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【五十路MAN日記】Eテレを見てわかった「発達障害とのつきあいかた」

発達障害をかかえて生きるのはとても難しい。障害を持つ子供本人はもちろん、その父・母にとっても。

今朝は久しぶりに早起きできたのと、午前中に頑張ってライティングの仕事をしたので、すっかり疲れて昼食後につい2時間も昼寝をしてしまいました。

午後4時に目が覚めて何気なくつけたテレビで放送していたのが、「深夜の保護者会「発達障害 子育ての悩みSP」。なんかそっけないWebサイトしか見つからないのが残念ですが…。

内容としては、有働元NHKアナウンサーと尾木ママが司会で、お笑いタレントのはなわさんがゲスト。発達障害を抱える子供を持つ5,6名のお母さんとの対談形式で話し合う番組でした。子供がすでに中学・高校生になり、子供との上手な付き合い方がわかってきた「先輩お母さん」と、幼児や小学生の子供の「駆け出しお母さん」とが話し合い、意見交換をしていました。

特に僕が感銘を受けたのは、高校生のお母さんがとった対応についてでした。そのお母さんは発達障害の子供を電車に例えて説明していました。

「子供は成長するにつれて、多くの駅を通ります。それは「字をすらすら書ける駅」だったり「かけっこで速く走れる駅」だったりするわけですが、発達障害の子供は他の子供たちよりもスピードがゆっくりで、しかも途中で後戻りしたりします。そうした事情があるということを、他の子供や親御さんに説明したら、理解をしてもらうことができました」

番組の結論から言うと、発達障害は子供と親の間に出現する「壁」のようなものです。時と場合によって、それは高くなったり低くなったりします。そうした壁とうまく付き合いながら暮らしていくために、下記のようなポイントが大事とのことでした。

1.母親は子供のすることを「しっかりと認めて」あげること。
2.父親はそんな母親の話を「しっかりと聞いて」あげること。
3.子供本人と親とが一緒になって「発達障害とのつきあいかた」を学ぶこと。

1については、子供と接する時間が最も長いのはやはり母親その母親が子供のできたこと・できなかったことについて、やさしく諭し、認めてあげることが子供の精神の安定につながるということのようです。

一方、小学生の父親は仕事が忙しい時期に当たるので、どうしても母親に対応を丸投げにしてしまうことが多い。その分、母親は「ワンオペ」状態に陥ってしまい、ストレスがたまりがちです。そうした母親の言い分をしっかりと聞いてほしい、というのがお母さんたちの要望だったように記憶しています。

そして、家族全体で発達障害とどうつきあえばいいかについて、いろいろと情報を得ながら健常者の人にも理解できるよう歩み寄ることが大切ということです。

こうした現役世代のお母さん・お父さんの話を聞いて感じたことは、こうした当事者同士で意見交換をする「発達障害の子供を持つ親のためのサロン」があればいいなと思った。そして、できれば自分がNPOかネットサロンなどの形で、自分がリーダーシップを取ってそうしたサロンを開講していきたいと考えました。クラウドファンディングの力を借りれば、ひょっとしてそうしたサロンを立ち上げることができるのかな。

僕自身が発達障害の診断を受けたのは30歳も過ぎて完全に大人になってからなので、子供時代は全く意識していませんでした。みずからも書籍やテレビ、ネットなどで発達障害についてしらべ、試行錯誤しながら障害とつきあってきました。

この番組は、障害者本人である僕にとっても「自分との付き合い方」を考える上で、とても参考になったしこれから生きていく上で力をもらえたような気がしてうれしく思いました。

体の障害と違って目に見えないこともあり、発達障害はまだ周囲の理解がなかなか得られないことがほとんどです。発達障害を理解して配慮してくれる人や施設、企業もまだまだ多くありません。

ですが、私のような「オトナの発達障害者」がもっと声をあげ、力と知恵を寄せ合ってこうした悩める家族に対して積極的にサポートの手を差し伸べる社会にしていかなければと、この番組をみて強く感じました。


関西在住のWebライター/文筆家のタマゴです。私の書く文章があなたの人生を豊かにすることができていれば、ぜひサポートをお願いいたします。