IS

物質世界に顕現した、外宇宙からの漂流神。 絵を描いたり、ノベルを書いたりする。

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マガジン

  • ヴァリバブル・サーガ

    異世界衝突カードバトルパルプ小説、「ヴァリバブル・サーガ」の連載小説をすべて纏めたマガジンです。公式略称はヴァリサガです。

  • 非公式ニンジャ名鑑カードまとめ

    私が描いたウキヨエをニンジャ名鑑カードとしてまとめたものです。

  • 【真日本戦国時代(ニンジャ・ウォーズ)】シリーズ

    筆者が「ニンジャスレイヤーTRPG」で身内向けに回したセッションを元に 書かれた小説群です。ソウカイヤとザイバツが消滅した後のネオサイタマで、元フリーランスのニンジャ達が頑張るおはなしです

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カクヨム誕生祭2024参加しました&ライナーノーツ

 3月は相当に険しい月だった。週に2回、3・4日に1回短編を上げるスケジュールをこなしていたからだ。なぜか? カクヨム誕生祭というイベントに参加していたからだ。イベントの概要は以下である。  カクヨムに登録したのは去年中ごろ、つまり私はまだ1年も満たないニュービーカクヨムユーザだ。だが、特に参加資格はなく、ちょうど同タイミングでカクヨムDiscordも解説されたので、せっかくの機会と思い参加した次第である。  カクヨムからのお題は3・4日に1回お出しされる。その後次のお題

    • 【雑記】2023年度に見た映画【振り返り】

       4月になったので、2023年4月~2024年3月まで……つまり2023年度に鑑賞した映画を振り返っていこうと思う。これで第三回目だ。去年の記録は以下にまとめている。  順番は見た順で、映画館で観たものと配信で観たものが混在している。また、1度過去記事で書いた映画は端折っている。 【1】クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 友神と話してるなかで話題に出て、ネットフリにあったので視聴。『郷愁』という言葉がこれほど恐ろしい敵になるとは……小さい頃に何度か見

      • コリジョン・スパーク:アース・バインド

        ←前話 😎 ☺ 😭   エモジオ! そこは絵文字たちが暮らすふしぎな世界。ヒトはいない。動物もいない。街を歩けばあちこちに顔アイコンの姿。そんな世界で流行っているのは……ヴァリバブル・サーガ、つまり魔札を使った対決だった! 💥「オレに触れたら何かが起こるぜ!」  爆発頭がトレードマーク。スパーク! 🌎「大地のありがたみを知るがいい」  クールな頭にシックなスーツ。アース! 🍃「は……葉っぱの裏からトラップ発動!」  やさしい心にみどりの身体。リーフ!  魔札

        • 【八尺バベル】幕

          ←前話  神戸悪魔に、最後のターンが訪れた。 『グックク……最後のカードは《不死身軍団長》。さあ、引くがいい』  悪魔のデッキ最後の1枚、それは大入道が指摘したその通りのカードである。《軍団長》自身の効果でデッキに戻ったので、当然のことであった。 『《不死身軍団長》……それなりには強い魔札生物だが、儂の《悪鬼王》には及ぶべしもなし。小僧よ、どう足掻いてくれる?』 「……俺はドロー前に《塔の再生》を発動する!」    悪魔が唱えた魔札が、山札を光で包み込む。すると

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        • ヴァリバブル・サーガ
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        • 非公式ニンジャ名鑑カードまとめ
          6本
        • 【真日本戦国時代(ニンジャ・ウォーズ)】シリーズ
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        記事

          【八尺バベル】終

          ←前話  高峰山の頂上、他世界とのはざまに位置する地にて、ヴァリサガによるカードバトルが行われていた。八尺バベル神戸悪魔、対、大入道。お互いの場には複数の魔札生物が召喚されている。戦力は概ね拮抗自体にあった……すぐ先刻までは。 『グッグッグ……《時重ねの悪鬼》を召喚』  鬼を象った時計が幾重にも表れ、そこから巨大な鬼が姿を現した。悪魔の場にいる生物に比べて圧倒的に巨大な鬼である。 『このまま《時重ね》で攻撃! さあどうする、小僧』 「くっ……《緊急輸送魔》でブ

          【八尺バベル】終

          【雑記】ポケモン対戦のすゝめ

           ここ1週間、ポケモンについての話題が、SNS上で絶えず飛び交っている(その理由については本記事では取り上げない)。そうした話題の中で、特にポケモンのゲームデザインについての言及が目についた。是々非々さまざまな意見があるわけだが、とりわけ『対人戦』についての意見が多かったように思う。  多くのプレイヤーにとって、ポケモンは殿堂入りを目指すゲームだろう。一方で、対人戦の要素は初代の赤・緑から存在した。やがて『ダイヤモンド・パール』でネット対戦が実装され、『ブラック・ホワイト』

          【雑記】ポケモン対戦のすゝめ

          【八尺バベル】伍

          ←前話  失われた土地、総下県。国家統治をのがれ荒れ果てた無法地帯の地に、人知れずそびえる山がある。年間登山者平均ゼロ。Wikipediaにも個別記事がないマイナーな山、高寧山。野放しになった森は日中さえも光を通さず、文明から見放されたこの危険地帯に、今日、挑む者たちがいた。  彼女たちの風貌は異様であった。みなキャペリンとワンピースを着ており、背丈は4メートルをゆうに超えている。そして皆一様に、2メートル超のストレージボックスを装備していた。人の手が入らない過酷な山道を

          【八尺バベル】伍

          十連祈闘!ソーシャルマスターG #パルプアドベントカレンダー2023

             総下県、玩茶市、博司町……どんな底辺SNSよりも治安が悪いこの街には、今まさに、ソーシャルゲームによるカースト制度が蔓延していた! 「おいガキ! アイキンやってんの? ちょっとアカウント見せてみろよ」 「や、やめてよ……あっ」  町の路上で、ソシャゲチンピラたちが子どもから携帯端末を取り上げた。道行く人々は見て見ぬふりで通り過ぎていく。巻き込まれたくないからだ。 「おいおい……せっかくミギリちゃん持ってんのに全然育ってねぇじゃん。しかも相性のいいヒダリン引いて

          十連祈闘!ソーシャルマスターG #パルプアドベントカレンダー2023

          【八尺バベル】肆

          ←前話 「ハァ、ハァ……ごめんなさい、見送りで遅れてしまって」  八尺の里外れ、月灯りのない森の中で、数人の八尺バベルたちに里長・池野恋が合流した。自我不安の八尺バベルの見送り対応を行っている最中、突如外敵の気配を感じ、慌てて引き返してきたのである。 「池野さん、外をご覧ください」  他の者に促され、池野が木々の合間から覗き見ると……そこには既に外敵と交戦している八尺バベルがいた。それは里に来てから1ヵ月しか経っていない、新米バベルであった。 「神戸くん!?」 「

          【八尺バベル】肆

          【八尺バベル】参

          ←前話 <前回までのあらすじ>  超強いヴァリサガバトラーを自称する小学四年生、神戸悪魔。八尺バベルに取り憑かれた彼は、夏休みの帰省を利用し除霊を試みた。だが、彼に取り憑いていたのはとてつもなく強い悪霊、大入道であった! 彼との決闘に敗れ、《尺》を押し付けられた悪魔は、身長2メートルを超える巨女、すなわち八尺バベルになってしまったのであった――。  意気消沈の悪魔の下に、かつて戦った八尺バベルが現れる。果たして、これから悪魔はどうなってしまうのだろうか……? ◆ ◇ 

          【八尺バベル】参

          受験戦争2058

           2058年、夏。私は試験勉強に勤しんでいた。挑んでいるのは、去年の過去問である。大して個性のない私は、AOに挑むのを諦め、冬の筆記受験に賭けていた。  同級生の多くも同様で、黙々と勉強している。今騒いでいるのは、筆記以外で挑む者か、受験を諦めた者のどちらかであろう。私の後ろの席からもお喋りが聞こえてくる。 「こないだの試験どうだった?」 「34点。赤点は避けた」 「ギリギリだね。アンタ、死ぬんじゃない?」 「なんでだよ」 「知らない? 夏目漱石。向上心のない奴は

          受験戦争2058

          ザメラの慟哭

           奴が現れたのは、10年前とちょうど同じ時間だった。 『怪獣バグラ、街に上陸しました! 次々と建物を破壊しています。周辺住民はシェルターに避難を――』  高角月美は自分のラボから中継を見ていた。映し出される街の惨状が、20年前の記憶と重なる。彼女の祖父の乗った戦車は、あの怪獣の脚で潰された。  母は科学者だった。怪獣に有効なウィルスを開発していた。10年前、実用化されたそれを防衛隊員の父が撃ち込んだ。しかし薬は効かず、怪獣の尾が父のヘリを墜とした。  祖父も、父も、母

          ザメラの慟哭

          ヴァリサガ登場人物メモ 【神戸悪魔】 洒落(さからく)市に住む小学四年生。名前の読みはごうどでびる。 超強いヴァリサガバトラーを自認しており、大会の参加経験も豊富。 使用デッキは【小鬼アグロ】。ある時期から怪異存在に遭遇するようになった。

          ヴァリサガ登場人物メモ 【神戸悪魔】 洒落(さからく)市に住む小学四年生。名前の読みはごうどでびる。 超強いヴァリサガバトラーを自認しており、大会の参加経験も豊富。 使用デッキは【小鬼アグロ】。ある時期から怪異存在に遭遇するようになった。

          ヴァリサガ登場人物メモ 【ニグレオス=グレイヴォルム】 帝国メンセマトに仕える黒騎士の一人。 騎士の命を糧にして戦う苛烈な【黒騎士】デッキの使い手。 生真面目かつ几帳面。他世界の敵に容赦しない。

          ヴァリサガ登場人物メモ 【ニグレオス=グレイヴォルム】 帝国メンセマトに仕える黒騎士の一人。 騎士の命を糧にして戦う苛烈な【黒騎士】デッキの使い手。 生真面目かつ几帳面。他世界の敵に容赦しない。

          【剣と拳】・後編

          ←前編 1 「――先の獣の討伐、大儀であった。グレイウォルム卿」  重く、凛とした声が白黒の円卓の間に響く。その声の主の外見は、低い声色に反し、まだ二十歳に満たない若者であった。彼が冠する白黒の冠のみが、円卓に座る他の騎士たちとの立場の差を示している。やや間を置いて、一人の出席者が一礼した。ニグレオス=グレイウォルムである。 「して、獣の残穢についてはどうか?」 「恐れながら、未だ制御の見込みがついておりませぬ。あれは、恐るべき魔札です」  話は一月ほど前にさかの

          【剣と拳】・後編

          DRAGON ONSEN #AKBDC2023

          「ハァー……ハァー……」  鬱蒼とした森の中、一人の男がいた。刻はウシミツ。月の灯りが傷だらけの侍甲冑を照らし出す。男は這う這うの体であったが、しきりに辺りを見渡し、文字通り足を引きずりながら歩いていた。その様子は、まさに落ち武者そのものであった。 「まだだ。まだ死ぬわけにはいかぬ」  落ち武者は肩に刺さった矢を強引に引き抜き、拳で強引にへし折った。『己は力尽きておらぬぞ』と周囲に誇示するかのように。しかし、ここは深夜の森である。辺りには人っ子一人すらおらず、それどころ

          DRAGON ONSEN #AKBDC2023