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『答えは市役所3階に』感想

新型コロナウイルスの感染が広がり始めた2020年
立倉市役所3階に開設された「2020こころの相談室」に、コロナ禍で悩みを抱えた市民が相談してくるという小説

相談者は…
○就職先が決まらない女子高生
○婚約者と別れた男性
○孤独を感じながらワンオペ育児をする女性
○ホームレスになってしまった男性
○自宅でのオンデマンド授業に不満の学生

ふだん小説を読むことはあまりないんだけど、コロナ禍で、実際にこんなことが起きたりしてるんだろうなと思いながら、読んでいた。

この小説、相談者視点の場面展開中心に進んでいくんだけど、カウンセラーが相談者の背景を推理していく場面が興味深い。

カウンセラーとして、勝手に想像して、全く実態と異なる相談者像を作り上げるのは本来ではないような気がするけど、
相談者がカウンセラーに全てを語るわけではないことを前提に、相談者の言動の矛盾の背景には、実際はこんなことがあるのかも、と想像するのは必要よね、なんて思ったりした。

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