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No.203,「盗み聞きは本人の作り話」

盗み聞きの信ぴょう性について


他人の会話を耳にすることってありますよね?

そうした会話を自分の中だけで留めておけばいいのですが、それを他人に伝える危うさについて説明します。

実験

こんな実験があります。
図1のように「指示する人」「指示される人」と「盗み聞きをする人」がいます。

① 三者の間には壁がありお互いの姿は見えませんが、声は聞こえます。

② 「指示する人」と「指示される人」はお互い話せますが「盗み聞きの人」はただ聞き耳を立てているだけです。

③ 「指示する人」は丸や三角、ハートでできた人のような形を伝える。

④ 「指示される人」「盗み聞きする人」は同じ形を作っていきます。

図1 筆者作成

結果


図2のように「指示される人」は「盗み聞きする人」より正確な形を作ることができた。

図2 筆者作成

考察

この違いは指示する人と指示される人との間にお互いに情報を共有しながら理解しあうといったコミュニケーションから、正確な情報へ変化するからだといわれている。
「阿吽の呼吸」もその一部です。

専門的には「共有基盤」といいお互いに共有していると推定している情報のこと(山元、2014)

「盗み聞きをする人」が正解な形を作れなかった原因として、「指示する人」とお互いに情報を共有できていないため、自分の解釈(認知)で理解する。

その結果、半ば作り話のような情報になるといえるだろう。

さいごに

問題なのは盗み聞ぎした「作り話」をひとに伝えることだろう。

そういったうわさ話については時間があるときに記事にしようと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます(^^♪

引用文献


比留間太白・山本博樹(編書)(2007)『説明の心理学』ナカニシヤ出版

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