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掘削記#6 ~さとりモンスター 音楽のルーツの土地で見つけた面白いモノ

・音楽のルーツのルーツ


 「下北沢」

 この土地の名前でビクッと反応してしまうオタクは、ネットミーム大好き、ニコニコ動画全盛期をインターネットの海で泳いできた僕の身内には多いと思う。

 けれど、この土地の持つ特別感に、僕と同じ感慨を得るオタク、に絞るとその数はグッと数を減らすのではないだろうか。


 20代男性100人に聞きました〜
 下北沢と言えば、何?

 60% : 古着
 …
1% : GARAGE


 この1%の回答をしたオタクによる解説が以下の文章である。


 下北沢という場所は「ギターロック」の聖地とも言われており、まぁ皆さんも耳にしたことのあるUNISON SQUARE GARDENとかフジファブリックとかASIAN KUNG-FU GENERATION(エイジアン クンフー ゲネラティオン)とかのバンドがここから羽ばたいて行ったわけなんですよね。僕が10年近く聴いてるバンドもそのひとつであり、その中でもこの「GARAGE」という箱は彼らがアルバイトして過ごすこともあったくらいのライブハウスで……去年無くなっちゃったんですけどね?あ、行ったことですか?無いです(キリッ)え?そのバンドの名前ですか?しょうがないですね……とっておきですよ?ベースボールべ……


 ↑

 めっちゃ共感した〜〜〜!!!!!分かる〜〜〜!!!!!!!!

 下北沢という場所は僕にとってある種の「聖地」。

 「青春」という概念をドロドロかつ鮮明に描き出す至高のロックバンド、Base Ball Bearがリアルタイムで「青春」を歌い、「青春」を作った土地。はじめて足を踏み入れた瞬間の感慨は筆舌に尽くし難いものがあった。

 ただ、その本元である下北沢GARAGEは2021年末に惜しまれながら閉業。なのにどうしてこの場所に?

 そう。この土地。ギターロックの聖地と言われるくらいなのでライブハウスはごまんとあるのである。

 そして今の僕(もぐら)の現在地。
 毎日どこかしらのライブハウスで活動しているアイドルという概念を追いかけているうちにいずれ来ることにはなるだろう。その予感が現実となったのが1月14日。

 いつものように推しの名前を目当てでコールしてドリンクチケットを受け取り、ライブの開演を待った。


・バトルモンスター


 12月に「みなとみらいバカみたいに歩くの嫌すぎ〜」と言っていたら開場に遅れ、中途半端にしか観れなかったSANDAL TELEPHONEのリベンジを果たし、バースデーライブを前の週に控えた女性を東京でも観て心も顔もホクホクになって迎えた3組目。

 まるでこの土地で育ってきた音楽の先人たちがそうしてきたかのように、SEを身にまとい、オーディエンスに頭を下げ、輪になって小さくミーティングし、持ち場に散っていくーこれは後に何度か観に行って、コレが彼女たちのルーティンだとわかるー6人、「さとりモンスター」との初邂逅だった。

 この日が完全初見だったけれど、妙に耳に馴染みがあるような音と、後半「コラボバトル」と称してこの日のゲスト2グループと、入れ替わりながらも渡り合う楽曲の手札の多様さに、Base Ball Bearだけでなく色々なシモキタ出身バンドたちのエッセンスを感じて、もう一度聴きに行きたいと思わせるライブ。

 そしてこのことはちょうど「はじめての北海道」の1週間前の出来事だったから、「ホームグラウンド」と呼べる場所で生き生きと、楽しそうにライブをしている様子が強く印象に残っていた。


 この日は後ろの予定が詰まっていた(泊まりに来たオタクを自宅でライブが終わるまで待たせていた)のでノリと勢いという名の初見さんに1500円で挨拶できる券を買うこともなく、ただ、次があればまた観たいのでこの日「良いな〜」と思ったメンバーカラー、緑の女性のフォローボタンをプッシュ。

 この軽率な行動が、後に狭い身内のネットワークにセンセーションを巻き起こすことになるとは、思いもよらなかったのである。


・あなた、SNSで長年戦ってきた顔してますよね?

(1/15 AM 1:00)


 ぼく「あ、さっきの子が画像ツイートしてる、しかも推しメンとのツーショットじゃん、いいねポチ……あんま見てなかったけど名前なんか別のところのメンカラピンクの女性に似てるな……
 ピンク……?よく見たらあの8人組の声優グループの薄ピンクの女性に雰囲気似てる……
 魚のヘアピン……???確かに付けてたな……なんで……???」


 あまりにも情報量が多すぎて処理しきれなかったこの投稿。これを引き金に(ちなみにHIKIGANEという曲があるので聴いてほしい)してツイートをもぐらの名に恥じず掘り返すと、何かがおかしいことに気付く。学生時代をソーシャルゲームとTwitterで過ごした、洗練された僕のタイムラインに紛れ込んでも全く違和感がない。


 「ツイートが面白い」と言われるアイドル(まぁ、声優も込み)ってだいたい
「あ〜、これはプロモーションの一貫だな」
「所詮はTwitterで揉まれていないオタクの判断基準よ」
「この子はTwitterしたいけど事務所が睨んでるんだろうな」
の3パターンになるんだけど、そのどれかに振り分けるのが難しいくらい自然。自然すぎて事務所、大丈夫?と今でも思っているくらいのツイートを吐き出している。しかも空中リプライが通じる。


 これは同意しかない。


 グループ名にモンスターと付いたグループにいるモンスター、高橋あずさん。
 彼女と接触してみたいという興味本位は、平日の木曜日に開かれる定期公演『シモキタ・モザイク・もんすたー』 へと足を運ばせた。「次があればまた観たい」ははじめての参加からわずか5日で実現されることとなったのである。


・面白そうなことは大好きもこ


 下北沢って、意外と会社から近いんだな……

 そんな明日使える(割と使えた)ムダ知識を得てライブハウス、下北沢MOSAiCに潜り込んだ僕を待っていたのは、5日前に抱いた初見のさとりモンスターに抱いた感想の焼き増し、そして塗り直しであった。

 まずは焼き増しについて。

 なんといっても音作り。改めて聴くと好きすぎる。

 ギター、ドラム、ベースの3つで全てを構築しようとする、下北沢が産んだ変態的バンドを聴きすぎた僕にとって、歪んだギターの音が重なる瞬間はそれ即ちリピドーの放出。アイドルの現場にいながら、ロックバンドのライブを見ているかのような身体の揺らし方をしている自分にふと気付いた。

 そしてホーム感。拠点としている土地がある、ということは、もしかするとステージに立つ側にとっても良い影響があるのかもしれない。それくらい伸び伸びとしているように見えた。(この時点ではタイトル未定(ほっかいどうのすがた)を観ていないから、ホームだからこその、言語化の難しい良さも知らなかった)

 塗り直しについて。

 この日の目的だった高橋あずさん、しっかり観るとホントにあのツイ廃なの?と思うくらいしっかりアイドルしてる。あのアカウントは釣り針というよりふるいのようなものなんだろうなと思った。
 あずさん=ツイ廃と認識して貰ってる人ほど、一度観てもらいたい。そんな感情が芽生えたし、実際にこのあと何人か誘うことになる。


 2回目に参加した場所で抱いたこの感想、これを抱えて初対面の瞬間を迎えたらあまりにもTwitterのオタクとの初めての出会いのような会話になってて面白かった。

 面白そうと飛び込んでライブから一日楽しんだこの時間。"色々な意味で"いい距離感の場所を見つけたような気がした。

 なお、その日対面して抱いた確証が、次の火種を引き起こすことになる。


 「ホントにあの8人組某ユニットの薄ピンクだな……」


……to be continued.

・おわりに


 Q.1.2と来てなんで6なんですか?

 A.一応3〜5は書いてるんだけどただのメモなのでサイレント更新されるらしいです。ナンバリングは「良いと思って特典会行った数」らしいです。

 というわけで。最近ノリと勢い任せによく行くようになったさとりモンスターについて。最近サムズアップの画像と異常な語尾が目立つのはこの現場のせいもこ。

 薄ピンクの人の件については色々進捗あった。とりあえず本家のことは多分認識したのかなと思ってますがどうなんでしょう。あのユニットの有識者の方、確かめて来て欲しい。できれば3/11か12だと新規キャンペーンやってるからたすかる

 「薄ピンクの服着てこい」
 ↑メンバーカラー緑のセリフ???

 色々書いたけど結局のところ曲が良いです。最新曲の「teenage」が現時点のBase Ball Bearの最新曲の「海になりたい part.3」と同じ系統の匂いがプンプンして鬼リピ止まら〜ん!wになってる。助けて。


(正直言って刺さりまくってるのでヤバい、3/11の初披露聴きたすぎて推し集合案件なのにあまり乗り気じゃなかったサーキット形式イベントのチケ取っちゃったもん。)


 次は2度目の北海道&激ヤバ対バンの記録か単発の愚痴が湧いてくるか、書ききらなくて2月の日記になるかの3択になると思います。

 ほな……また……

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