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Log.2023_03 part.2

 春はあけぼの
 やうやう白くなりゆく山ぎは、
 スギの樹をひとり燃やしてゐる。
オタ床草子-清少納言

 やっと落ち着いてきた気がする。花粉も、精神も、生活も。

 ずびずばいいながら体調崩して有休切った前半からしたらだいぶマシ。僕の地元が変なデカい杉生やして世界遺産とか言いつつイキってるせいでこの植物を根絶やしに出来ない日本にしてしまって、ホントに申し訳ない。

屋久島とかいう雑魚、種子島と違ってアレしか無いんだよ。

 そんな3月。
 過去に無い頻度でいろいろな場所に顔を出したミチミチでムチムチなギチギチの日々は後半戦に突入する。今回はそんな日々の日記。


・3/15 at 退勤中


 Kolokolの新曲、「Compass」MVの解禁。

 サムネから漂う美しき女性のかほり……
 嗚呼、この世は美しい。

 セットリストのどこに入ってどうなるのか楽しみな一曲が増えたなという気持ち。リリイベ期間中は毎回やるとしてそれ以降、ライブでどんな表情を見せるのだろうか。そんなことを思った。

リリイベですか?絶妙に噛み合わない日程でしたね……

・3/16 at 下北沢


 さとりモンスター定期公演。

 月に一度のお楽しみイベントになった感がある。19:30開演なら世間体を犠牲にして間に合うので全平日ライブコレにして欲しい。

 この日はセトリ当て企画があって曲のヒントが小出しにされてたんだけど、どこからどう見ても好きな曲トップ3が揃い踏みしてるようにしか見えなくて開演前から情緒不安定だったしその予想はぴったり当たった。teenageはじまりゴーインマイウェイ締め、素晴らしすぎ。つきちゃんおめでとう。


 宝石のようなさとりモンスター
 THE LIVE(支配者)
 さとモン帰還、もうどこにも行くな
ニューヨーク・タイムズ紙

 セトリ、7/8的中させたからさとモン初心者にしては頑張ったほうじゃないでしょうか?振り付けでハイスコアガール当てられたの偉い(自画自賛)

 この日は緑のモンスターだけでなく、はじめてリーダーなのぴにも挨拶しに。

あー、この人がこの自由人たち(褒めてる)のリーダーかと納得してしまった。

 ガチャでいったらSSR〜(鼻ほじ)

 この子きっと清楚なんだろうなぁ

・3/18 at 大阪

 YOUは何故大阪に?

 僕も分からんけど旧友たちと顔を合わせてたくさんごはん食べちゃったから旅行したってことにしましょう。

 というわけで本来ここが「Kolokolのホームとしての」大阪に初上陸となる予定だった現場。先月の大阪は衝突事故みたいなもんだったからナシにならん?なりません。スマホの中の激ヤバ動画が証拠です。

 そんな激ヤバの主は目があったら露骨に驚いた顔しててそのあとすぐにアイドルフェイスに帰っていきました。良いね……

高橋あきほ「高橋あきほのヘッダーになりたい」


 新曲、新衣装の初回収。

 グループの世界観を表現するパーツとしてセットリストに入ることで凄みを増すんじゃないかという読み通りだった。単体で聴くと「もっとちょうだい」と思ってしまった間奏のギターソロもしっかり満たされた気持ちになれる。

 衣装は……女性(任意のメンバーカラーピンク色)が着るとなんでも綺麗です。

 後日聴いたカップリング「Insomnia」のほうがシンプルに一曲で殴るのに向いているように思えたからこっちを表題とするのは何か考えがあるんかな。

・3/19 at 大阪

 fishbowlツアー「ブリストルシュブンキン」。

 何故大阪で観たのかは分からない。分からないんだけどシンプルに「楽しい!」「良い!」以外の気持ちが湧かない素晴らしいライブ。尻尾最高界隈と踊子最高界隈と大白桃子さん最高界隈が結成されてしまいました……

 こういうライトな気持ちで観れる現場、視点が凝り固まりがちな今日この頃にすごく大事だなと思った。

 隣の芝は青く見えるって悪い言葉だけどその青さを知ることは悪くないことだと思うほんとに

・3/20 at 恵比寿



 ふとこのグループと出会った頃のことを思い出したらこんなことを言っていた。発言に時間が追いついてきたこと、そしてこの軽い発言をした人間が今ではどっぷりと浸かってしまったことを感じてなんか笑ってしまった。そんな一日。

 Zepp札幌のワンマンライブと多分2つでひとつのライブになっているんだろうという感想。VJだったり演出だったり、北海道のアイドルとしての姿を見せたのが先月だとしたら、今回は音楽で東京に戦いに来たアーティストのようなライブ。

 そのライブに花を添えたのがバンドセット。原曲からガラッと表情を変える曲もあれば、そのままの迫力を持って襲いかかる曲ももちろん良い。育ってきた畑はやっぱりロックだから、いつものオケでは無い、迫ってくるような音に身を委ねる気持ちよさがあった。

 あべはなさんについて思ったこと。

 この人との関係、あまりにも出来過ぎなくらいタイミングが噛み合ってここまで来たんだなと改めて実感した。

 この日披露されたカバー曲がfishbowlの「熱波」だったんだけど、それを前日にたまたま、しかも大阪で聴いているなんて思いもよらなかったし、この日のハコ、LIQUIDROOMは僕が上京してはじめてBase Ball Bearを観に行った思い出の場所だし。こういうオリジナルの思い出がどんどん重なっていっていくことに楽しみを見出してる今が好きなんだろうな。(コレは彼女だけでなく、あきほさんも、まぁ一応、あの緑にもいえることで。)

 生バンドをバックに背負った彼女を観て、「大きくなったなぁ」という感情を持つなどした。いや、出会った時点で既に大きかったんだけど、さらにその大きさが増してて、推しという存在である以上に何か偉大なものを観ているような気持ちになった一日だった。

「音色」、良いタイトルです

 バズリズムのEDタイアップ、ホントにワンチャン小出祐介氏との邂逅ありそうなの震えてる、1ミリくらい期待しても良い?


・3/21 at 代官山


 前日が非日常とすると、この日はいたって普通の対バン。

 だけど結構観たかったものを多く拾えた良い一日だった。

 たまにもぐらのいいね欄に眠っているAxelightの薄ピンク顔さんがあまりにも薄ピンク(本物)でツボに入る。

 久々に観たいと思っていた(前半日記参照)NUANCEでテキーラサンライズ最高界隈を、りんわんではmemories最高界隈と辺見花琳ちゃん最高界隈を結成。この2つはたまに接種するクスリみたいな感覚がやっぱりある。

 situationは6回目くらいのチャレンジでようやく大文字GATTAIを拾えた。J日本恐怖話で「あー、いつものシチュだなぁ」と思ってたら急にあのイントロ、気持ち良すぎ。あんまり対バンで聴かない、聴かせるタイプの曲に好きな曲が集中してるので「踊るな!」って思いながらいつも観てる。踊っても楽しいけど。

 この日のメインイベントみたいな節があったのはtipToe.

 古くからの付き合いのもぐらが大変身を遂げた原因の女性を観る。

 実は一回観てたんだけどそのときはうっすらとしか記憶がなく。そのうっすらとした記憶にあった夢日和を拾えて満足。

 びっくりしたのはハコの熱量。

 外野から見てる分には例のあの現場(あとで出てくる)のひとつめの受け皿って印象だったから、ある程度の圧(苦手で離れたポイントも含め)は覚悟してたけど、あの現場でも上澄みの手練れが集まってるんだろうな、というくらい楽しみ上手なオタクが集まってて良いな〜と思った。この良い雰囲気に浸っていたくて実はステージあんま観てなかったのは内緒。

 去年の6月、あのライブに昼から行っていたらどうなっていたのだろうかというIFが更に混沌とする時間だった。

 そしてタイトル未定。

 前日の余韻の湯冷ましを早めにしたかった。

 前日みたいな非日常を理想にしちゃうと、普段のライブを物足りなく感じちゃって、それでモチベーションを欠いちゃう予防線を引きたくなるこの気持ち、なんとなく分かって欲しい。

 ある場所を「最高」と定めて十字架を背負って消えていった友人(いや、もはや友人と括るべきではないかもしれない)を何度も観てきたので。

 前日に会場のボルテージが高まったところでドン、と披露した新曲「花」や、開幕から気持ちの振り幅を壊しにきた「最適解」がセットリストのどこに入っても素晴らしい、自信を持って良いものと言えることを再確認する、それだけで充分な時間だった。

 ライブ後はもぐらの女性に接触に。後日なんとなく聴いたスペース含めて面白い人だなと思った。

・3/25 at 渋谷


 タイトル未定リリイベ。3月は毎週会ってたからどうしようかと思ったけどここ逃したら一ヶ月会えないことに気付いたので。

 この日は新衣装。この世に産み出されたとんでもない生き物に対して伸びた鼻の下が一生戻らなかった。すみません、この女性とピクニックしてのどかな休日を過ごす世界線はまだご用意されませんか?????

 あの日以来の野外でのライブ。名前すら知らなかった人との思い出は着る服が変わっても積み重なっていくんだなと「青春群像」を聴きながら思った。

 それはそうと黎明を歌い終わった後に白い息を吐いた女性のワンカット良すぎた、どうしてカメコと横揺れは両立出来ないのだろうか。



 ひっそりとはじめて違う列に並んでみたけどいろいろと落ち着かなかったです。



・3/26 at 横浜→渋谷


 この世で最も頭が悪い。けれど、この世で最も幸せな回しだったな〜と思った。

 まずはDIALOGUE+。

 半年ぶりだし、途中で抜けるのも決めていたし。

 その程度のモチベーションだったんだけど開幕のドラマティックピース‼︎にへにょへにょしたオタクは轢き殺された。一年半前のツアーのいちばん熱が高かった頃に聴き倒した曲を持って来られたらそりゃ転がってしまいますよ。

 ようやく見ることのできた、8人がちゃんと揃ったDIALOGUE+は、ちょうど半年前の6人で披露したステージを観て抱いた「やれるときに、やれることを全力で披露してくれるこのグループが好き。」という感想をそのまま思い出させてくれた。

 全国を回るツアーの千秋楽、ステージで回数を重ねてライブ仕様に育った新しい曲たち、いつの間にか滅茶苦茶好みの髪色になっていた濃いピンクの女性、目と耳にしっかりと刻んで後ろ髪を引かれる思いで横浜の街を後にした。


 40分後、息を整え、渋谷。

 全国を「回って来た」ステージから、全国を「これから回る」ステージを観にやってきた。さとりモンスター「全国下北化計画 DAY1」。

 実は1週間前に回す気満々でひっそりと握っていたチケットをかざし、入場するやいなや飛び込んできた「春が踊る」のイントロ。この日の無茶苦茶なムーブが無茶苦茶から最適解に変わった瞬間だった。

 この曲を、この日と同じo-crestではじめて聴いたのがちょうど一ヶ月前。

 「好きなものと好きなもの」を過剰に混ぜてぐちゃぐちゃになった気持ちに、強引にもうひとつ「好きな曲」をかき混ぜて中和させた先月のことがフラッシュバックしてきた。あのときも大阪からの帰りのバスを降りたその脚で向かう無茶苦茶な日程だったな……

 そんな曲からはじまった1時間遅れのツアー初日。あとでなのぴさんと話したらちょうど後半戦の入りだったらしい。この日に色々な想いをぶつけてきたのが、メンバー全員、例のフロアを見るときの目に光がないでお馴染みのメンバーカラー緑からでさえも伝わってくる。

 初日なのに、さっき味わったばかりの千秋楽のような時間は手で掬い上げた水のようにあっという間に過ぎ去っていった。最後の曲は「teenage」。最初から居なかった引け目を消し去るように好きな曲と好きな曲のサンドイッチを完成させて締めくくった充実感と余韻と疲労は、しばしの間言葉を忘れさせた。


 途中で抜けることを決めてでも参加して後悔しないライブと遅れてでも参加して後悔しないライブが同時に押し寄せたこの日。

 もし、この日のことをいろんな界隈に話したら、
「田中秀和の曲聴いてないとかwww」とか
「頑張ってる人たちに失礼じゃないの?」とか
「最初からコレを観てないのは勿体無い」とか言われるかもしれないけど、何を言われようと「このムーブが、今の僕にとっていちばんの答え」と胸を張れるステージを見せてくれた14人に対して拍手しか出なかった。


・総括


 後半初っ端に投げ込まれた緑の爆弾は不発弾のまま処理した。彼女の言葉は否定できないけど、我々の界隈にあのモンスターを持ち込んでしまった管理責任からくる義務感ということにしておきましょう。


「自然に目線が行ってしまう人」が深浅問わずある場所は何度も行きたいと思う傾向にあるんだな、と自分を冷静に分析する材料を得た。
Log_2023.03.part1|ぴぃ高ちゃん|note

 前半の総括の延長線上にある話。自然に目線が行く人はもうしょうがないとして(しょうがなくはないが)何度も行きたい、って思ってる場所をどう捉えてるかってことについて。


 今、頻繁に通ってる場所と言える現場が3つあるんだけど、その3つがそれぞれ見方が違っているような気がする。そしてその見方は今までに経験してきたそれぞれ異なるライブの体験と似通ったものがあるな、とも思った。


 タイトル未定を観てるときは「なんか偉大なもの」を観てる気分になる。この表現も曖昧なんだけど、直近行った現場ならMr.Childrenとかが近い。アイドルという文化に引き戻されるきっかけとなったグループだから、親の車のオーディオで聴いていた音楽の原体験をなぞるような気持ちと言えばいいのか。


 Kolokolは「コンテンツライブ」のような感覚。
 ここで指した3つにとどまらず、他のどのグループもたいてい「人→ハコ」の順序で楽しむようになったから、その逆の「ハコ→人」の道筋を辿ったのはライブの世界観が良いな、という印象がスタートラインにあるから。世界観というか、枠の中で見つけた好きなものに対して特定の色の棒を振るようになったのはコンテンツに触れてきた経験に近い。


 さとりモンスターは個別の記事でも書いた通り「ロックバンドのライブ」に近い。曲を聴いていると今まで聴いてきた音楽の引き出しを掘り起こしたくなってくる感覚がある。

 (ちなみに春「は」溶けてです。)


 こういう感想が吐き出してないだけでドバドバ湧いてくるような場所。手札も多いから、耳からのデジャブを積極的に言葉にしたくなるんだよなと思う。

 「自分が知ってる良い音楽」=聴いてもらいたい音楽っていう等式が頭の中で成り立っているから、聴いてもらいたい「ロックバンドの音楽」と聴いてもらいたい「さとりモンスターの曲」を同時に触れてもらえると二重で幸せなんだよな。


 こんな感じで視点というか、捉え方が違うことに気づいて言語化できるようになったのが3月の真ん中くらい。結構激動だったけど精神的には落ち着いて楽しめたのはこの自覚をしたからなんだと思ってる。



 tipToe.を観て思った「楽しみ方が上手なオタク観てるとこっちも楽しくなれるってのはホントにそうだなと強く思った」気持ち、あまりない気持ちだし、今後何度感じることができるかも分からない気持ちなので大事に持っておきたい。


 というわけで3月は終わり。


 4月は在宅頑張る!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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