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リアルなアウトプット ーVLOOKUP関数の話ー

「SUM関数とかExcelの基本中の基本」とは言うけど

先日のテレビ番組で話題になった「ExcelのSUM関数を使えば『高学歴リケ女』」。

放送後、Twitterのトレンドにも上がるほど注目を集めたことでご存知の方も多いかと思います。
僕は番組を見てなくてTwitterで知りましたが、反応の多くが「SUM関数とかExcelの基本中の基本」のようなツイートでした。
僕もそう思いました。しかし、僕はこのように否定(?)するつもりは一切ありません。

僕の場合、約20年前の小学生の時からパソコンの授業があり、その後中学生の時も高校生の時もパソコンの授業はありました。
授業で何をしたかはあんまり覚えていませんが、Excelを触る機会もあり、気づいたときにはSUM関数というものも知っていました。

今の学生がどのようなパソコンの授業をしているかはわかりませんが、おそらく僕らの頃よりもいろいろやっているんじゃないかと思います。
とはいえ、中学生や高校生でExcelを(授業で習う以外で)実社会において実務的に使うことはまだまだ少ないのではないでしょうか。

SUM関数自体はすごくシンプルなものです。
ですが、実社会で使う機会がないと忘れる人もいるでしょう。
学生のときに習ったからと言って、社会人になって必ずExcelを使うとは限りませんので、使わない人にとっては知らないし忘れる。無理のない話です。

何でもそうだとは思いますが、インプットしたところでアウトプットする機会や場がないと、なかなか身につかないものです。好きだったり興味関心があったりなどの場合を除けば。

理解できないVLOOKUP関数

僕は比較的に早いときからパソコンと触れ合う機会がありましたので、パソコンまわりで苦戦することはあまりなく大学生になりました。
大学でも情報処理という名のパソコンの授業がありました。
しかし、1回生の時の授業で初めて苦戦する場面に遭遇することになりました。

それが今回の話の主人公、

VLOOKUP関数

キミでした。

VLOOKUP関数もExcelにおいては基本的な関数です。
ですが、基本的ではありますが、ちょっとクセのある関数です。
初見ですぐ理解できた人は少ないのでは? と思います。
苦手な人も多いかと思います。
当時の僕も初見で理解することはできませんでした。
僕が高校生だったのは今からもう10年以上前ですが、授業では習いませんでしたので、このときが初登場です。
(今の高校生とかは授業で習うのでしょうか?)

大学の授業では、当然テキストがあるのでそれを基に授業(大学なので一応講義)を進めて行くわけですが、当時の僕はいくらやっても全然理解することができませんでした。
まさに、ちんぷんかんぷん。
結局、半期の授業が終わる間に理解することはできませんでした。

その後は、VLOOKUP関数を使う機会もなく、大学を卒業し就職することとなりました。
当時の僕は、

●Excelの基本的な操作はできる
●表もグラフも作れる
●最低限のレベルは可能
●でも、授業レベルがほとんどだから実際仕事ですると自信がないかも
●関数も基本的なものなら大丈夫(SUM.IF.…etc)
●わからなければ調べながらやればできるだろう!(楽観的)
●VLOOKUP関数・・・・・・そんな関数あったな、さっぱりわからん

こんな感じでした。

実社会でリアルなアウトプット

就職した会社はExcelをよく使います。
ここで初めてExcelを(授業で習う以外で)実社会において実務的に使うことになったわけです。
インプットしていたものをベースにアウトプットしながら形にし、わからないことは調べながらやりました(今もですが)。
しかし、そのうちついにヤツを使うときがやってきました。

そう、VLOOKUP関数。キミだよ。

VLOOKUP関数の存在などすっかり忘れてましたが、すぐに思い出しました。

「あー、大学のときにやってわからんかったやつやー!」

僕にとっては(大げさですが)強烈なイメージとして残っていたので、とっさにこんな心の声が聞こえてきました。

出てきたものはしょうがない。
これから先、使うことも多いであろうことはわかっていたので、調べながら少しずつ理解しながら進めていくことにしました。
使えるように慣れるまで時間はかかりましたが、不思議と大学の授業のときよりも頭に入りやすかったのを覚えています。

なぜ、大学の授業で苦戦し理解できなかったのに、今は頭に入りやすいのか。

しばらく時間が経った頃、ふと気づきました。

リアルなアウトプットだから頭に入りやすいんだ!

思い返せば、大学の授業でVLOOKUP関数を扱うとき、テキストを基に進めるわけですが、テキストに書いてあることは既に完成されている与えられた内容。
それをマネしながら再現していく。
それだけでは、当時の僕は理解できませんでした。
就職して気づいたその理由は、リアリティがなかったからです(僕の頭がポンコツなのもありますが)。

もちろん、何も知らない状態で1からやっていくわけですから、マネしながら再現することは大事なことです。
ですが、そこで理解できない場合はリアルなアウトプットをすることで解決するかもしれません。

リアルなアウトプットをする、ということを自分なりに解釈すると、自分ごととして扱うことかなと思っています。
僕の場合は、業務で使用するデータを効率よく整理したり表現したりする際に、意識的にVLOOKUP関数を使うように心がけた。ただそれだけです。
それだけなのですが、少し自分の色をつけるみたいな感覚で使ってみた感じです。
あとは使えそうなときに繰り返してみることで、だんだん慣れてきました。

そんなの「当たり前」じゃないか!
なんて思いますよね。勉強とかでもそうですし。
「当たり前」と断言するかどうかは人それぞれだと思いますので、少し大げさに表現する意味として留めておきますが、知らず知らずに忘れてたりするんですよね、こういう感覚。

リアルがあるといい

僕は高校生までExcel自体を使うことがほとんどありませんでした。
「授業で習って知っている範囲内で使うことには苦労しませんでした」ってだけの話であって、Excelを(授業で習う以外で)実社会において実務的に使うことがなかったのです。
VLOOKUP関数で苦戦したことは今でこそオーバーだなと思いますが、当時の僕には大事件でした。

幸い、僕はパソコンが好きだったのでExcelを使わなかったとはいえ「SUM関数を忘れて使えなくなる」ってことはありませんでしたが、好きでなかったらSUM関数も忘れていたかもしれません。
好きでもなく、アウトプットする場も無ければ忘れても無理はありません。

アウトプットについては、いろんな本とかで書かれていますが、僕自身はまだまだ出来ていないことだらけです。
「実社会において実務的に使う=リアルなアウトプットをする」とは限りませんが、アウトプットする上でリアリティがあればよりよいものになるのではないかと思い、これからも意識していきたいところです。

冒頭に書いた「ExcelのSUM関数を使えば『高学歴リケ女』」の話では、「SUM関数とかExcelの基本中の基本」ということで盛り上がっていましたが、知らない人にとってはスゲーってなるでしょうし、そもそもExcelを使わなければ使い方も忘れます。
別にExcelに限った話ではなく、たまたま今回Excelでバズっただけの話でしょう。

TwitterのトレンドにはSUM関数の他、なぜかVLOOKUP関数もトレンドに入っていました。
「SUM関数使えてリケ女ならVLOOKUP関数使えれば・・・・・・」みたいな。
Excelを普段使っている人が多いからこそ、VLOOKUP関数にも注目がいったのでしょうね。
VLOOKUP関数もExcelでは基本的な関数ではありますが、ツイートを見てて「みんな苦労したんだろうな」と勝手に想像しながら、勝手に仲間意識が出来ていました。
1人1人、いろんなアウトプットをしてVLOOKUP関数を克服してきたのでしょう。トレンド入りしたVLOOKUP関数。その数々のツイートに、いろんなリアルがあるような気がしました。

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