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#4 気持ちが動くところに集まっていく

コロナ禍でいろんな変化がありましたが、私自身、物を買う・選ぶ時の基準が以前と変わりつつあるなと思う今日この頃です。
さて、前回お邪魔したTSUGIではデザイン部門だけでなく、福井のグッドプロダクトを集めたショップ「SAVA!STORE(現在オンラインのみ)」も運営しています。今回はTSUGIのデザイナー寺田千夏ちゃん、そしてSAVA!STOREの新店長・安田昌平さんと、物をつくる・買う視点についてあれこれ話してみました。

雑談日 2020.4.13



―こちらが噂のSAVA!STORE新店長……?

安田昌平さん(以下、安田): 3月23日に入社した安田です。

寺田千夏さん(以下、寺田):入社直後にしてTSUGIの最年長です(笑)。


―入社したと思ったら実店舗が休業……まさかの展開ですね。

安田:そうなんですよ。「いきなり休業かー!」って思いましたが(笑)、こんな機会だからこそ、SAVA!STOREがこれまでやりたくてもできなかったことを少しずつ進めてます。

寺田:SAVA!STOREでは前からずっとアパレルの商品をつくってみたいと思っていたんですが、繊維は工程が複雑で、どこから手をつけていいかわからなかったんです。新店長は繊維関係の経験があるので、まさに「救世主が来た!」って感じです(笑)。


―前回雑談した新山さんも「自分たちで新しいものを生み出す仕事を増やしたい」って言ってたけど、その一環なのかな?

寺田:そうですね。ビジネスの軸足をずらしていくというか。これまでも少しずつ動いていたんですけど、デザイン業務と並行しながらだと難しい部分もあって。サンプルの相談ひとつにしても手探りで進めていたので、時間がかかってたんです。

安田:サンプルづくりは手間がかかるし、お金になるかもわからないので、頼まれてもあんまりやりたくないのが本音だと思うんですよ。でも、このコロナでいろんな業界が大なり小なり危機感を持っているので、こちらが問い合わせると、すごく前のめりに相談に乗ってくれるなって感じています。

寺田:仕事がいっぱいいっぱいの時に『新しいプロジェクトをやろうぜ!』となっても、つい優先順位や利害関係を考えちゃう。今だからこそ、“気持ちが動くことに取り組んでみよう”って集まる人が増えている気がするなぁ。


―そういう人たちと仕事ができると、めっちゃいいものがつくれそう……。「気持ちが動く」っていうと、私はコロナになってから消費の仕方が変わったなと思っていて。時間をかけて物を買うようになったし、いちいち自分に「それいるの?」って問いかけるようになった気がする。

寺田:あ、それわかります。私もネットで物を探す時、商品ページを見る時間が長くなりましたもん。隅から隅まで読んで、買う動機をしっかり高めてから買うようになったかも。


―気持ちが動くポイントも変わってきたのかな。すべてを応援につなげるつもりはないけど、買ったらこの人が喜んでくれるとか、自分の見える範囲の人がハッピーになればいいなとか、以前より強く思うようになったかもしれない。

安田:そうですよね。見える範囲でっていうと、僕たちも地域のなかでちゃんとお金が回り、地域の外からもお金をいただけるような仕組みをつくりたいと思ってるんです。SAVA!STOREでも、気持ちが動くものをちゃんと届けていきたいですね。

寺田:もうね、地域を全部を国にしてしまったらいいねん。それぞれ国になって、自分たちで小さくてもちゃんと経済を回すところが増えたら、アフターコロナも面白い場所がどんどん増えていきそう。


(雑談終わり)

最後は「国づくり」という壮大なワードが飛び出しましたが(笑)、何に心が動くのか、誰を幸せにしたいのかなど、コロナは自分たちの大事な物をしっかり見直す機会なのかもしれません。今後に向けていろいろと仕掛けているSAVA!STOREは、GWも産地トークのYoutube配信やデザイン企画イベントなど、盛り沢山の様子。実店舗が再開したら、安田新店長に接客してもらいたいな〜。

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