出すんだろう?底に沈んだ種籾をすくい出すって、結構な手間だよね?

しかし、私の疑問は、こんなにも簡単に解決したのでした(汗)。

すくいあげた種籾は、すぐに水に漬けて、塩水を洗い落とします


③温湯消毒

選定が終わった種籾は、お湯で消毒します。消毒の要領は、以下の通りです。

 ・温湯消毒
  v お湯で種籾の消毒を行う
   ※慣行農法では、種子消毒を行う
  v 一反分(約4kg)の種籾の温湯消毒だったら、キッチンでもできる
   ※一反分の種籾:200g(苗箱)×15枚だと足りないくらいの分量
  v 温湯消毒は60度10分(よくかき回しながら、キッカリでやる)
   ※58度とかだと失敗するので、キッカリ守る必要がある
  v 温度消毒が終わったら、すぐに冷水で冷やす
   →すぐに冷水で冷やせるように段取りしておく必要がある

コメ作りの一年計画」より引用

少量だったら、キッチンでもできるそうですが、この日、用意された種籾は20kgあるので、とてもではないですが、キッチンできるような量ではありません

薪をくべて、お湯を沸かします

そして、お湯が60度になったところで、種籾を投入します。

この温度と時間は、それぞれ60度で10分と決まっているそうで、これをキッカリでやらないといけません。

10分の方はともかくとして、温度の方は、薪が燃えている限り、どうしても温度が上がりがちになります。

そこで、ちょっと60度を越えそうになってきたら、ひしゃくで水を足して、温度を下げるように調節をします。これが絶妙に難しいようにみえました(不器用な私には、とてもできそうにはなかったです)。

でもとにかく、これで60度&10分が終わったら、直ちにお湯からひきあげて、冷水に漬けて冷まします。これで温湯消毒は完了です。

④種籾浸水

この日、最後の工程が種籾浸水です。

-種籾を水に漬けておく
 ・ 選別された種籾は水に漬けておく
  v 種籾はアブシジン酸の働きで一斉には芽が出ないようになっている
  v 水に漬けておくとアブシジン酸が溶けてくれる
   →一斉に芽を出してくれるようになる
  v 風呂釜やドラム缶に水を張って、ネットに入れた種籾を漬ける
 ・水に漬けるときの注意
  v 4~5日に1回は水を換える
  v (風呂釜やドラム缶には)蓋をして日陰を作る
  v 酸素ポンプで酸素をを送る
   ※種籾は呼吸するので、あまりたくさん入れると芽が出なくなる
  v 水温累積100度(例:水温3度で33日くらい)まで漬ける
   →終わったら日陰に干しておく

コメ作りの一年計画」より引用

ところで、この日の一連の工程に入る前、こんなのをやりました

この記事を書いた段階では、この側面を切り取ったドラム缶は、塩水選で使うものだとばかり思っていたのですが、どうやら違っていたようです。

塩水選をやっているあたりで、「うん?なんか違うぞ?」と思ったのでした・・・。その実、この日最後の作業、種籾浸水で使うものだったのです。

こんな感じで、横にしたドラム缶に水を張ります。

そこに今回、一通りの作業を終えた種籾を、こんな感じで浸すのだそうです。

ここに金魚なんかを飼うときに使うような(少し大きめの)ポンプで、空気を送りつつ、水を3~4日に1度、替えていくのだそうです。

ということで、ここまでで、この日の作業は一通り終了です。

以前、一通りの記事にはしていた作業でしたが、「百聞は一見にしかず」でした。

いろいろと細かいところに感じていた疑問は解消され、前日まで完全に間違っていた勘違いも正すことができました。

この後は、自ら取り出した種籾から、いよいよ苗を育てる工程に入ります。ただ、それまでの間、若干、時間がありそうなので、この次は、少し畑の方をやる感じ・・・かな?

とにかく、やることはてんこ盛りっぽいです。引き続き、頑張ってみます。


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