灯台を目指せば安全だと思っている貴方へ
灯台は、船舶が安全に航路するための道標として機能してきました。
さて、あなたの灯台はどこへ導いてくれますか?
僕には非常に仲の良い先輩がいる。いや、いた。
先輩はバイタリティにあふれた女性で、「上司や先輩からの頼まれごとにはイエスのみ」「飲み会は必ず最後まで残る」「会社には雇ってもらった恩があるから尽くすのみ」と昭和の企業戦士をそのまま令和まで持ってきたような人だった。
チームの人数が半分に減り業務密度が上がるなか、厳格化していくマネロン対応を一緒に走り抜けてきた先輩で、憧れだった。
違うチームに異動してからも、部署全体の懇親会後は行きつけのバーで何杯か飲みながら仕事の話をして終電で解散する、そんな関係。
「仕事がさ、全然片付かないんだよね。」
久しぶりに飲んだ時の、ごくわずかな滴り。
今までの先輩からは聞いたことのない発言だった。
「この仕事量やばいね。笑」なんて笑い飛ばすのは
僕たちの日常だったし、繁忙期は一過性のものでしかなかった。
でも、この感じはいつもの雰囲気じゃない。
これ、ちょっとやばいんじゃないか?
先輩の上司は仕事が早いしコミュニケーションもとるが、部下の内情はまるで見ていないタイプ。私ができたことといえば、直属の上司を通じてそれとなく逼迫した状況であることを相手のチームに伝えてもらうことと、先輩に呼ばれたら二つ返事で資料作りを手伝うことくらいだった。
程なくして先輩は長期休暇に入った。
その朝はよく覚えている。
ミーティング直前の外線。
先輩の苗字だった。
すぐに、ミーティングルームへ入室する次席者を捕まえる。
「ミーティングだぞ」みたいな顔をされたが、電話の件を伝えるとすぐに自席へ戻っていった。
内容は分からないが、その後の部長との雰囲気を見れば大体分かる。
電話をとった瞬間から、嫌な予感はしていた。
先輩はおそらく、戻らない。
先輩が長期休暇に入ってしまったことは悲しい。
お世話になった人が心身を病んでしまったことで、僕らは自分自身を何度も責めるだろう。
なぜ、こうなる前に気づけなかったのか?
なんとか重荷を分担してあげられなかったのか?
会社は、部署は、僕達は、何をしていたんだ?
一度吐き始めた呪詛は止まらない。
自分自身も呪詛で塗りつぶしてしまいそうになる。
でも、そうはならなかった。
たしかに、会社に対して憤ってはいる。
一方で、心配しながらもこんなことを考えていた。
僕と先輩の違いはなんなのか?
答えは明らかだ。
先輩が目指している灯台は、社内にしかなかったのだ。
『社内評価』という島への航路はシンプルだ。
ただ、灯台が照らしている方向へ向かえば良い。
皆が同じ灯台を目指し、船を出す。
でも、島には決して辿り着かない。
その航路の終わりは自分で決められないからだ。
『社内』という狭い海の中で、自分が決めていない航路を敷かれて、島にたどり着くかも分からない。そんなの、奴隷船と同じだ。
それなのに、たどり着けなかった本人は「自分の能力が足りないから」と
自分自身を責めてしまう。
そんなひどい結果があって良いはずがない。
僕らはもっと広い海を見てもいいはずだ。
自分だけの航路を見つけなきゃいけない。
他者と交わろう。
コミュニティでも良い。
自身のスキルを活かした副業でも良い。
自分自身で航路を見つけてまずは走り出そう。
会社の中じゃない、自分の中に灯台を作るべきなんだ。
そうすれば『灯台』は目指すものではなく、導くものになってくれる。
そしてきっと社内でも良い方向に導くだろう。
その航路の先には、貴方の価値を示す宝島がきっとあるはずだ。
以前の僕なら、大好きな先輩が心身を病んでしまったことで会社を恨んだままだっただろう。
それでも会社を離れられない、地縛霊みたいな働き方をしていたかもしれない。
でも、僕はXを始めたおかげで金融機関で頑張っている人たちだったり
SUNABACOコミュニティのメンバー、朝活のメンバーだったりと社内に目を向けていては知ることができない海を知ることができた。
このnoteを読んでくださった皆さん、特に新社会人になる方には社内だけで通用する評価ではない自分の評価を探してほしい。
僕も一緒に頑張ります!
※ちなみに社内評価をないがしろにしてる奴は、外の海には出れないと思うので社内評価もきっちりこなすこと。
【このnoteを読んでくれてありがとうございます!よかったら、スキと感想をいただけると嬉しいです!】
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