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特修商法演習 第6回レポート 取締役の報酬は?例えば、ゴーンさんの報酬は?

特修商法演習 第6回レポート
(1)   取締役の報酬は?例えば、ゴーンさんの報酬は?
役位別に年間報酬(規模計平均)を見ると[図表]、会長4641万円、社長5039万円、副社長4179万円と4000万円超の水準。専務は3055万円と3000万円台。次いで、常務は2307万円、取締役(兼務は除く)は2009万円と2000万円台。
参考:
https://www.rosei.jp/readers/article/84162 - :~:text=%E5%BD%B9%E4%BD%8D%E5%88%A5%E3%81%AB%E5%B9%B4%E9%96%93%E5%A0%B1%E9%85%AC,%E3%81%A82000%E4%B8%87%E5%86%86%E5%8F%B0%E3%80%82
・2014年6月27日11時現在、役員報酬1億円以上の個別開示が確認されたのは企業数で104社、人数で181人だった。 役員報酬最高額は、キョウデンの創業者である橋本浩氏で12億9,200万円。 日産のカルロス ゴーン氏(9億9,500万円)を抜き最高報酬額となった。
参考
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1188274_1527.html - :~:text=6%E6%9C%8827%E6%97%A511%E6%99%82%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%80%81%E5%BD%B9%E5%93%A1%E5%A0%B1%E9%85%AC1,%E5%A0%B1%E9%85%AC%E9%A1%8D%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82
 
(2)   海外と日本における、取締役の報酬の違いについて
日本のCEO報酬が中央値で総額1.6億円(昨年比3.3%増)と引き続き増額傾向にある一方で、米国は14.8億円と10倍近い差異が引き続き見受けられた
参考:2019年9月10日
https://www.wtwco.com/ja-jp/insights/2019/09/hcb-nl-september-ogawa
 
(3)   退職慰労金について
まず、エヌエヌ生命保険が2020年3月に実施した『中小企業の退職金に関する調査』から「役位別の役員退職金の平均支給額」をご紹介します。社長の役員退職金(役員退職慰労金)の相場(平均支給額)は約2,476万円となっています。また、取締役と監査役の相場はそれぞれ約1,685万円、約1,150万円です。
参考:https://www.nnlife.co.jp/bizd/taishokukin/simulation/

※2015/06/25 — オリックスが、昨年6月まで経営トップを33年あまりつとめた宮内義彦シニア・チェアマンに功労金として44億円を支払ったことがわかった。
 
 
(4)株主の利益もしくはXさんの利益どっちをとる?
 強制労働をさせることは人権上問題であることは明白であり、労働基準法においても重罪と言われている。今回の場合は、Xさんは無償で働かせていたと会社に抗弁することが可能である。よって、長期的には会社が取締役に強制労働をさせていたということになれば、会社の信用を失う事も考慮にいれれば、株主の利益を損なうことにつながることから、私は、Xさんの利益を守りつつ、会社の労働法の側面からのコンプライアンスが会社法第361条に優先すると思慮する。
 
(5)自由に取締役の報酬を変更(減額)することはできるのか?
 基本的には、会社法第361条の規定通り、一定の手続きを踏む必要がある。他方、株を大量に持っている取締役であれば、株主総会の議決は、その取締役の判断ということにもなることから、ある意味、自由に変更できると解約できる。しかし、取締役に報酬が発生しない場合、無収入により生活が不安定になることからも、一定の通告をもって、報酬の減額は可能となるのではないか。
 


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