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運動でやせるには、人間のエネルギー効率は良過ぎる

私にはもう5年近く通っているジムがあります。している運動はもっぱら有酸素運動なのですが、まあまあハードなので筋トレ要素もあります。ジムはけっこうすぐ辞めてしまう人が多いので、5年くらい居るだけで古参みたいになってくるのが面白いですよね。

ジムに通い始める前の私は「隠れ肥満」、つまり体重は標準だけど筋肉量が少なく、相対的に脂肪が多い状態でした。それがジムに通い続けた結果どうなったかというと、体脂肪率が下がった一方で、体重はむしろ増加(BMI 20 → 22 くらい)しました。体型は明らかに引き締まったので、おそらく健康的な変化なんだろうと思います。

スマートウォッチで心拍数を測りながら運動していると、カロリーを消費するのがいかに大変かが分かります。ジムでする運動、例えばエルゴメーター、ジョギング、エアロビクスとかの強度はだいたい 7 METS くらいと言われています。この運動を頑張って 1 時間続けたときの消費カロリーは以下の通りです。

7 METS の運動を 1 時間続けたときの消費カロリー

7 METS の運動を実際 1 時間してみれば分かりますが、かなりヘトヘトになります。もう何を食べても許されるんじゃないかっていうくらいの達成感を感じますし、実際にお腹が空くので何かを食べたくなります。

一方、食事に含まれるカロリーはこんな感じです。

運動後に食べたくなるメニューのカロリー

ひと目見て、消費カロリーのほうが負けているのがお分かり頂けると思います。笑 1 時間へとへとになるまで運動しても、ご飯 1 杯と唐揚げ 3 個を食べたらチャラになってしまうのです。より現実を直視しやすくするために二つの表を横にならべて、もう一度お見せしますね?

食事のカロリーをジョギングとかで消費することがいかに難しいかが分かる表

これを見ると、自然な感覚として「なんで運動はこんなに大変なのに、全然カロリーが消費できないの?」という気持ちになります。つまり人間の身体は、私たちが想像するよりもずっとエネルギー効率が良いのです。なんせ体脂肪 1 kg で 7,200 kcal ものエネルギーを生み出すことができるのですから。

もちろん運動をして筋肉量が増えると、そのぶん基礎代謝が増えることは間違いないですが、その影響はさほど大きくありません。例えばむちゃくちゃ鍛えて筋肉量が1.5倍になったとしても、基礎代謝量はせいぜい 10%(150 kcal/日)くらいしか増えないのです。

つまり、もし体重を減らしたいのであれば、まず食事の量をコントロールすることが必要だということは言えると思います。では運動することは無意味かというと、全然そんなことはありません。運動には、疲れにくくなる、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化が進みにくくなる、便秘になりにくくなる、不安や気分の落ち込みを減らす・・・など数えきれないほどのメリットがあることが知られているからです。

たくさんある運動のメリットの中でも、私は気分への影響を特に感じています。一日仕事をして、身体も頭も疲れ切った状態でも、息が上がるくらい身体を動かすと、なんて小さなことを悩んでいたんだろいうという気持ちになるんですよね。適度な食事と運動とを組み合わせることで、これからも無理なく健康を維持していけたらいいなと思っています。

(余談:今回のカバー画像は Bing Image Creator という画像生成 AI を使って作成しました。よく見ると二列目の男性はどこで走ってるんでしょうね・・・笑)

サポートしてくれたら、私が美味しいものを食べます笑