No,145.ボランティア活動について
背景
8月14日、広島市でおきた大雨により、被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈り申し上げます。
このような災害においては、その後、多くの方がボランティア活動をされる方がいる。
ボランティア活動が人々に知られるようになったきっかけは、阪神・淡路大震災といわれている。
いろいろ考えていたら「そもそも、なぜひとはボランティア活動をするのだろう?」という疑問がわいてきた。
川本(2001)は、
ボランティア活動の動機 ⇒ それから得られる利益 ⇒ その満足度
ボランティア活動前後の活動者個人の心理的プロセスを理解する上での重要な観点と述べています。
この心理的プロセルをもとに長期的にボランティア活動をおこなう人については、Claryら (1992)が明らかにしている。
つまり、ボランティア活動をすることによって自分にとっての価値や学び、評価されたと感じ、それによって満足感を得たと感じるひとほど長期的にボランティア活動をするらしい。
ボランティア活動の動機➡利益➡満足感
坂野ら(2004)はボランティア連携協議会に加入している645名を対象に、ボランティア活動の利益および満足感にどのように影響するかを検証している。
性別:男性が8名(5.4 %)女性139名(94.6 % )
年齢:23歳 ~80歳。平均が 60.4 歳 (SD:9.57)
結果
図1で示すとおり、ボランティア参加の動機(ボランティア活動を行うことで,自分が取り組んでいることをさらに深めることができるなど)は、ボランティア活動による利益(ボランティア活動によって,の)を経由して、ボランティア満足感(ボランティア経験 は私にとって非常に有意義である)に間接的に影響することが示された。
図1 ボランティア活動の動機から満足度
筆者作成
この結果は、ボランティア参加の動機からボランティア活動による満足度は直接的には関係ないことも示されたことになる。
ボランティア活動による満足度は、心理的評価によって満足度が高まる。
つまり「社会についての新しいことを学んだな~」とか「自分のボランティア活動が高く評価された!」などが得られることで初めて満足度につながるということです。
考察
ボランティア活動の動機があっても自分にとっての価値や評価されないと感じたら、無意味で満足感もない。結果的にボランティア活動に参加するのをやめる可能性があるってことだね。
仕事も働いた対価(給料)が低ければやる気(満足度)も無くなることを考えると、ボランティア活動も仕事も大差ない😵💫
納得
最後まで読んでいただきありがとうございます( *´艸`)
引用文献
Clary EG ,Snyder M .& Ridge RD : Volunteer’ Motivations ; AFunctional Strategy for the Recruitment,Placement ,and Retention of Volunteers.Nonprofit Management & Leadership, 2(4): 333−350,1992.
坂野純子・矢嶋裕樹・中嶋和夫(2004)「地域住民におけるボランティア活動への参加動機と満足感の関連性」『東京保健科学学会誌』第7巻、第 1号、pp17-24
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