2.3. 外国人が旅行したい国日本

日本は渡航先としては過小評価されていましたが、アジアの人気渡航先としても世界から注目を集めています。中国人が旅行したい国は、オーストラリアやハワイといった人気地域を抑え、タイに次ぐ2位に選ばれており、人気を誇っています。

私がカナダに居た2000年前後は“物好きなオタク”が日本に旅行するイメージが強かったのですが、今では世代を越えて人気の旅行先になりました。旅行に行ったきっかけから、子供を留学に行かせたり、就職を考える外国人も増えていると聞きます。

調査によると、2017年に訪日した外国人2,869万人のうち、東アジアが全体の約74%を占めています。1位は中国、2位は韓国でした。中国は、年率14.5%で海外旅行者数が増加していますが、パスポート保有者は未だ全体の約6%しかいません。中間所得層の所得が増えれば、更なる増加が期待できます。今や中国人旅行者にとって、日本は香港、タイに次ぐ人気が高い国になっています。

日本に訪れた国別訪日外国人数2位の韓国は、ここ数年、日本への旅行人気が高まり、韓国内で渡航先1位にランクし、韓国人訪日客が急増しています。日本は、国民が優しい、四季があり季節を楽しめる、衛生的で治安が良い、サブカルチャーが豊富、医療水準が高い、世界で最もミシュラン付レストランがある等、他の国を圧倒する日本独自の文化、数多くの魅力があり、人気を後押ししています。

もう一つ中国人、韓国人が増えた背景に、ビザの緩和があります。ビザの緩和により、これまで行きたくても行けない、行きにくいというハードルが下がり、インバウンド数が急増しました。結果として、伸び率国別ランキングで首位に躍り出るなど、旅行先として人気を博しています。ちなみに訪日中国人数は、政府のビザ緩和措置等による政策も功を奏して、前年比15%で増加しています。

こうした訪日者の属性は、中国、韓国ともに世帯収入500万未満の中間所得層の訪日旅行者数が最も多い状況です。 これが何を意味するかは後ほど説明します。

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